このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

EL新世紀Ⅱ

〜 胎  動 〜

2002.11.3 UPDATED



  新型インバータ機がいよいよ活躍を始めました。
  東北新幹線八戸開業を前に続々と増備されるEH500、乗務員訓練のため連日仕業をこなすEH200、そして、ついに営業運転に投入されたEF510。新たなる鉄道貨物時代を築くための礎が着々と出来つつあります。
  今回は、その新型インバータ機の直近の姿を取り上げます。


← 僚機であるEH500「EcoPower金太郎」12号機に牽引され、配置先である仙台総合鉄道部へ回送されるEH500-19号機。


EH500が重連になると、その全長は50mに達する。国内では最も巨大な重連ということになる。


ところで、このEH500、製造年次がそれほど離れていないにもかかわらず、その形態は6種類にも分類される(901号機含む)。それだけ仕様変更にも柔軟に対応できる機体、ということになるのかもしれない。


2002.10.13 8:20 東北線 岩沼〜槻木 3089レ(A109仕業明け)
→ 乗務員訓練のため、連日中央線を往復するEH200-901。


EH200は、EF64重連を置き換えるために製作され、25パーミル勾配において、1,100トンを引き出せることを目標に置いている。連続定格出力は4,520kWであるが、短時間であればEF64重連を若干上回る、5,120kWを発生する。


2002年度中には、量産機1両が登場予定であり、現在は本格運用開始に向けた乗務員訓練が実施されている。


ブレーキ抵抗器からの排熱に、中央高速が揺らぐ。


2002.10.4 7:51 中央線 高尾〜相模湖 5285レ
← 営業運転に投入されたEF510-1。


EF81を置き換えるEF510は、EF81が直流区間と交流区間で出力が異なる(直流2,550kW・交流2,370kW)のに対し、どちらでも3,390kWを発生するよう設計されている。


日本海縦貫線をロングランするため、1,000㎞超という距離だけでなく、塩害問題もクリアせねばならず、新型機に課せられたハードルは高い。


台風一過の晴天の下、朝日を浴びて輝く。


2002.10.2 7:00 北陸線 越中宮崎〜市振 試9093レ(臨A944仕業明け)

撮影後記

 世代交代というものは、人であれ物であれ確実にやってくるものです。かつて、新型電機と言われたEF60が消え、国鉄時代の主力機であったEF65やED75も、その数を確実に減らしてきています。私自身は、やはり国鉄型の機関車が好きなのですが、いずれそれらは消える運命にあります。その世代交代期に生きる者として、古きものの終焉と新しきものの躍進を記録していくのも、一つの使命(というほど大袈裟ではありませんが)かな、と思っています。
  かつてSLを廃車に追いやった国鉄型DLは、憎むべき存在として、我々の先輩方の目の敵にされていました。が、今の我々は、その国鉄型DLを目の色を変えて追い掛けています。
  時代は繰り返します。そしてまた、世代交代はやってきます。



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