このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



実践!模型工房

STAGE2
さあ、だんだん調子が出てきたぞ。しっかり勉強してってよ!

 これはサイドに付く水タンクです。タンク式蒸気機関車と呼ばれるのはこのタンクによるものです。このタンクに水を満載し、その水を蒸気に変えて原動力とするんですね。さて、そのタンクですが、平面をきれいにしてカチッと決めたいものです。板にサンドペーパーを貼り、この上でゴシゴシ往復させて表面を平坦にします。削るものが小さいときや、板のほうを手に持って削るときは、往復させずに一方向に動かします。これは大事ですよ。往復させると、端のほうが中央より力が入りやすく、どうしても水平に削れません。最悪の場合、角が丸くなってしまいます。なんとかとハサミは使いようってわけです。もちろんこれは、棒ヤスリにもいえることです。ヤスリを一方向に動かすことは基本中の基本です。
 さて、お次はキャビン(運転台)に取りかかるとしましょうか。しかし、このまま組み立てたのではどうもインパクトにかけます。変化をつけるためにドアを空けた状態にするとしましょう。そのほうがキャビンの様子なども見やすくなって一石二鳥です。それにSLは電車と違い、けっこうドアを開けっぱなしで走行することのほうが多いのです。なんかそういうアバウトなところも、ホントSLってかっこいいですね。さあ、写真を見てください。このような大きな枠や切り欠きを作るには、あける枠の内側のラインに沿って、ドリルで無数の穴を開けてください。そして、その穴をニッパーなどでつなぐように切断していきます。最後に目的の大きさになるまで、ヤスリなどを使って形を整えましょう。ドアを作るときはプラバンの上で、シャーペンなどで枠の大きさを写し取り、その線より大きめにプラバンを切ります。あとは現物合わせで大きさを決めれば完成です。慣れれば簡単、簡単。
 この写真でドアの部分がすっかり切り取られているのがおわかりでしょうか。でも、ここでいいたいのは違います。良く見てください。あちこちにテープが貼ってあります。そうです、仮組みです。早く接着して組み上げたい気持ちを、ここはぐっと押さえて、念入りに仮組みしましょう。特にこういう箱のような部品を組み立てるときは、必ず実行しましょう。各面を一枚ずつ接着していったら・・・、あららら〜、角がずれちゃってる・・・なんてことが、プロでも絶対あります。最近のキットは精巧にできていますが、それでも一発でピシッと位置が決まるキットはまれです。なんども仮組みをしては、合わない部分を削って微調整しましょう。根気がいる作業ですが、後で付けるはずのパーツが、歪みのせいでくっつかなかった・・・なんて失敗のないように、必要不可欠です。それに、パーツを接着する順番を決めるときにもかなり有効な手段なのです。
 ドアの作成はプラバンでおこないます。ドアの枠にプラバンをあてて、シャープペンシルなどで大きさをけがく。それを大きめに切り取り、少しずつ削りながら大きさをあわせていきます。
 完成したドア。プラバンを2枚使い、大きさの違う枠を開けてかさねます。この大きさの違う枠が窓枠を表現しています。取っ手を真鍮線でつくれば出来上がり。
 これはテンプレートを使ってプラバンを切り出しているところ。テンプレートをプラバンにあてて、ピンバイスに固定した針でなぞっています。ちょうどスジ彫りと同じ要領ですね。
 左の写真はそれを切り出したところ。こんな形でもテンプレートを使えばきれいに切り出すことができるわけです。
 切り出したパーツはこんな感じで使いました。タンク型蒸気機関車の水タンクの「ふた」です。取っ手をつければ完成。
 ディテールアップが終わった機関車の後部。プラバンと真鍮線の組み合わせで立体感を強調する。
 これはキャビン(運転台)の後ろにある石炭を取り出す窓。キットでは再現されていなかったのでプラバンでスクラッチした。単純なプラバンの組み合わせなので慣れればどうってことはない。



まだまだ、続きますよ〜!


工作レベルを3段階表示しています。
基本応用高等




わからない模型用語は こちら
    

ご質問はこちらにお願いします。
h_wakaizumi@ybb.ne.jp



このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください