このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



第8話

サーナイトの説得でどうにかバシャーモ離脱は回避できた。
「バシャーモさん・・・。」
ラティオスは何か言おうとしたが、言葉にならなかった。
「別にお前を認めたわけじゃないからな。」
そう吐き捨て、椅子に座った。
「素直じゃないんだから・・・。」
ラティアスは小声で言った。
「なんか言ったか!?」
「別に〜、バシャーモさんが出てっちゃうからお茶が冷めちゃったって。」
「なんだ、そんな事か。」
そう言いながらバシャーモは窓の外を見た。偶然にも誰かが敷地内に入ってくるのが見えた。
「おい、だれか来たぞ。」
バシャーモが言った。
「もしかして、依頼人!?」
ラティアスが少しだけ興奮気味に言った。
「かもしれませんね。私が応対しますわ。」
そう言ってサーナイトは玄関の方へ行った。
「いいのかよ、この家の主じゃなくて・・・。」
バシャーモは素朴な疑問をぶつけた。
「え〜、なんで〜。」
ラティアスが答える。
「だってお前の客の可能性だってあるだろう。全部が依頼人なわけ・・・。」
バシャーモの発言の途中でドアが開き、サーナイトが戻ってきた。
「どうぞ、こちらへ・・・。」
入ってきたのはルージュラだった。
「ふ〜ん、この子達が仕事仲間なんだ。」
「はい、そうです。」
ルージュラの問いにサーナイトが答えた。
「それで、リーダーは誰なの?」
「はい。彼がリーダーです。」
そう言ってサーナイトはラティオスの方を見た。
「っておい!お前がリーダー・・・。」
バシャーモのツッコミはラティアスによって中断さキッチンに連れ込まれた。
「ちょっと、お客様が来てるんだからタメ口で大声でツッコッミ入れないでください!」
「でも聞いてないぞ、あいつがリーダーなんて。」
「バシャーモさんは読んでなかったんですか、これ。」
ラティアスはバシャーモに書類を渡した。バシャーモはその書類に目を通した。
確かに、リーダーの欄にラティオスと書いてる。
「やっぱり奴がリーダーだったのか・・・。」
「でしょ?」
「でもなんで俺にはこの書類見せてくれなかったんだよ?」
「バシャーモさんの前にこの書類置いたのにバシャーモさん出て行っちゃうんだもん。」
これはバシャーモの過失である。バシャーモの疑問が解決したので、
ラティアスはこっそり居間の方を見た。まだラティアスとサーナイトがルージュラと話ていた。
「・・・っていう感じでお願いできるかしら?」
「分かりました。ではこの依頼を引き受けます。」
「本当?たすかるわぁ。じゃあお願いねぇ〜。」
ルージュラは立ち上がり一礼すると部屋を去った。見送りのためサーナイトもついて行った。
「ついに初仕事だね!それで、何するの?」
「はい、牧場まで行ってモーモーミルクを買って持ってきて欲しいっていう依頼です。」
「って、それパシリじゃね〜かよ。」
「それは言ってはいけないことだと思うよ。」
バシャーモの発言にラティアスが意見した。
「・・・で、やるんだよ、その仕事は。」
「今からです。」
ラティオスは冷静に答えた。
「今からかよ!」
「はい。でも任務内容は簡単ですから、道具はそんなに多くなくていいと思います。」
「けっ、なんかやる気でねぇな。」
バシャーモは明らかに投げやり状態である。だが、これが彼らの初仕事なのである。

あとがき;ついに任務に就きます。ここまで長かったなぁ。
依頼内容考えるのも結構大変でした。この先大丈夫かな?

トップへ
トップへ
戻る
戻る



このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください