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子どもの頃は大晦日も正月も特別な日だったはずなのに、歳をとるにつれそんな特別感は薄れて単なる1年の1日にしか過ぎなくなる。新しい年が来たとて世界ががらりと変わるわけもなく、背中の荷物はそのままということに気づかされ続けたせいだろう。今年はどんな年だったろうか。ZARD逝き、藤原伊織逝った年、というだけで十分か。
1年の終わりになって、蝦名賢造の「北海道大学の父佐藤昌介伝」を読んだ。各研究室に1冊ずつ配布されたこの本を手に取ってみる気になったのは、今年の札幌同窓会誌に東京支会での内村鑑三と佐藤昌介についての講演が収められているのを読んだからだ。こんなにおもしろい講演だったら東京まで出かけていって聴きたかった。北大に籍を置いて35年にもなりながら、その精神的支柱についてあまりにも無知だったと今さら気づく。
今年度は総長直轄の教育改革室員に任ぜられ、関連する10以上もの委員会のメンバーとなって会議に追いまくられた。たまっていく膨大な資料の山に、今までは自分のまわりだけを見ていて、どれだけ知らずに過ごしていたことの多かったかを思い知った。大学教育をめぐる環境は大きな変革の波の中にあり、この先どうやって舵を取っていったらいいか。大学人の1人としては無関係ではすまされない。おそまきながらそのことを認識することができた1年でもあった。
むむ、また変な乗り物が。asahi.comを見ていたら北九州は八幡の皿倉山にスロープカーが開業だと。写真ではガラス張りの展望室そのものが上り下りするように見える。そんな大仕掛けなものがあるんかいなと調べてみると、帆柱ケーブルの山上駅からこれまではリフトで山頂へ乗り継いでいたところをスロープカーに更新してこの28日にオープンしたのだそうだ。定員40名というからスロープカーとしてはずいぶん大きいが、件の写真はうまく撮りすぎ。帆柱ケーブルとリフトにはもちろん昔乗ったことがあるが、これはぜひ乗りに行かねばならぬ。しかしなにしろ遠い。
全線完乗タイトルホルダーとしては(といいつつその後開業した未乗区間が片手ほどもあったりして)、新線開業チェックは怠れない。それには未来鉄道データベースが強い味方だが、さすがにスロープカーまでは守備範囲にない。というか、そもそも現存するスロープカ−の完全なリストすらあるとは思えない。ゴルフ場とか墓地とか病院にまであって会員以外は乗れないものも多いからまあいたしかたないけれど。
幸い、来年は4年ぶりに九州へ行く機会がありそうなので、気になっている福岡地下鉄七隈線とあわせて片付けてこよう。ついでに怪しさ満点の長崎「てんじんくん」まで足を延ばしたいところだけど、こちらはカードを持っている住民しか乗れないというので、そのうち引越してからだな(笑)。
右膝の調子が大分よくなってきたので、今日は8ヶ月ぶりにスポーツジムへ。11月あたまにマシン全台入れ替えという案内はもらっていたが、実際に中にはいるのは初めて。久々にトレッドミルに乗っておっかなびっくり30分ばかり走る。10月末に治りかけのところを再度傷めて以来ほぼ2ヶ月というもの歩くのにも難儀していたから、ベルト上とはいえ走ることのできるよろこびをかみしめてきた。まだまだ走ると軽い不快感があるので30分で自重しておく。この地ではどうせまたロードを走れるのは4ヶ月後だから、それまで少しずつ足慣らしをしておくとしよう。
地下鉄連絡線がらみでいろいろとwebで調べていたら、なんとタモリ倶楽部というテレビ番組で11月末に地下鉄の特別列車を走らせたという情報をキャッチ。これが南北線王子検車区を出発して王子神谷から市ヶ谷へ、そこから連絡線で有楽町線にはいり、桜田門から例の連絡線で千代田線霞ヶ関へ転線して北綾瀬の先の綾瀬検車区まで行くというからすごい。こんな貴重な映像を見逃した。なんたる不覚。といったってだいたいふだんテレビなんてほとんど見ないからな〜。
だがしかし、今の時代きっとどこかにあるに違いないと探したらちゃんとYou Tubeに動画がアップされているのを見つけた。さっそくダウンロードして見る。出演者みんな運転台にかぶりつき状態。うらやましいったらありゃしない。しかしこれは永久保存版だな。
来年3月から小田急がロマンスカーを地下鉄に乗り入れさせるという話はきいていたが、そのダイヤが発表になった。千代田線内をクロスシート車で走り抜けたらさぞ気持ちいいだろう。一度乗ってみたいものだと思っていたら、それがすごいおまけつきだったのにびっくり。
平日の通勤用「メトロさがみ」や休日の「メトロはこね」のほかに「ベイリゾート」というのが設定されていて、これがなんと本厚木〜新木場間運転。新木場は有楽町線の駅だから、ということはこの列車、千代田線から有楽町線に乗り入れるのだ。千代田線霞ヶ関駅と有楽町線桜田門駅の間には回送列車用の連絡線があって、たぶん東京湾の花火大会のときにだけ両線を直通する列車が走ることは知っていた。
国内の鉄道全線を乗り終えたといっても、それは定期旅客列車が走る線というだけであって、全国にはこういう連絡線だの貨物線だのを時々列車が走るところが結構あって気になっていた。鎌倉から「ホリデー快速鎌倉」で武蔵野線経由で大宮へとか名鉄「北アルプス」で鵜沼の連絡線経由で高山線へとか、そのうちいくつかは乗りに行った。しかしこの地下鉄の連絡線だけのために花火見物にはるばるでかけるわけにもいかない。それが今度はかなり乗れるチャンスが広がった。とはいってもGWやお盆の他は毎月第4土曜と翌日曜だけ運転というからハードルは高いけどなあ。
先々週に続いてまた東京出張。このところ出張にはVaio TにかわってLOOX Uを持ち歩いている。なにしろ小さく軽い。カバンに詰めるときにもぜんぜん違う。今までなんであんな馬鹿でかいパソコンを持ち歩いていたのだろうという気になる。肝心の使い勝手はとなると、画面とキーボードの小ささはいかんともしがたいが、まあ旅先で大したことをするわけではないので十分に用は足りる。ただ、キー配列だけはどうにも我慢ならない。矢印キーがFnとのコンビネーションなんて設計者は何考えているのだろう。これはやはりキーアサイン変更ツールで入れ替えねば。
空港で手荷物検査のときに、パソコンはカバンから出してくださいといわれる。LOOX Uは小なりとはいえパソコンだから出すんだよなやっぱり。これがPDAなら出さなくてもいいというのも不思議だ。以前Zaurus持ち歩いていたときも、今持ち歩いているW-Zero3も入れたままで何もいわれなかった。LOOX UはまだしもOQOくらいになったらどうなんだろう。OSで線引くのかなあ。意味あるのかしかし。
しばらくほってあったW-Zero3は思い直して最近使い始めた。ATOK pocketを入れて日本語変換が賢くなったら親指入力キーボードはLOOX Uよりよほど快適だ。PHSは遅いけれど最低限に使う分には事足りる。かくしてX7501を買う大義名分がなくなってしまった。う〜ん、なんか残念なような。
いつの間にか12月になって駅にはお約束の青春18きっぷポスターが掲示されている。この構図は見たことがあるような...、と一瞬考えて思いついた。遠くに立山連峰を望む氷見線の有名な撮影スポットではないか。青春18ポスターといえば、以前は意外な構図で場所当てが話題になっていたものだがそろそろ種も尽きたか。
これで遠景の立山が真っ白であればまだしも、どうも冬の旅心を誘うにはいまいちな絵だ。まあいつもいつも冬の日本海なら五能線というわけにもいかないのだろうが。それとこの夏もそうだったけどこのごろ全体の色調が地味すぎやしないか。メリハリがなくて目立たない。見てもらわなきゃ広告にならないのに。
久々に島田荘司を読んだ。「ネジ式ザゼツキー」、さすがにおもしろくて600ページが一気だった。奇想天外の設定のトリックは相変わらず。よくもこういう奇抜な筋立てを次から次へと思いつけるものだ。解説の中で「異邦の騎士」との対応に触れられていてう〜むとうなってしまった。そうかあ、これは純愛小説でもあったのだ。そういう泣かせどこもこの著者は得意だからな。「異邦の騎士」にはぼろぼろ泣かされた。だけどはスプラッタやはり苦手。ネジ式も人形ならファンタジーなんだけど実物ではなあ。こういう濃いところがな...。文章は達者だし、博識で科学的論理的であり、文句なくおもしろいのだけど、最近遠ざかっていたのはそのせいか。
京都の学会はまだ続いているが、夕方から東京で会議があり新幹線で上京する。京都から行くから上京じゃなく東下だな。どうせならとまだ数少ないN700系を選んで乗る。新幹線の顔も時代とともに変わり今やこのカモノハシ型が主流だ。ぼくは500系のような近未来型が好きだけど。たった1度の車体傾斜で5分の時間短縮。それがほんとに必要かはおいといて、揺れが少なくて乗り心地は確かにいい。車内電光掲示板では省エネ型であることをしきりに宣伝していた。
東京は冷たい雨。会議までの待ち時間に坂歩きをしようとガイドブックをもってきたけど中止。仕方ないので本屋で時間をつぶす。まずは仏像書コーナーへ。東寺日光菩薩写真集なんてのないだろうなあ...ってあるわきゃないが。これが室生寺十一面観音だとあるのだからまったく格が違うという感じ。室生寺のはまたそれはそれはすばらしいから納得するけど。東寺金堂内陣の薬師三尊を斜めから撮った写真が載っている本があったけどあれは絵葉書と同じじゃないだろうか。そういえば講談社の週刊日本の仏像にたった一枚だけあるのも同じにみえる。堂内は撮影禁止だから、わざわざ特別許可もらって撮影しないで使いまわしてるのかも。需要がないんかね〜。
いとうせいこう・みうらじゅんの「見仏記」には紹介されてたかなと文庫の棚にいってみたら、あったあった。ああやっぱりね、見る人が見ればわかるんだよね(笑)。
とある国際会議で京都に来ている。京都の学会の楽しみはなんといってもセッションの合間に息抜きの寺めぐり。最近仏像に目覚めたぼくが今回目指したのは、京都駅近くの東寺。有名かつ便利な位置なのに来たことがない。真言密教総本山のここはすばらしい仏像がたくさんある。まずは講堂内陣の立体曼荼羅。21体もの仏像が目白押し。そのうち15体が国宝というからすごい。美男で有名な帝釈天なんてまるで脇役ですみっこだ。世が世ならガラスケース入りで宝物館の中央に置かれてしかるべき逸物なのに、東寺恐るべし。
十分満足してとなりの金堂へ。ここは仏像ぎっしりの講堂とはうってかわって薬師三尊のみとすっきり。月光菩薩の美しいこと。うっとりとしばし見とれる。日光菩薩の方は、ん〜いまいちきつい顔立ちと思ってながめていたら、徐々に感じが変わってきた。いい。実にいい。最高にいい。ふっくらとした月光にくらべてほんの少し目の細い日光の顔がけがれない童女のようにみえてくる。東寺のいいところは仏像に向き合う壁に長い腰掛けがすえつけられて坐って仏像を眺められることだ。まったく時間を忘れた。
ぜひ手元において毎日眺めたいものと売店で絵ハガキをさがす。あるにはあったが、なんか違うな。見る角度で違って見えるし、立体感や遠近感が違うせいか。観客?の視点でとってほしいよな。仕方ないから買ってはきたけど。
三連休中日。朝のうちに昨冬通っていたスポーツジムに会員変更手続きに行ってきた。右膝の故障と今年は雪が早かったのとでもう一ヶ月近くほとんど運動していない。膝も大分回復したし、12月からはまた少しずつ体を動かさないと。休日だというのにJRが平日並みの編成で走っていてあれれと思ったら、なんとファイターズパレード客輸送の増車なのだそうだ。すごい波及力。
帰ってそのファイターズ優勝パレード中継を見る。去年のパレードは11月18日で時期的にしょうがないとはいえ、寒い時に大変だなあと思っていたものだが、今年はまた寒波到来の異常な早さで11月というのに真冬日の連続。去年に輪をかけた寒さで、スタートの大通公園も雪景色。ぼくは大画面テレビで見ているだけだから寒さは関係ないけれど、選手、ファンや関係者はまさにごくろうさまだ。
今年は日本シリーズ負けたし、ダルビッシュ、稲葉が全日本遠征で欠席だし、盛り上がりに欠けるかなあと思ってたが、どっこいなかなかのものだった。テレビも5局が生中継でこんなイベント北海道では他に考えられない。上田市長のお茶目な挨拶に笑わされ、ガンちゃんのHTBと大沢親分のSTVをいったりきたり。しかしテレビで見ても壮観なあの色とりどりの紙吹雪は一度生で見てみたいものだ。が、来年は監督も代わるし、駒大苫小牧も成しえなかった三連覇ができるかどうか(笑)。
なんかこんな話ばかり書いているような気がするが、今朝の朝日一面にブルートレイン縮小の話題が。それによると、来春3月で「なは」、「あかつき」、「銀河」が廃止、「日本海」、「北斗星」が各1往復削減、再来年春には「富士」、「はやぶさ」が廃止の予定とのこと。「北陸」、「あけぼの」が残るのは意外だけどそれも時間の問題だろう。なんたって車両更新していないからぼろぼろだ。「北斗星」の回送列車をよく見かけるけれど、屋根や外装なんて正視に耐えないほどだ。あれでは旅心をそそらない。
夜行寝台。ぼくでさえ最近とんと乗ってないのだから、ましてや普通の人が乗るとは思えない。最後に乗ったのは2002年秋の仙台の学会のときだから5年前。「北斗星」を東京まで乗ったのは2001年の冬で、このときは学会本部が旅費支給の会議だったので列車が使えた。当日東京が大雪で飛行機がまったく飛ばず、遠方からの出席予定者で出てこられたのはぼくだけというでき過ぎのオチがついている。
10年前くらいまでは「北斗星」や「トワイライトexp」の個室にはよく乗ったけど、これが開放ハネとなるとほとんど記憶にも記録にもない。昔は寝台といえば二段式(もっと昔は三段式)の開放B寝台ばかりだった。あれはあれでなかなか風情があるもので、通路の折りたたみイスに腰掛けて大きな窓越しに眺める夜景の侘しさはまた格別だった。なくなる前に一度乗りたい。
なぜかこの時期になると新しい自転車がほしくなる。去年もたしか同じころに同じことを考えていた。なんで今頃なのだろう。2008年モデルの情報が出回り始めるせいだろうか。自転車のシーズンというのはいつなのか知らないが、マラソンが冬のスポーツなようにひょっとしたらこれからシーズンインなのかも。まあ年中乗れる仙台以南はともかく、当地ではもう自転車のシーズンはほぼ終わりだから、今買ったとてしようがない。来春までがまんしよう。
去年もそういう結論に達して、で4月になると新年度でばたばた忙しく、おまけに外をランニングできるようになって浮かれているうちにすっかり忘れてしまったのだった。雪国は冬の間欲求不満がたまっているのが雪解けとともに一気に解消されるので、なかなか熱が冷めたものにまで手が回らない。鉄は熱いうちに打てとはよくいったものだ。今年はその轍を踏まぬように今から買っておくか。しかし半年場所ふさぎなだけだし。
愛読している文市さんのサイトの輪行@@。毒だよなあ、ほんとにどこかへ行きたくなる。最近ちょっと間遠みたいだけど。ところで同じサイトにあったHtc Advantage X7501。高感度GPSとモバイルGoogleマップでのリアルタイム現在地表示。う〜ん、うらやましい。SIMロックフリーだから本体だけ買ってFOMAカード挿しかえれば使えるのは超魅力。とはいえそんなにあれもこれも買えないしなあ...。
農化支部会が東京農大であり、久々に特急「オホーツク」に乗って網走に行ってきた。網走はなかなか遠く行きにくい。JRで行くと函館はもちろん 釧路や稚内よりも時間がかかる。距離もともかく路線や車両の高速化が遅れていて時代に取り残されているせいだ。今回もどうやって行くかさんざん悩んだすえ、ありきたりの「オホーツク」往復になった。でも考えてみると無印183系なんて乗るのはもう最後かもしれない。宗谷線に続いて「とかち」もほぼ261系化されてしまったので、強馬力改造の「北斗」を除くともう183系はここにしかない。そういえば82系終焉のときも最後に残ったのは「おおとり」じゃなかったっけ。石北線方面はよくよく冷遇されている。北網の人はよく怒らないものだ。
11月の「オホーツク」は見事に空いていた。行きの自由席など1両に10人くらいしか乗ってない。行くまではこんな時期に網走なんて寒くていやだなあと思っていたが、ガラ空きの特急にゆられて真っ白な大雪山系を眺めながらのんびり行くのもいいものだ。
郊外の丘陵上に建つ農大キャンパスの周囲にはオホーツクトレールという遊歩道が整備されていた。学会の合間に落葉でふかふかの林間を散歩してみると、黄褐色の落葉松と冬枯れた白樺林が絶妙のコントラストで広がり、高台から見晴るかすかなたには網走湖と能取湖が光る。ああ命の洗濯。学会出張はこれだからやめられない(笑)。
おだやかな小春日和。もう今年はこんな陽射しの日曜日はないかも。思わず外へ飛び出したくなるが、じっとがまん。薄曇だった昨日、デジカメもって近所を散歩ならぬ散走したせいで膝痛が悪化。とても走れる状態ではない。徐々に良くなっていたはずなのに、なんで突然ぶり返したかなあ。昨日は歩き走りで2時間弱しか動かしてないから、ここのところの週末の運動強度より強いわけじゃなかったのに。少し良くなったんでアイシングさぼったりストレッチ忘れたりしたせいかも。歳をとると回復にも時間がかかる。
それはともかく、ちょうど紅葉が真っ盛り。昨日はあいの里公園から教育大裏の遊歩道をひと回りで130枚ばかり写真を撮ってきた。観楓会なんぞ遠出しなくても近場で十分美しい。337号線に沿ったあいの里北端のなだらかな遊歩道は、いつ通ってもほとんど人気がない。今の季節はまさに錦繍のトンネルを行くがごとし。そこをぽたぽたとジョギングするのは夏場とはまた違った味わいがある。で、調子に乗って膝に負担がかかったと。
家でごろごろしても日本シリーズはナイターだしヒマだ。今読んでいるのは久々に司馬遼太郎。小説はもうほとんど読んでしまって、残っていたのが「城をとる話」。「大人とは、現実の限界を知った者の称だ。子どもとは、それを無視して華麗で壮大な夢を追うことのできる者の称である。」 荒唐無稽のこの物語、どう転がってゆくのだろうか。
抜けるような秋晴れの青い空。それだけでもありがたいことだが、陽が落ちて夜になると全天に星が輝くのはすばらしいことだ。ましてやこの歴史的瞬間ときた。ホームズ彗星がアウトバーストを起こして40万倍もの大増光、一挙に2等星台の明るさに、というニュースを昼間にキャッチ。うむむ、なんとすごい。で、そのホームズ彗星とやらはいまどこにいるのだろうと見ると、ペルセウス座だという。
ペルセウス座なら初冬をかざる星座だから今なら一晩中見えるではないか。しかも大快晴。アストロアーツの位置情報と手元の星図を見比べて、ペルセウスのαとδがたよりになりそうだと双眼鏡をもって表へ出る。天頂近くを見上げると、なんなく見つかった。これくらい明るいともちろん肉眼でもはっきりわかるし、正確な位置情報なんてなくてもペルセウス座に星が増えたなとすぐ気がつく。
アウトバーストというのは大量の塵やガスが急激に放出されたことによるのだそうだが、ペルセウスといえば今の季節ちょうど太陽の反対側だから相当遠いだろうに、それでこの明るさというのは彗星にしてはものすごいことではないか。もう一生こんな経験はできないかも、とちょっと興奮した。満月近い月が近くにあるのが難点ではあるが、逆にいえばそんな条件でも肉眼ではっきり見えるのがすごい。減光してからでは遅いよ、ぜひ見てくださいって間に合うかな。
さっそく訂正(汗)。定期では初めてじゃないかなんて書いていながら、なんと2003年1月がこのスコットランドだったことを発見した。たかだか4年前なのにまったくいい記憶力だ。頭脳は老化して衰えてもきょうびはGoogleデスクトップというありがたいツールがあって、たちどころに拾い出してくれる。だからメールやこの日記に書いておくと、とんでもないことが記憶ではなく記録に残る。まあ、いいんだか悪いんだか。普通にGoogleで検索すると最初にローカルなHD内の結果がでてきて、おやおやということが多々ある。余計なお世話という気がしないでもない。
メンデルスゾーンついでに書けば、ピアノ三重奏曲第一番第四楽章を久しぶりにひっぱり出して聴いた。相変わらず切なくて泣ける。こんなに切ないフィナーレを他に知らない。これもどこかHDの片隅に言の葉の記録が残ってるかも。調べるのはこわいからやめておこう。しかし、HDはこの間飛ばしてあらかたのデータは失ったはずなのになんで残ってるのだろう。
それにしても最近なぜかクラシックを聴かなくなった。かろうじて月一回の札響定期を聴くくらいだ。CDなんてもう何年も買ってないような。これでは趣味は読書と音楽なんて言えやしない(言わないけど)。で、ふだん暇なときには何しているかというと、たいしたことしてないな。趣味をきかれとき困るなあ。何か新しいことはじめようかな(え、この上また?(笑))。
ベートーベンのバイオリンコンチェルトはそういえば久しぶりに聴いた。第二楽章のあの天国のような調べ。心地よい音の流れに身を任せていると、一週間の鬱屈がじわ〜と溶け流れてゆく。今夜の札響定期、ソロを弾くのはアラベラ美歩シュタインバッハー。ドイツ生まれらしいが日本人の血が混じっているのだろうか。なかなか力強い好演だった。アンコールのなんだか知らないけど難しそうな曲も軽々と弾いていたのに感心。ピアノは相手が大きすぎていまひとつだけど、バイオリンは美女が弾くとさまになる。
休憩をはさんで後半はスコットランド。なんだかんだいってメンデルスゾーンのシンフォニーはぼくは大好き。全集ももっている。メンデルスゾーンやシューマンは札響の定期にはほとんどかからないなあ、初めて聴いたんじゃないだろうか。オーケストラ曲いいのにねえ。それはともかく今夜の指揮がなんとネヴィル・マリナーときた。マリナーを生で聴けるとは感涙ものだ。しかも最後のアンコールがフィガロだもんな。外国人指揮者はほんとにサービスいいよ。
そんな名演奏なのに客席は空席が目立った。こんなすばらしい演奏会を聴かないで、他の人はみんな何やってるんだろうか。仕事?まさかね。週末に息抜きもせずに3時間ばかり余分に仕事してどれほどのものか。クライマックスシリーズ?昨日終わったよ。今日もどこかでやってるって?ああ、まあねえ。
ここ数日で気温が5℃くらい下がり、家の暖房にもスイッチがはいるようになった。今朝は手稲山が初冠雪だったそうな。昨日は明るい陽光にだまされてTシャツで外へ走りに出たら風がビュービュー吹いて寒くえらいめにあったので、今日はちゃんと長袖長ズボンに身を固める。もう10月半ばだからな。おまけに秋の天気は変わりやすくパラパラと雨が落ちてきたりしてそうそうに切り上げる。もどってみるとファイターズはバカスカホームランを打たれて敗色濃厚だし、いいことないよまったく。
こういう日はおとなしく家で本でも読んでるのがいい。青空文庫はたしかに恰好なのだが、いかんせん著作権切れ作品ばかりなのでタイトルが古いのばかりなのはいたしかたない。江戸情緒あふれる半七捕物帖はほとんど読んでしまったし、次は丹下左膳でも読むかな。
半七ならぬ現代の半次捕物控は「疑惑」を読み終わって絶好調。蟋蟀小三郎が生き生きとうまくかけていておかしいことこのうえない。主役を食う勢いだ。このままいなくなってしまうのじゃないだろうな。あと、最近読んだ中では平岩弓枝「魚の棲む城」は収穫だった。テレビドラマ脚本家というイメージが強く、小説は読んだことがなかったがさすがに達者。次は「御宿かわせみ」を読んでみようかという気になる。これも女流作家で初めて読んだコーンウェルの「検屍官」もまあまあかな。もう1作くらい読んでみるか。
読書の秋。先月、青空文庫10周年記念DVDをいただいたのをきっかけに、携帯端末での読書を復活しようと思い立つ。以前愛用していたZaurusのブンコビュアーのきれいなフォントと操作性があまりに秀抜だったために、それが壊れてしまってからはそれに代わるものがないままに携帯端末読書から遠ざかっていた。W-ZERO3が機能的には近いのだが、内蔵アプリのビュアーがフォントや操作性がいまいちでストレスがたまる。
せめてZaurusで使っていたDFパブリフォントをインストールできないものかとさがしまわっていて、TTV BookReaderというアプリを見つけた。これにDFパブリフォントが内蔵されているとのこと。Readerごとインストールしてみて驚いたのなんの。画面も操作もZaurusのビュアーそっくり、というかそのものだ。もちろんフォントは美麗なDFパブリ。Zaurusでは左手に保持して親指のジョグダイアルでページ送りをしたのが、W-ZERO3では右手の親指のボリュームスイッチに変わってはいるものの、片手での軽快な操作性から画面右端の小さいバーの位置で全体のファイルのどのへんまで読み進んだかがわかる秀逸なしかけなど、まったく変わらない。
こうなるとがぜん読書欲が湧いてくる。まずは岩波文庫版で途中まで読んでいた寺田寅彦の随筆300編弱をコピーして読み直すことにした。ランニングシーズンも終わって週末に時間がとれるようになったことだし、これで楽しみがまた増えたぞ。
