このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



憧れの帆船模型1



■必ず必要な仮組み
 当たり前のことですが、仮組みは必ず行います。まず、ステップ・バイ・ステップにもあるとおり、パーツ一つ一つをペーパー(紙やすり)で磨きます。バリを落とし、表面を滑らかにしましょう。特に接合部の切り欠きは丹念に行い、パーツ同士がストレスなくはまるようにしなければなりません。それが終わったら接着剤をつけずに、はめ込むだけにしておきます。このキットの特性上、パーツがある程度揃ってからでないと、図面がないため、あとからくるパーツがどのように干渉するかわかりません。接着は慎重に行います。また、右の写真のように後で隠れてしまう箇所に第何フレームなのか書いておくとあとで間違えにくくなります。この段階ではまだ接着していません。



■説明書どおりの順番に組むとは限らない
 組み立てる順番は必ず説明書の順番どおりでないといけないわけではありません。極端な例でいえば、1号についてきた錨(いかり)は一番最初に作っても、最後のほうで作っても、パーツがそろうまで作業中断していて暇な時に作ってもかまわないわけです。しかし、先にやっておかなければいけない作業もあるので、その見極めは大切です。今回、私はフレームとデッキの組み立てはまったく独立した形で作業しています。つまりデッキの板張りは後回しにしています。どういう順番で作れば効率がいいかよく考えて自分なりの組み立て計画を見つけてください。


■時には色は後で塗る
 ステップ・バイ・ステップではパーツに色を塗ってから接着していますが、例えばフレームの場合、接着が済んでからまとめて塗るという方法もあります。この方法をとる場合、接着剤がはみ出ないようにすることが肝心です。はみ出た接着剤の上から着色すると、他の部分より色が乗りにくい場合があるからです。


■デッキをリアルにする(その1)
 ここが、序盤の山場といえるでしょうね。フレームやキールがある程度揃うまで、じっくりと作業したいところであります。
まずは、床材を7mm間隔で切断しましょう。誰も考えることは同じで、これはすでにやっている方も多いかと思います。7mmというのは多少オーバースケールだとは思いますが、ただでさえ根気の要る作業なので、まぁ良しとしましょう。切断した床材はけっこう毛羽立っています。きれいなラインが出るように側面は2枚目の写真のようにサンドペーパーを貼り付けた板の上で削りましょう。表面は貼り付けた後でまとめてやるので、ここでは側面のみきれいに整えます。

裏面を塗装したデッキの下地板に床材を丁寧に張り付けていきます。床材は中心から外側に向けて順番に貼り付けます。このとき、左右のデッキの継ぎ目を隠すように、片方の床材は反対のデッキにまたがるように接着していきます。(写真だと分かりにくいですが、下に写っているデッキの床材の半分が上のデッキに覆い被さるように接着しています。)当然のことながら、各床材が平行になるように注意しましょう。あらかじめ鉛筆などでガイドラインをひいておくと良いでしょう。各床材と床材の間隔は、ぴったりとくっつけるのではなく、だいたい0.2〜0.3mmぐらい(目分量ですが)の隙間を開けます。


■デッキをリアルにする(その2)
 なんとなくデッキの床材をデザインナイフで切っている時に気づきました。こ、この作業ってかなり地味だしすごい作業量じゃないの?そこで考えました。楽する方法を。。。治具を作っちゃうしかないです。しかもお手軽に作るには、木製かプラ製。今回は木製(バルサの角材)で作りました。5mm×10mm角のバルサ材を組み合わせ、内径を短辺10mm×長辺70mm×深さ6mmになるように組みます。そうすると1枚目の写真のように70mmずつニッパーで簡単に切ることができます。ニッパーは使い古しのもので十分ですよ。新しいものは刃がいたむのがもったいないので避けましょう。そしてある程度切り出せたら、今度は2枚目の写真のように縦に並べて周りを輪ゴムでとめます。そして上から板に貼ったペーパーをかけてやる、あるいは治具を板に貼ったペーパーに押し付けてごしごしやるだけで、幅の一定な床材ができあがります。ペーパーをかけるときは治具まで削らないように注意してくださいね。ちなみに床材の接着は床材側に接着剤を塗った方がいいと思います。ステップバイステップの説明だと、デッキの基盤のほうに接着剤をつけていますが、70mmの短冊状に切断した時は、床材側に塗ったほうが良いと思います。(3枚目の写真)その方がしっかり接着できます。



■デッキをリアルにする(その3)
 さて、ここでちょっと順番が狂っちゃったんですが、メインデッキは前部、中央部、後部と3分割された形で提供されています。そして、さらに中央部に関しては前部と後部のように左右に分割されていません。こりゃいかんというわけで、中央部は1枚目の写真のように真ん中で真っ二つに切断します。差し金を使うときれいに直角が出せますよ。真っ二つにした中央部のデッキ基盤は前部に接着します。このあと、後部も同様に接着してしまいましょう。本来ならば、デッキの床材を貼りはじめる前に行うべき作業でした。



