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第38話

翌日キュウコンに連れられて『オーブ』が向かった所は・・・。
「ここは・・・。」
ラティオスが呟く。
「マグマの地底ですわ。」
キュウコンが言う。
「ここにグラードンを目覚めさせた者がいる、と言うことですか?」
サーナイトが聞く。
「そう言うことよ。」
キュウコンが答える。
「でもそんなに長くグラードンと一緒にいるのかな?
地震が最初に起きたのって結構前だよね。」
ラティアスが言った。
「グラードンを指示する必要がありますわ。ですからまだ一緒にいるはずですわ。」
キュウコンが言う。
「『はず』かよ。頼りにならねぇなぁ。」
バシャーモが言う。
「ともかく急ぎましょう。」
キュウコンは軽く流した。
(流すこともあるんだ。)
と思ったラティオスでした。

「着きましたわ。」
キュウコンが言った。
「あ、グラードンが!」
ラティアスが叫ぶ。目の前でグラードンが静かに眠っていた。
「眠ってる・・・?」
サーナイトが呟く。
「『ZAFT』の奴らが倒したんだろ?」
バシャーモが言う。
「やっぱり凄いや、『ZAFT』は。」
ラティアスが言う。
「・・・誰かいます。」
ラティオスが警戒して言った。
「・・・上!?」
サーナイトが気配に気付き、叫ぶ。
「アイツは・・・?」
バシャーモはその姿を見て言う。
「お・・・お兄ちゃん!?」
ラティアスがバシャーモ以上に驚いて叫んだ。ずっと行方知れずだった兄が、目の前に・・・!
「お兄ちゃん・・・、無事だったんだ・・・。」
ラティアスの声は震えていた。
「彼が、グラードンを目覚めさせた者ですわ。」
キュウコンが冷たく言う。
「えっ・・・。」
ラティアスは驚いてキュウコンの方を見た。
「これは事実ですわ。でなきゃ、ここにはいないはず。」
キュウコンが察知して言った。
「お兄ちゃんは・・・、そんな事しない!」
ラティアスは否定した。お兄ちゃんは、救助隊だもん・・・。
「お兄ちゃん!」
ラティアスが兄であるラティオスに近づく。
「危ない!」
ラティオスが叫びラティアスの前に立ちはだかった。次の瞬間、ラティオスは光に飲み込まれ
た。
ラティアスの兄と思われるラティオスがラスターパージを放ったのだ。
「ラティオスさん!」
突然の事にラティアスは驚いた。
「大丈夫ですか・・・?」
ラティオスが言う。
「うん・・・。」
ラティアスが言った。
「アイツは敵だ。いくぞ。」
バシャーモが言った。
「待って!あれは私の・・・。」
ラティアスが言いかけた。
「お前の兄貴なら、なんでお前を攻撃しようとするんだよ?」
バシャーモが言い放った。
「私を・・・攻撃・・・?」
ラティアスはどん底に叩き落された感覚を覚える。
「庇ったとはいえ、あれは明らかに近づこうとしたお前を狙った攻撃だった。」
バシャーモが言う。
「そんな・・・。」
ラティアスの瞳から涙がこぼれる。
「バシャーモさん・・・。」
サーナイトが咎めようとする。
「下手をしたら、ここで全滅になるぞ。」
バシャーモはそれを無視して言う。
「誰もやらねぇなら、俺1人で戦う。」
バシャーモがそう言うと、1人ラティオスへ向かって行った。
ラティアスの兄かも知れないのに・・・。
「彼がまだここにいると、またグラードンを目覚めさせる恐れがあります。」
ラティオスが言った。
「僕も戦います。」
ラティオスがそう言って、敵へ向かおうとした。
「ラティオスさん・・・。」
ラティアスは訴えるように呟く。ラティオスは少し迷ったがすぐ戦闘に参加すべく敵地へ赴いた。
後ろからラティアスの泣き声が聞こえてきた。

あとがき;『ZAFT』がグラードン倒した後のお話です。ちなみにラティアスの兄と
主人公ラティオスは同じワザ構成です(偶然かな?)。最近サーナイト出番少ない・・・。


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