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第28話

ゲンガーの演説に関する事で『ZAFT』を除く全救助隊が集められた
(イジワルズもいなかったが)。
「リクヤを討ち、平和を取り戻すべきだ!」
ある救助隊のリーダーが言った。この発言に対し、同意する救助隊は多かった。
「何の根拠も無いのに、リクヤさんを討っても意味が無い。」
それが『オーブ』の出した結論だった。
「それこそ、根拠が無いだろう。」
「あの態度から、彼が伝説に出る人間であるある事は明確だ!」
それが他の救助隊の意見だ。結局『オーブ』の発言に同意する救助隊はいなかった。
「今すぐと言うのは向こう側にも、こちらの準備上無理があるでしょう。」
FLBのリーダーのフーディンが切り出した。
「彼らを討つのは明日以降でも遅くない。」
これがFLBの出した意見。結局殆どの救助隊はこの意見に同意した。
「わかりました・・・。」
ラティオスが言うとその場を去ろうとした。
「おい!何処へ行く!」
「まだ会議は終わっていない。」
各リーダーがラティオスに罵声を浴びせる。
「あなた方がリクヤさんを討つという事にかわりは無い。」
ラティオスは全員に、静かに言った。
「僕はその意見には、どうしても賛成できない。」
ラティオスは静かに、力強く言う。
「もし『ZAFT』に加担するなら、お前達も敵とみなす。」
フーディンが言う。
「それでも良いか?」
念押しするかのように問いかけた。
「・・・構いません。」
ラティオスはそう言い、その場を離れた。

「すみません。勝手なことを言って。」
ラティオスが謝罪した。
「謝らないで。私も同じ思いだもん。」
ラティアスが言う。
「証拠無しに、あの言葉だけで彼らを討つのは早計過ぎますものね。」
サーナイトが言った。
「で、どうするんだ?助けるのか?『ZAFT』を。」
バシャーモが聞く。
「彼らの無実を証明します。」
ラティオスが言った。
「本当にそれだけか?」
バシャーモがラティオスに言う。ラティオスは少しだけ唖然とした。
「・・・それだけと言えば嘘になります。」
ラティオスが言う。
「他に理由があるの?」
今度はラティアスが聞いた。
「今回の事は、自分にも関係するような、そんな気がするんです。」
ラティオスが答えた。

「そんな、私達を討つだなんて・・・。」
チコリータは唖然となった。
「はい、みんなゲンガーの言葉を鵜呑みにしたみたいで・・・。」
ラティオスが言った。
「・・・じゃあ、『オーブ』も私達を?」
チコリータが恐る恐る聞く。
「大丈夫、私達は『ZAFT』の味方だよ!」
ラティアスが言う。
「本当!?・・・でも大丈夫なの?そんな事して・・・。」
チコリータが心配する。
「リーダーの希望だ、なんかあったらリーダーの責任だ。」
バシャーモが言う。
「と言ってますがバシャーモさんもやる気なんですよ。」
サーナイトが言う。
「って、勝手に決め付けんな!」
バシャーモがツッコミを入れる。
「み、みんな・・・。」
チコリータは感動の涙を浮かべる。
「でも、どうるれば無実を証明できるんだろう。」
リクヤは心配そうに言う。
「氷雪の霊峰へ行きましょう。」
ラティオスが言う。
「氷雪の霊峰って・・・お前、まさか・・・。」
バシャーモが驚いて言う。
「はい。そのまさかです。」
ラティオスが冷静に言った。
「マジかよ・・・。」
バシャーモは落胆したように言う。
「とにかく明日早朝、氷雪の霊峰に向かいましょう。」
ラティオスが言った。
「そこへ行けば真実が分かるの?」
チコリータが聞く。
「信じてください。」
ラティオスが力強く言う。
「分かった。信じるよ。」
チコリータが言った。
「・・・ありがとう。」
少しの間の後、リクヤが呟いた。
「いえ。」
ラティオスは笑顔で返した。

あとがき;昔日本が国際連盟を脱退した時の如く『オーブ』は殆どの救助隊を敵に回し、
『ZAFT』と共に真実を掴むべく過酷な旅に出ます。その旅では敵となった救助隊は
殆ど登場することなく、過酷な場面は殆どカットされるでしょう(ぉぃ)。

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