■デッキをリアルにする(その4)
 床材を貼り終わったデッキにいよいよ塗装します。まずは表面を#400〜600のペーパーできれいに整えます。(1枚目の写真)整えた後は削りカスを丁寧に取り除いておきましょう。次に水性ニスを薄く塗ります。(2枚目の写真)え?いきなり?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、いいんです。これが一回目のコーティングになります。ニスは一方向に筆を動かし、返し筆はしないようにします。ニスが完全に乾いたら、との粉を水で溶いて手早く塗っていきます。(3枚目の写真)との粉は白、黄色、赤などの種類がありますが、ここでは黄色を使いました。白でもいいのですが、木目を強調させるためにあえて黄色を使っています。


 との粉が生乾きになったら、下の1枚目の写真のように布でらせんを描くようによくすり込んでやります。最初にニスを塗ったのはこのとの粉が多量に食いつくのを抑えるためでした。との粉が完全に乾いたら、木目に沿って軽くペーパーをかけます。(2枚目の写真)それが終わったら、床材と床材の間に入り込んだとの粉を「カルコ」(※)や鉄筆などでほじくり出します。え?せっかくすり込んだのに?と思うかもしれませんが今回の目的は木目を強調することと、床材の表面を平坦にするためです。※「カルコ」とは大工さんが使う墨つぼのひもを止める工具です。DIYショップなどで手に入ります。


 余分なとの粉を取り除いたら、再びニスを塗ります。(1枚目の写真)するときれいな木目が浮かび上がってきました。さらにニスが完全に乾いたら、いらなくなったシャープペンシルを使って、リベットを表現します。(2枚目の写真)もちろん芯は取り除いてください。床材に垂直にぎゅっと押し付けるだけで、リベットが再現できます。リベットが打ち終わったら再びとの粉を用意します。しかし、今度はとの粉に水性ステインを数滴入れて、色を濃くします。(3枚目の写真)ここで注意したいのは水性のステインを使うと言うことです。油性を使ったらとんでもないことになります。


 上と同様に、との粉を塗布した後、すり込み、軽くペーパーをかけます。最後にニスを塗って出来上がりです。(今回は仕上げなので、くれぐれも、上のほじくり作業はしないでね。)1回目のとの粉は表面仕上げ、2回目のとの粉はリベットと、床材の隙間にすみ入れを行いました。なんともプラモデラー的な発想です。結果は下の写真のようにフローリングのような感じに仕上がります。好みはあると思いますが、ぜひトライしてみてください。



■シアーを再現する
 デッキの仕上げと平行して、フレームも全部組み終わりました。(1枚目の写真)さて、ここでいよいよデッキを固定します。このキットはデッキによって強度が保たれているといってもおかしくありませんのでしっかり接着しましょう。ところでこのデッキ、まったくの水平というわけではありません。船首から船尾にかけて緩やかなカーブを描いています。事実、フレームの梁がデッキに触れずに浮いてしまうところがあります。このカーブをシアーと呼びます。これを再現するためにデッキの基盤の裏側にちょっと細工をします。2枚目の写真のようにフレームにあたる部分に、いくすじかの切れ込みを入れます。ここに水を含ませて少しやわらかくするのですが、ただの水じゃ面白くありませんので、薄めた木工用ボンドを染み込ませました。(3枚目の写真)ただの水だと接着力も弱まります。少しでも接着力を稼ごうというわけです。


 フレームにボンドをたっぷり塗ります。デッキは片側ずつ接着します。そして、クランプでフレームにぴったりくっつくように固定します。3枚目の写真でも、すでにデッキが弧を描いているのが分かると思います。このクランプは100円ショップで手に入れたものですが、とても重宝しています。さぁ、5枚目の写真のようにシアーが再現できました。(この写真では、すでに次のアッパーデッキを乗せるための梁を接着しています。塗装はまた後でまとめて行います。)ところで、帆船のデッキは、本当はキャンバーといって、船の中心から側舷に向けて上向きの2次曲線を描く(デッキに跳ねた水などを排水するため)のですが、今回はオミットしました。さて、接着をしている間や塗装を乾かしている間に、小物の製作もぼちぼち始めます。6枚目の写真のようにはしごなんかも作り始めました。両脇はアクセントをつけるために塗装しました。(ステップバイステップでは塗装の指示がない)はしごは両側からうまく力を加えないとばらばらになります。例によってクランプで固定しましょう。同時に塗装や接着剤の水分で反ってしまったのも修正します。




今回はここまで。
以下、 憧れの帆船模型2 へ続きます。。。


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