久々に時刻表10月号を入手。10月号といえば国鉄時代は全国ダイヤ改正号で、毎年必ず買って読みふけったものだ。JRになって分社化後はダイヤ改正も会社ごとにまちまちで10月に限らなくなった。が、今年はJR北海道のダイヤ改正なので買ってきた。愛称名公募までした新車投入による「スーパーカムイ」が目玉なのだが、旭川にはほとんど用事がないのでいまひとつだ。「エアポート」乗入れ編成になら乗る機会もあるかもしれないが、旧785系と時刻表上は区別がつかないのが難点。さがせばどこかに運用表があるかな。
それはともかく、「まりも」の不定期化にはへえ〜。まあそうだよなあ。「利尻」、旧「石北」がなくなって久しい今、釧路夜行だけ定期列車で走ってるほうが不思議ではあった。とすると「はまなす」はどうなんだろうか。特急全盛の中の絶滅危惧種の急行列車というのだからよくも残ってるものだ。ともあれこれで釧路から183系が消える。261系投入で無印「とかち」も2往復に減るし、石勝線方面高速化は気合入ってるなあ。
末筆ながら、おめでとうファイターズリーグ優勝決定。今年の出だしはどうなることかと思ったけれど、よくも優勝にこぎつけたものだ。交流戦の14連勝、あれがすべてだったような。リーグ最低の打線と故障者続出の投手陣、という去年より数段落ちる戦力で優勝してしまうのだから勝負はわからない。他のチームは何やってるんだろうか。
ということは、あの皆既月食からもう1ヶ月がたつのか。帰り道、雨上がりの夜空にまぶしいほどあざやかに満月間近い月が皓々と照っていた。今夜は中秋の名月。ススキを飾り、月を愛でながらもらいものの泡盛のグラスを傾ける。春も夏も満月は変わらないのだけれど、涼やかな秋の夜に振り仰ぐ月は格別なものがあり、物を思わせる。日本人だね〜(笑)。
あっという間に秋だ。今年の夏は暑かったけれど、今日の日中は不安定な天気で、もうこれで夏は金輪際終わりだよと引導を渡すかのような激しい嵐。当地には珍しいほどのすさまじい雷雨が断続的に襲った。北海道は雷の少ない土地柄なので、夏に本州へでかけて夕立に出合ったりすると、ものすごい雷鳴に肝を冷やすことになるのだが、今日の雷と雨はまさにそれだった。でも、おかげで空気中の塵埃が洗い流された嵐の後の月の冴え冴えとした美しさは格別だ。
この名月を安倍首相は眺めているだろうか。昨日の記者会見、入院先の慶応病院でとのことだったからどんな格好で出てくるのだろうと思ったら、ちゃんと紺のスーツにネクタイ姿だった。なんかやつれちゃって痛々しいほど。体調不良で入院してるんだから記者会見なんて(どっかの横綱みたいに)先延ばしすればいいのに。まじめなんだよなー。憲法改正とか教育再生とか、政策はろくでもなかったけれど、人間的にはなんとなく共感してしまう。
青空文庫10周年記念DVDが届いた。まだ10年しかたってないのかという感じ。ぼくなど賢治の文語詩稿を3冊ばかり入力しただけでほとんど貢献してないのに、律儀にも素敵なDVDを送ってきてくれて感謝感激。中には今年6月時点までに青空文庫に採録されている6300タイトルのファイルがすべて収められている。驚くのはそれ全部のインデックスとファイルをあわせても1GBに満たないことだ。LOOX Uにコピーしておけばオフライン環境でも読み放題だし、microSDに入れて携帯で持ち歩くことすら可能。すごい時代だ。
世界柔道最終日、谷亮子金メダル。さすがに強かった。楽な試合はひとつもなかったけれど、終始ポイントをリードしていたし、終わってみれば順当というしかない結果。やはり谷を代表に選んどいてよかったと協会も胸をなでおろしているだろう。
まあ結果論だけどそれはよしとしても、夜のテレビ番組、あれは何なんだ。今日金メダルとったのは谷ばかりではない。なのに谷は2回戦から全試合放送されたのに、棟田は準決勝からの2試合だけ、塚田にいたっては決勝だけしか放映されなかった。この差別。テレビ局の方針かスポンサーの意向かしらないが、ひどすぎないか。この日ただ1人メダルをとれなかった江種にいたっては、3勝しながら映像はおろかほとんど話題にもされていなかった。マスコミがスポーツを食い物にしているだけというのがよくわかる。
毎日通勤に使っている娘のお下がりの自転車のライトが点かなくなった。タマが切れたかなと思ってダイナモごとはずして中を開けてみたが、電球は大丈夫そうだしあちこちテスタであたってみても断線部分はなさそうだ。となると発電機の寿命で修理不能です、とwebの自転車メンテナンス講座には書かれている。
1500円くらいで新しいのが買えるが、どうせならとweb情報で見つけたパナソニックのLEDかしこいランプを買ってみた。普通のダイナモランプの2倍するが、これがなかなかのすぐれものだった。明るさセンサー内蔵で暗くなると自動点灯、しかも振動検知センサーによって停車時は消灯する。つまり夜走っているときだけ自動で点灯する仕掛けだ。なんとかしこいんだろう。乗り手はまったく何にもする必要がない。世の中には便利なものがあるものだ。
ただし、使ってみて気がついた欠点がひとつ。ぼくの自転車は帰りに大学から近くのJR駅まで走って翌朝まで駐輪場に滞泊する。自転車を降りて鍵をかけるときに振動でライトが点灯する。じきに消灯するけれど、隣の自転車を出し入れする人が触れたらパッとライトが点いてびっくりするだろう。それだけならいいが、夜中に自転車泥棒が物色中にライトが点いたら、なんだこれと注意を惹かれやしないか。こうなるとスイッチがない完全自動というのも一長一短だ。連休明けまで無事でありますように(笑)。
安倍総理突然の辞任。午後のさる会議の直前に事務担当者から聞いてびっくり。まあ参院選後はいつ辞めてもおかしくない状況が続いてはいたけれど、なんで今日なんだ。記者会見の中身を読むと、いろいろなことが重なってプツンと切れてしまった、そんな印象を受ける。この人、正直で真面目な人なんだろうなあと思う。これをしなくちゃあれもしなくちゃという使命感にがんじがらめにされて、それが非常に困難な状況に追い込まれたときに破綻してしまった。総理、というよりそもそも性格的に政治家には向かないんじゃないか。
