このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください



第9話

かくして、初任務に就いたラティオス達であった。
「一応オレンの実を数個持って来ましたけど・・・。」
「はい、有難うございます。」
先頭を歩いているサーナイトとラティオスの会話である。
「って、牛乳買いに行くのにだれかと戦うのかよ。」
「も〜、バシャさんは、いつも何かに対して文句つけるよね。」
その後ろを歩くバシャーモとラティアスも話をしていた。
「バ、バシャさんだとぉ!?」
「い〜じゃん。だってそっちの方が呼びやすいんだもん。ね〜、サナさん。」
ラティアスは前方のサーナイトに呼びかけた。
「そうですね。でも私はみなさんの事は普通に呼ばせさせていただきますわ。」
「バシャさんは絶対名前で呼んでくれなさそうだね。」
「うるせぇよ。」
緊張感のかけらも無い任務を遂行中である。そんな中突然バシャーモが身構えた。
「え、なに?どうしたの?」
ラティアスは状況がつかめていない。
「なにか、いますね・・・。」
サーナイトが呟いた。
「あぁ、なにかわからねぇがな・・・。」
バシャーモが言った数秒後、前方からなにかが走ってくる音がした。
「轢かれてもしらねぇぞ。」
バシャーモは少し笑みを浮かべながら呟いた。前方からやってきたのはケンタロスだった。
ケンタロスの軌道上にはサーナイトが立っていた。サーナイトはその素早さに対抗できなかっ
た。
バシャーモはそれを察知し、ケンタロスと接触する直前でサーナイトを抱え、上空へ飛んだ。
「ボケッと突っ立ってんじゃねぇ!」
バシャーモはサーナイトに罵声を浴びせた。
「すみません・・・。でも、有難うございます・・・。」
サーナイトの礼にバシャーモは少し顔を赤くした。
「ふん、2度目はねぇからな。」
バシャーモは少し小声で吐き捨てた。
「あ、戻ってくるよ!」
ラティアスが叫んだ頃にはもうすでにケンタロスが大きくUターンしてまたこちらへ
凄いスピードで突っ込んできた。
「ちっ、そのままどっか行っちまえばいいのによ!」
そういうとバシャーモはケンタロスに向かって突っ込んだ。
「バシャーモさん!」
ラティオスが叫んだ。ケンタロスと接触したと同時に砂煙が3人を襲った。
砂煙で視界が遮られた。バシャーモの姿は全く見えない。
「バシャーモさん!」
今度はサーナイトが叫んだ。砂煙が引くとそこには完全に止まり、
倒れているケンタロスとそれを見下ろすバシャーモの姿があった。
「バシャさんすっご〜い!」
最初に駆け寄ったのはラティアスだった。
「ねぇねぇ、どうやって倒したの!?」
「ふん、スカイアッパーしたら倒れやがった。早い割りに大したことなかったな。」
バシャーモは傷一つ負っていなかった。
「バシャーモさん、先程は有難うございました。」
サーナイトは改めてお礼をした。
「別に、助けたくて助けたわけじゃねぇよ。」
バシャーモはそういいながら目線をサーナイトから外した。
「か、身体が勝手に動いただけだ・・・。」
バシャーモの声は明らかに段々小さくなっていた。
「照れるなよ、少年!」
ラティアスがバシャーモの背中を叩きながら言った。
「なんだと〜!」
「『身体が勝手に動いた』なんて見え透いた言い訳を〜!」
「うるせ〜!お前は何にもやってね〜だろ!!」
照れ隠しか、バシャーモはラティアスと追いかけっこを始めた。
とりあえず、一難去ったわけでありました。

あとがき;なんとなく戦闘シーンを入れてみました。戦闘シーン書くの苦手なのに。
少しバシャサー重視にしてみました。なんかキャラが初期設定の時より変わってるような・・・。


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