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第51話

自分がどういう経緯でここに来たかを明らかにしたラティオス。
「それで、送られた先が私の家の前だった・・・。」
ラティアスが言う。
「はい・・・。」
ラティオスが生返事をする。
「なんでこいつの家の前なんだよ。」
バシャーモが聞く。
「特にこだわりはありませんわ。」
キュウコンが答えた。
「そう言うもんなのかよ。」
バシャーモが聞く。
「そう言うものですわ。」
キュウコンがからかうように答えた。


「じゃあ、教えろよ。」
バシャーモが言う。
「えっ・・・?」
一瞬戸惑うラティオス。
「お前の名前・・・。」
バシャーモが呟くように言う。
ラティオスはハッとする。
「僕は・・・。」
ラティオスは少しためらうように言った。
「ユキト・・・、と言います。」
ラティオスが言った。
「ユキト・・・、さん。」
ラティアスが呟くように言う。
「ユキト・・・様?」
サーナイトが驚いて言った。
「サナさん?」
ラティアスはサーナイトのリアクションに少し驚く。
「あぁ、ユキト様がポケモンになっているなんて・・・。」
サーナイトがラティオス(ユキト)に駆け寄り言う。
「サーナイトもこっちに来てたの?」
ユキトが尋ねる。
「はい、気がついたらこちらの世界に・・・。」
サーナイトが答える。
「まさか、あの話の、ユキトって・・・。」
バシャーモが驚いて聞く。
「はい、彼のことです。」
サーナイトが言った。
「良かったね、パートナーと無事に会えて!」
ラティアスが言う。
「はい。」
ラティオス(ユキト)が答えた。

「もう心残りはない?」
キュウコンが聞く。まもなくラティオス(ユキト)達の転送が始まる。
「・・・、あと少しだけ、良いですか?」
ラティオス(リクヤ)が言う。
「お好きにどうぞ。」
キュウコンが微笑んで言った。

「ラティ・・・、ユキトさん・・・。」
ラティアスが訴えるように言う。
「大丈夫です。また会えますよ。」
ラティオス(ユキト)が慰めるように言う。
「ホント・・・?」
ラティアスが聞く。
「はい・・・。」
ラティオス(ユキト)が答える。
「絶対、絶対だよっ!」
ラティアスが言った。

「行くのか?」
バシャーモが聞く。
「はい・・・。」
サーナイトが答える。
「そうか・・・。」
バシャーモが言った。
「寂しいですか?」
サーナイトが聞く。
「いや・・・。」
バシャーモが言う。
「と、言ったら嘘になるがな。」
続けてバシャーモが言った。
「バシャーモさん・・・。」
サーナイトが言う。
「迷うなよ。」
バシャーモが少し力強く言う。
「・・・はい。」
サーナイトが答えた。

「有難う、ございます。」
ラティオス(ユキト)が言う。
「もういいのね、本当に。」
キュウコンが尋ねる。
「はい。」
ラティオスが答えた。
「それでわ、貴方達を元いた世界に転送しますわ。」
キュウコンが言う。少し間を置いて、キュウコンは何かを唱え始めた。
前に聞いたことのあるような、口調・・・。初めて氷雪の霊峰に行った帰りに、
聞いたものに似ていた。ラティオス(ユキト)の脳裏には今までの出来事が走馬灯のように・・・。
「ユキトさん!」
呼ぶ声で、走馬灯は消えた。気がつくと、ラティアスが見ていた。
「行ってらっしゃい!!」
ラティアスが飛び切りの笑顔で言った。
「行ってきます。」
ラティオス(ユキト)が言った瞬間、目の前が真っ暗になった。
今度は何時戻ってこれるだろう・・・。分からない。
わからないけど、それまで僕らは任務をこなしていこう。
だって、僕らは救助隊なのだから・・・。

あとがき;泣いても笑ってもこれが最終話。おしまいです。約8ヶ月(かな?)くらいの時間を
費やし、ついに完結です。長編になりましたねぇ。あとは、サイドストーリーを少し書く予定です。
一部設定置き去り等がありましたが、とりあえず終わります。ツッコミどころが多い作品
ですので、いつか、ちゃんとツッコミ入れておきたいです。
長くなりましたが、本編終了です。読んでくれた方、本当に有難うございます!

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