いやならやめちゃえばいいんだよ。そんなに頑張らなくたっていいんだよ。一般論としてはそう思う。しかし、こと一国の総理大臣がそれでは困る。人間としては同情するけれど社会的責任の重さを考えると、それは許されない立場なのだ。比較するのはおこがましいが、ぼくだとて職場を辞めたくなったことは何度もある。でも、人間一人で生きているわけではない。家族もあるし、指導している学生だってたくさんいる。彼らをほっぽりだすわけにはいかない。少なくとも後の段取りをきちんとつけてからでなければ勝手に辞めるわけにはいかない。
あの真面目そうな安倍総理がそれを考えないわけはないか。よほどの何かが彼を最終決断に追い込んだのだろう。ぼくとたった5日違いの1954年9月21日生れ。心の内をきいてみたい気もする。
世界陸上最終日。朝の女子マラソンはなかなかの圧巻だった。土佐礼子のラストの激走猛追には感動。ああいうのを見るとやはりマラソンは最後は根性だなと思ってしまう。もう限界というところであきらめて、入賞でもいいやとちらとでも思ってしまったらもうおしまい。絶対メダルをとるという強い気持ちで粘り抜く、口でいうのはやさしいが、とてもとても常人にはできることではない。土佐えらい。ほんとに心の底から思う。
マラソンは朝が早いので終わってもまだ一日が長い。帰省中の末娘を連れて3人で旭山動物園へ行く。北辺の遠地にありながら国内最大級の入場者数を誇るこの動物園に行くのはぼくは初めて。旭川は車でも電車でも1時間半と近いのになかなか行く機会がない。周辺にはいろいろ見所があるが街自体を目指すことがないせいだ。
斜面にこじんまりと広がる園地。思ったより小さいのにびっくり。これで入場者数日本で1,2を争うというのはすごい。というか、逆に負けてる他の大都市の動物園は何やってるんだろうかという感じ。ペンギン、アザラシ、ホッキョクグマ、水中の生態を間近に観られるのはたしかに斬新で面白い。が、楽しみにしていたカバは完全に脇役で、端っこの見にくい位置にほっておかれている。独立した建物をもらって立体的な行動展示されている主役とは落差ありすぎ。まあすべてに力を注ぐのは地方動物園では無理なのだろう。
この頃通勤時間に読む文庫本といえば時代小説ばかり。あらためて本屋の書棚を眺めるとその種類の多いこと。もちろん読んだことのない作家も多く、次はどれを読んでみようかという時に迷う。佐藤雅美のように大当たりのこともあるが、時にババをひくこともある。北原亞以子の慶次郎縁側日記シリーズ、これが大はずれ。ストーリーから文章までお話にならない。これで直木賞作家というからびっくり。審査員の目はどこについているのだろう。それとも本作が格別不出来なんだろうか。読み始めた本を途中で止めるのは性に合わないのでがまんして読み終えたものの、時間の無駄という感じ。世評なんてあてにならない。
今夜は久々の皆既月食。そわそわと早仕舞いして帰る。幸い天気には恵まれて、禍々しくも赤暗い満月を楽しめた。月出間もない時間は高度が低いのでよけい暗く見え、いかにも食という感じ。しかしなんで皆既月食の日に世界陸上やるかなあ。うっかり末續の200m二次予選見てるうちに皆既終了の瞬間を見逃してしまった。まあ、双眼鏡で眺める変則三日月もそれはそれで美しかったからいいか。
その世界陸上。時差がないのはいいものの、暑い日中を避けるためか夜のゴールデンタイムにメイン種目が目白押しで、なんのかんのといいながら毎晩観てしまう。日本はいまひとつ振るわないが、100m準決勝で散った朝原の涙にはついもらい泣き。
大学院の入試が終わって5連休の遅い夏休み。家人の携帯機種変更につきあって近郊の大手家電量販店に行く。人がどういう基準で携帯を選ぶかなんてあまり興味もないけれど、家内や娘の選び方をみていると、まずデザインや色が重要な要素であることがわかる。毎日持ち歩くものだから、取り出すたびにいい気分で使えるものがたしかにいいに決まっている。ぼくなどはついつい外見よりは仕様表をみくらべてしまうほうだけど、携帯メーカーがこぞって一流デザイナーにデザインを依頼するのも理にかなっているのだ。
それはともかく、他人の新しい機種はやはりちょっとうらやましい。ぼくも埃入りディスプレイ天の川状態の某D機を変えようかな。今買うなら、HSDPA対応のN904ということになるかなあ、デザインは今いち気に入らないんだけど(笑)。
UMPC(LOOX U)を入手すると通信手段をどうするかが大きな問題だ。コストパフォーマンスを考えればemobileのカードということになるが、いかんせんサービスエリアが狭すぎる。我が家はまだ圏外だし。FOMAならその点問題ないけれど、せっかくHSDPA機種に買い換えたとしてもいちいちケーブルでつなぐのは面倒くさいし、このうえ接続カードで回線を増やすのはコストがかかりすぎる。携帯電話にひも付けしてFOMAカードが使えるようにすればいいのに。2in1なんていらないから1in2をやってほしいよ。
今日は好天で気温も28℃まで上がった。これくらいなら残暑というほどではなく心地よい夏という感じ。が、走ってみると膝は痛むし体は重く、散々だった。膝はともかく体のほうはどうも貧血気味のような気がする。先週きていた人間ドックの結果は血色素13.6だから威張れる数値ではないにしてもぼくにしては普通だったのだけど。
だいたいがふだんから血色素は低空飛行で、前回職場に献血車がきたときは13.5を切っていて200mLしかできなかったし、以前にはその200すらできなかったこともあった。普通は12.0あれば献血はできるのだけれど、なぜか北海道赤十字の献血基準はよそよりも厳しくて400mL献血は13.5以上、200mLが13.0以上となっている。なのでぼくはいつもボーダーだ。そういえば今回の検査結果では白血球数も3000を切っていて再検査マークがついた。赤血球同様白血球もいつも低値ぎりぎりだけど3000を下回ったことはたぶんない。特に抵抗力が弱っているという自覚はないからまあ一過性のものなんだろう。どうもぼくはもともと造血機能が弱いらしい。どう考えてもマラソンには不向きだよな。
そうこうするうちに国東半島100キロの申し込み〆切があと2週間にせまっている。膝の痛みが抜けないので様子見をしていたけれどそろそろ決断しなければ。くりやまの時より総合的に状況が悪いというわけではないから、あのくらいは走れるとは思うけど、さて。
