このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



憧れの帆船模型5


■甲板上の小物を作成する
 ステップバイステップの順番ですと、ピンレールやチャンネルを取り付けたり、ピレイピンやアイボルトを取り付けることになっていますが(50号・51号)こんな取れやすい部品は後回しにします。まずは甲板上のキャプスタンやポンプなどを作ってしまいましょう。ピンバイスを使うときは深さの指定がある場合、1枚目の写真のようにそこにマスキングテープを巻いて、深く穴を開けないように注意します。2枚目の写真は取り付けは後にするものの、先にチャンネルや、舵やピークヘッドなどの準備を平行して作っているところです。


■ポンプ、キャプスタンを取り付ける
 キャプスタンよりもポンプを先に取り付けましょう。キャプスタンの滑り止め材を切り出すにはおなじみ、カッティングボックスを使います。(2枚目の写真)見にくいですが、右下のほうに角材をマスキングテープで固定してあります。この角材にぴったりあわせて、のこで切ってやればほぼ同じ長さで切り出すことができます。3枚目の写真は冶具を作っているところですが、写真のようなサークルカッターを使うと簡単に円が切り出せます。サークルカッターは安価で手に入るので、今後も模型を続ける人(特に自作する人)はひとつ買っておくとよいと思います。4枚目の写真はほぼ完成したところ。私の場合、市販パーツを使わずノーマルにこだわっています。


■ピークヘッドの取り付け
 ピークヘッドの支えは取り付ける前に軽くフレームのサイドを削っておきます。ステップバイステップでは取り付けた後削っていますが、先にあらかた削っておいたほうが作業しやすいと思います。取り付けは、がっちり行いたかったので、2枚目の写真のように釘で補強しました。先に1mmほどの穴を開けてから打ち込んでください。さもないと、割れる可能性があります。ところで、化粧板は相変わらず割れやすい素材です。そこで、いい方法を見つけました。それは切り出す前に両面にニスを塗るのです。つやが出るほど塗る必要はなく、「こすり付けるように」「木の中までしみこませるように」をイメージしながら両面に塗ります。水分を含んで反りますがあまり気にしなくていいです。貼るときにクリップで挟んでやれば、きれいにつきます。


■大砲の作成を始める
 はっきりいって積読でないとできませんが、大砲のパーツをまとめて組み立てます。まるでジグソーパズルのようなパーツですね。(一枚目の写真)2枚目の写真では組み立て始めていますが、まだ完成には至っていません。


■手すりを作る前に作業を前倒しに進める
 1枚目の写真はチェインを作成しているところです。写真のようにチャンネルを船体につける前にチェインを作ります。船体に接着した後だと作業がしにくいためと、作業中にチャンネルが取れてしまうことを避けるためです。2枚目と3枚目の写真は手すりの支柱をつける前に作業を前倒しにしています。手すりの支柱は大変取れやすいためです。


■手すりの支柱を取り付け始める
 いよいよ手すりの作成に取り掛かります。支柱の接着は2枚目の写真のに写っている、エポキシ系接着剤が適しています。A剤(主剤)とB剤(硬化剤)を混ぜて固まる接着剤です。このあとは大砲の作成の続きを行います。


■かまどなど、残りの船体のパーツを組み立てる
 かまどを作ります。(1枚目の写真)ステップバイステップの指示通りだとあまりにちゃちなので、鉄道模型などに使うシール状のジオラマの床用シートをはりました。柄はいろいろそろっていますが、ここではレンガ模様を選択しました。スケール的に少し小さいのですが、かなりいい感じだと思いませんか?2枚目の写真は船首側の手すり(ここではピンレールと呼びますが・・・)を仕上げたところです。第94号でビレイピンを取り付ける穴を開けますが、今の段階で開けてしまいます。3枚目の写真は砲門の扉をつけたところです。このような飛び出たパーツは取れやすいので最後の最後まで接着せずに後回しにします。


■大砲をブルーイングする
 さて、そろそろ大砲の作成に戻ります。1枚目の写真は大砲のパーツを脱脂しているところです。おそらく旋盤で加工されたこの真鍮パーツは、微妙にオイルが付着しているはずです。油分があると、ブルーイング液をはじいてしまいますので、アルコールや薄め液などに浸けてやるといいでしょう。2枚目の写真はブルーイング中の大砲です。写真のようにブルーイング液は真鍮用(文字が小さくて読めないか・・・)のものを使います。筆で塗っていくのですが、実際は染めていく感じです。それもそのはず、ブルーイング液は塗料ではありません。金属の表面に黒さびを発生させる液です。(実銃の黒い色もこのブルーイングとほぼ同じ原理を使っています。あえて「錆びさせる」ことで錆びなくさせているのです。)劇薬なので、取り扱いには注意しましょう。ビンに直接筆を入れると原液が汚れてしまいますので、必ず写真のようにカップに使う分だけとって使用します。一回で染めようとせず、乾いては塗ってを3回ぐらい行います。(3枚目の写真)4枚目の写真はブルーイングした大砲を組み立て始めたところです。大砲の軸は真鍮線を使わず、楊枝を差し込んで適当に切り取っています。このほうが加工が非常に楽です。写真にはありませんが、車輪も同様にして作成します。


■大砲を組み立てる
 大砲をどんどん組み立てます。錆が進行して少し白っぽくなっているのがわかりますか?(1枚目の写真)本当はこれを磨いて、さらにブルーイングを続けると美しく染まるのですが、あえてこのままにして使い込まれて古びた感じにしています。車輪はブルーイング液につけては乾かしを繰り返します。(2枚目の写真)車輪も楊枝を使って取り付けます。楊枝をカットするときは少し長めにカットするとよいでしょう。


■大砲を取り付ける
 大砲が完成したので取り付け作業に入ります。取り付けるときは2枚目の写真のように車輪の接地面を少し削ってやると安定します。ブルーイングもはがれて接着力も増して一石二鳥です。。3枚目の写真は大砲を取り付け終わったところです。


■荷物とボートを作成する
 大砲を作っているときに、樽や積荷、ボートなども平行して組み立てます。2枚目の写真にあるようにボートはプライマーで下地を塗っておきましょう。



今回はここまで。
以下、 憧れの帆船模型6 へ続きます。。。


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