一時の暑さも峠を越え、朝晩はめっきり涼しくなった。勝手なもので過ぎてみると真夏日の暑さが懐かしい。が、今日は久しぶりに蝉時雨をきいた。子供の頃は円山に住んでいたので、夏休みはうるさいほどの蝉の声が日常風情だったものだが、そういえばこの頃はとんと聞いていない。
太美の広やかな田園地帯を学園都市線のディーゼルカーを眺めながら走るのは楽しいものだが、いつもいつもでは飽きるので今日は趣向を変えて久々に生振から石狩河口橋手前まで行ってきた。石狩川の本流と河跡湖にかこまれた生振は、同じ560mきざみに区画されていながら太美とは趣きがかなり違って荒地が多く、産廃堆積場があったりする。が、意外と鬱蒼と深い林があり、蝉が盛んに鳴いている。思わずiPodのスイッチを切って走りながら聞き入ってしまった。と同時に草叢からは秋の虫の声。自然の中を走っていると確実に季節の移ろいが感じられる。たまにはイヤホンの音楽を切って見るのもいいものだ。
「揚羽の蝶」読了。佐藤雅美の時代物は好きだ。これは半次ものだが、居眠り紋蔵、桑山十兵衛、縮尻鏡三郎、仕事はできるのに不器用で硬骨な主人公はワンパターンなのにどれもみな面白い。地の文に主人公の独白が混じる独特の書き方が効いている。どれかの文庫解説によれば中間管理職の悲哀があらわれていて共感を呼ぶのだそうだ。わかるような。
駒大苫小牧の香田監督が辞任だそうだ。なんか潮時というかそんな気はしていた。いろいろと続いた不祥事を乗り越えてとにもかくにも今年も甲子園出場がかなった。これでひと区切りとという気にもなろう。史上初の4年連続決勝進出はおろか初戦で負けてしまったけど、もちろん今年のチーム力は監督が一番よく知っていたろう。
広陵戦は点差からは接戦だったけれど内容はけっこうお粗末だった。今年は例年なら考えられなかった守りのミスが道予選のときから出て心配してたのが現実となった。この3年間は初戦のくじ運に恵まれた感があり徐々に調子を上げて間に合ったけれど、今年のような強豪校相手にあれでは勝てないだろう。しかしあの鉄壁の守備を誇った駒苫が守りで負けるとはねー。いずれにしてもひとつの時代が終わり、北海道の高校野球もここからが正念場だよな。
駒苫が負けて夏も終わってしまったような気になっていたら、突如この狂ったような暑さはなんなんだ。昨日に続いて今日も34℃だそうな。さすがに暑い。エアコンのない家にいても汗をかくのは変わらないから、外へ走りに出る。通り過ぎる涼しい車の中から見ている人からは狂気の沙汰に思えるかもしれないが、走ってみると今日は昨日より風があって存外暑くない。日除けの帽子をかぶってウォーターボトルをもって走ればこの炎天下でも2時間くらいは楽勝だ。もちろんビールもうまい(笑)。
夏の間水曜日は定休日。水土日で70キロ走って月間300キロというのがもくろみだが、なかなか思うようにはいかない。膝は大分良くなったけれどここのところ天気が不順で走りにくい。今日も晴天だった午前中はお盆にそなえて墓掃除に行き、昼過ぎに帰ってきたら午後は断続的な雷雨で走れずじまい。これでは300キロはおぼつかない。
そのかわりに今日到着したLooxUのセットアップ。WEBでポチったのが6/21だから1ヵ月半たっぷり待たされたわけだ。開けてみるとさすがに小さい。軽さもともかくこれくらいの大きさだと気軽に持ち歩こうかという気になる。ただし画面が精細すぎて年寄りの眼と手にはなかなかきびしいものがある。だいたいがトラックポイントは苦手なのでピンポイントでマウスカーソルを合わせるのが大変。まあだんだん慣れるだろう。
それでも新しいパソコンのセットアップは楽しい。Windowsの初期設定をして、無線LANの設定をしてからupdateをすませ、ネットワークセキュリティソフトを入れて、母艦とファイル共有をして、というところで頓挫。何が悪いものかアカウントにパスワードを設定してもどちらからも共有フォルダにアクセス不能。ワンスピンドルマシンではネットワーク上のCD/DVDドライブが読めなくてはソフトのインストールができない。いずれファイアーウォールの見直しとかでなんとかはなるんだろうけれど。まあぼちぼち楽しむとしよう。
逆風選挙と命名されるのだろうか、参院選は自民党の大敗で幕を閉じた。しかし逆風なんてよくいうよ。風は正しい方向に吹いているのであって、あんたらが逆向いているだけじゃないのか。苦しい選挙戦を強いられたのは逆風のせいであって、いくら票を減らしたって自分には責任はないわけだ。自己反省ってのはないのだろうか。こういう政治家がこの国を動かしているようでは…。
そんなことを考えながら一週間のはじまり。でも心が洗われるすばらしい話にであった。人間も捨てたもんじゃないな。大学の保健管理センターに「ほけかんだより」という機関誌というかおたよりがある。朝一の講義からもどるとその最新号が届いていた。巻頭のM先生の寄稿には感動した(大学のWEBから読めます)。生きるとは、いかに生きるべきか、それを考えさせられる。「あきらめなければ夢がかなうとは思わないが、あきらめればすべてが終わってしまう」、以前ここにも書いたぼくの大好きなことばだ。神様はきっと見ている。奇跡は念ずるものにだけ起こりうるものなのだろう。
それにしても「医師は稀に治し、しばしば助け、常に慰める者である」とはなんという謙虚なことばか。つい医師を教師と置き換えて、学生の研究がうまく進んでいないとき、教えることも助けることもならず、常に慰めているばかりのわが身を振り返ってしまう。う〜む、これは謙虚ではなく単なる無力か(笑)。
時刻表8月号購入。特に8月にどこへ行くというわけではないが、新幹線N700系デビューなど話題豊富だった7月号を買いそびれていたもので。このごろは汽車に乗ってどこかへでかけるということがとんと少なくなって時刻表を買うのも読むのも気合が入らない。新型新幹線が走り始めて東京新大阪間が5分短縮といってもなー。車体傾斜装置ならスーパー宗谷と同じじゃん。まあでも行ったらわざわざ選んで乗ったりするんだろうけど(笑)。
しかし時刻表を買うと発見がある。高山本線角川-猪谷間が9月8日に復旧開通。おお、やっと。3年前の秋の台風で壊滅的打撃を受けたあの宮川沿いの険しい区間だ。よくもまあ。詳しい内容はわからないけど、路線付け替えとかやったのだろうか。なら乗りに行かねばならないな。ま、そうでなくてもあの区間は何度でも乗りたい景勝区間ではある。
台風で不通といえば、越美北線はどうなってるんだろうと時刻表の頁を繰ると、平常どおりの記載にもどっていた。あれれいつのまに復旧したんだとwebで調べたら、ついこの間の6月30日からだった。知らなかった。こちらも3年ぶり。というか不通になったのは2004年7月だから高山本線より前だったのだ。高山本線はともかく越美北線は不通時の2005年秋に行ったときにはまったく手つかずだったし、名だたるローカル線であもあり、このまま廃止になるのではと危惧していたものだ。よくも復旧したものだ。
7月20日は海の日ではなくなったけど、夏の青春18きっぷ通用開始日は変わらない。夏は一番通用期間が長く50日以上もある。なのにそのうちたった5日間の汽車旅すらままならないなんて。この夏のポスターは意外やほっとゆだときた。さすがに毎回青一色の海景色ではマンネリなのだろうか。しかしこのくすんだ色合いは夏の旅心をそそるにはちょいと地味なのでは。青海川あたりの青い海にすれば、いやしなくてよかったとJRは胸をなでおろしているかもしれないけど。
もうひとつ、大通りビヤガーデンが今日からオープン。汽車旅はままならぬがせめてビールくらいならと万難を排して初日に駆けつける。今年は6月は好天だったのに7月にはいって今ひとつすっきりしない天気が続いている。今日も雨が落ちてきそうなくもり空。外でビールを飲むにはちょっと涼しいけれど、そんなことは物の数ではない。薄暮の風に吹かれ、雲間に輝く上弦の月を眺めながら旧友と傾けるサッポロクラシックの1リットルの大ジョッキ。日頃の屈託はすべて忘れ、矢でも鉄砲でも持って来い相手になろうじゃないかという気になる。
ビールは不思議な飲み物だ。器が大きければ大きいほどうまい。大ジョッキは途中で気が抜けるから中ジョッキの方がうまいとしたり顔で言う人がいるが、論外だ。ビール好きの風上にもおけぬ。目の前の特大のジョッキになみなみとつがれたビール。これぞ至福の瞬間(笑)。
三連休初日。気を取り直して、マシンの環境構築。長年使っていると不要なソフトやらツールやらがたまっていくから、それを一気に掃除したと思えばまあいいか。でも使い慣れた環境をとりもどすのに最低限のカスタマイズは必要でそれがなかなか手間がかかる。
手元にCDのあるアプリ類はどんどんインストールすればいいが、オンラインで入手したツール類はすべてまたダウンロードからやりなおし。まあ今はBB接続なので楽なものだ。ダイヤルアップ接続していた時代は必ずダウンロードしたファイルはローカルに保存しておかなくてはこういうとき大変だった。周辺機器のドライバ類もXPではたいてい自動認識できるけれど特殊なものはドライバCDがいる。さてどこいったろう。ふだんからきちんと整理していないからこういうときはあちこち探し回る破目になる。諸悪の根源の地図ソフトもあっさりインストールできた。こっちの環境に問題があったのかな。
‘内地’は台風で大変なことになっているが、北海道は好天。くりやま100キロから1週間たったので昼から足慣らしに2時間ばかり走ってみる。踝はもうなんともないけど膝が少し悪化して走った後は痛い。後で集計してみたら6月は故障のせいで70キロしか走ってなかった。それで先週の100キロはあまりに無謀だ。タイムが落ちるわけだよ。休まなきゃ膝はなおらない、休んでいては距離が伸びない、う〜ん、困った。
うちのメインマシンにWindowsの再インストール。といってもVistaに入れ替えたわけではなく、OSはもとのXPだ。Win95の頃はずいぶん頻繁にこういうことをやっていた記憶がある。パーツを入れ替えたり、ソフトの不具合があったりするごとに結局再インストール。XPになってからはこういう不具合はなく、再インストールなんて初めてじゃないだろういか。それだけシステムとして安定しているということなんだろう。なんでそれを得体の知れないVistaなどに入れ替えるものか。
で、なぜその珍しい作業をやるはめになったかというと、ある地図ソフトのバージョンアップが原因だ。このソフト、なぜかバージョンアップインストールのたびにトラブルを起こすといういわくつきのもの。前回も地図データ転送が何度も途中でストールして難儀した。今回はリセットも効かなくなって電源を落としたらWindowsそのものがセーフモードすら立ち上がらなくなった。
やむなくCDから修復セットアップ。それで問題ないはずがどこをどう間違えたか、データ領域のパーティションを開放してしまい、HDDのデータが消えてしまった。仕事関係の重要ファイルは職場のPCとモバイル機にファイルがあるので無事だったけど、デジカメ写真、住所録、GPSログ、一部の日記など私的ファイルはすべて消滅。一瞬呆然。かくして過去はすべて消え眼前には200GBの広大な未来が広がる。ま、これはこれで悪くないか(笑)。
昨日は長かった。7月の第1土曜日は今年もくりやま100キロ遠足。3年連続完走を果たしたものの内容は散々だった。今年も天気は快晴。風があって昨年ほど暑くはなかったのは幸い。前半はそれでも昨年並みで走れていたし、故障あけの右踝も膝もとりあえず快調だった。しかし問題は後半。右足をかばってあまり長い距離を走っていなかったのが不安だったがまさに的中した。走り込み不足で乗り切れるほどウルトラは甘くない。
気温がやや低いせいか70キロくらいまではまあまあだったけど、それから先が全く走れなかった。90キロまで来たらあと坂を1つ登れば終わりだと経験上わかっているのに、95キロ過ぎても栗山市街地にはいっても走れない。昨年より大幅ダウンしてほうほうのていでゴールイン。ゴール後は体中に鉛を詰め込んだようで1歩も動けないという感じ。100キロは5回目だけどこんなに疲れたのは初めて。
辛いレース中はもう2度と走るもんかとはいつも思うけど、今年は心底そう思った。が、これもいつものことながら一夜明けて落ち着くと、よしまたトレーニングして今度こそ頑張るぞと思ってしまう。まったく経験は人を利口にするのか馬鹿にするのか。でも、目標を失っては生きている意味はない。あきらめたらそれでおしまいだ。幸い脚はほぼ完治したからまた長い距離を走れそうだし、夏場はまだはじまったばかり。次は秋の国東半島に今年は絶対行くぞ。
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