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(6月市議会報告№1)

改選後最初の定例議会となる6月議会が6月16日から7月2日まで開かれました。神田議員は、20日に行政一般質問をしました。1、九市町村合併の問題点について 2、粗大ゴミ回収事業の分割発注について、3、那古桟橋周辺の水上バイクの規制について、辻田市長の所信を質しました。

 

1、 九市町村合併の問題では、「駆け込み」公共事業について追及。

   三芳村長に「確かめてみる」と辻田市長が答弁。

 

 神田議員の駆け込み事業の規制の質問に、辻田市長は、「駆け込み事業と疑われるものは予算に計上しないと市町村長らの首長会議で申し合わせたので駆け込みはないと思う。信頼が崩れれば合併がダメになるのでそういうことはないはずだ。合併協会長として、駆け込み規制を合併協の議題にする考えはない」と市町村長間の「信頼」を強調していました。

 

神田議員は、三芳村の15年度予算で新たなハコモノ公共事業(予算書では、「住民コミュニティ施設調査設計委託料」とあるが、中味は役場の建替えといわれる)の調査設計費2000万円が計上された予算書を示して、各市町村が昨年11月に提出した「14年度〜16年度の主要事業説明書」の中の三芳村の事業について説明を求めました。

三芳村の主要事業は、保健福祉センターと畜産廃棄物処理施設の二事業であり、このあらたなハコモノ事業は掲載されていないと当局が説明しました。

 

神田議員は、「これこそ合併前に作ってしまえと急に予算計上したのではないか。駆け込みと疑われる事業だ。三芳村長にこの2000万円の調査設計予算は、どういうことですかと聞かないのですか」と追及。

辻田市長は、「合併すれば三芳村はなくなるので、役場庁舎ということはありえない。予算に計上されたのなら、確かめてみます」と答えました。

 

2、合併は住民に大きな「痛み」が避けられない。「鬼」になると辻田市長

 

辻田市長は、合併は住民に深刻な「痛み」が避けられないことを認め、自ら「鬼」になると答えました。

 

神田)合併すれば、普通交付税は特例期間をすぎれば大幅に減額となる。このため、新市は、財政的には旧町村に支所や出張所を維持するのは難しいし、中学校も統廃合する事になるのではないか、また、公立の国保病院を維持しつづけるのは困難ではないか。合併は、住民にこれらの「痛み」をもたらすもので、それをやらないと財政破綻する。合併はそういう問題点があることを住民にきちんと説明すべきと思うがどうか

 

辻田)痛みがあるのは、そのとおりだと思う。町村は、財政的に国への依存が強かった。地方分権では、自らやらなければならない。行革を厳しくやらないとパンクするのは目に見えている。「鬼」になってやるつもりだ。

 

3、神田議員はさらに、公民館などの公共施設が町村に偏在している問題をとりあげ、辻田市長の所見を質しました。

 

神田)町村と館山市という構図で見ると、市長が「鬼」になるべき問題がある。例えば、那古地区は5千人を超える人口で三芳村よりも多い。住民に身近な公民館を比較すると、那古地区には20人も入ればいっぱいになる講義室と和室、調理室などの那古公民館。三芳村にはひとつひとつが那古公民館の数倍規模の公民館が四つ(上滝田、滝田、三芳、稲都の各公民館)あり、そのうえコミニュテイ施設として3階建ての農村環境改善センターもある。那古地区よりも格段に整備された状況であり、その格差はあまりにも大きい。

 

別の町村であれば仕方がないが、合併して新市となれば三芳村は新市の一地区となり、この優遇された状況をどうするのか、ということになる。これは三芳村だけではなく、町村と館山市の各地区との格差でもあると思うがどうか。

 

(資料;平成1210月国勢調査人口 三芳村4744人 那古地区5318人)

辻田)合併すれば、町や村はなくなり、市は一つという考え方だ。いつまでも村や町だとやっていたらダメだ。市はひとつということからおのずと公民館や学校の配置などは出てくるものと思う。

 

神田)町村は人口規模では館山市の一地区と同等でも、一つの独立した町村として、公共施設の現状は、格段に整備されている。この現状を「既得権」だと主張されたら、それは財政破綻への確実な道となる。

旧市町村の公共施設は、新市が全て引き継ぐことを当然の前提とせず、特定地域のための施設で大きな財政負担を伴う公共施設は、それぞれの地域や地区の自己責任とする方策も検討すべきではないか。

 

4、不燃物収集委託の分割発注について

不燃物収集委託について市内をいくつかに地域分割して発注してはどうかとの提案について、辻田市長は全く答えませんでした。

 

神田)市内の不燃物収集は、平成元年より特定の業者が一貫して委託を受けているが、入札による競争が機能しているのか、疑問に思われるところだ。市内をいくつかに地域分割して発注し、一社による独占状況を是正して、適正な競争環境にすべきではないか。それによってより適正な価格で民間事業者に委託することができると思われるがどうか。

 

辻田)現行の入札は九社による指名競争入札を行い、落札した業者と2カ年間の委託契約をしている。適正な競争及び公平性は確保されていると考えている。分割発注は市民生活への影響や業務の効率性の観点から、現在のところ考えていません。

 

5、那古海岸の水上バイクの規制について

 

神田)那古海岸は桟橋の改修で、今まで以上に水上バイクの溜まり場となることが心配される。水上バイクの愛好者が那古海岸に集まるのは、海辺に水上バイクを積んだ自動車を乗り入れて、その場ですぐに海に入れることができるからだ。水上バイクは騒音や安全性、漁業との協調など、全国各地で問題となっている。那古桟橋周辺の海浜部を水上バイクの持ち込み禁止など、海岸管理者の千葉県に対して規制を働きかけることが必要だと思うがいかがですか。

助役)那古桟橋南側には、夏季の海水浴場を開設しており、期間中は海水浴監視員を配置し、事故防止や周辺環境には万全の体制を整えております。

現状の把握につとめながら、地元住民の意向を尊重し、海の安全性を確保するため、千葉海上保安部や千葉県などと協議してまいります。

 

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来年3月議会で通算100回目の行政一般質問をめざします。                   

神田議員は1979年の初当選以来、年4回の定例市議会では市民の声をもとに行政一般質問をしてきました。「市民の声を市政に届ける」は初当選以来の神田議員の公約です。

この24年間、病気等で一度も休むこともなく、この六月定例市議会の質問は通算して97回目となりました。神田議員の行政一般質問を記録した館山市議会の議事録も97冊となります。

 

質問内容は、館山市政のその時々の問題点や市民の声を取り上げてきました。神田議員が最初に取り組んだ問題は、寝たきりの方への移動入浴車サービスの導入についてでした。西岬中学校統合問題、半導体工場の公害防止協定、NTT株購入不正、稲村城跡保存など、その時々の市議会での神田議員の論戦が議会議事録に記録されています。

 

半沢市長とは46回、庄司市長とは32回、辻田市長とは19回と、三代の市長との論戦でしたが、その一回一回が、真剣な論戦であり、その結果は館山市政に少なからず影響を与えてきました。現在は、市町村合併を最重要な課題として、調査研究をすすめています。

 

神田議員は、9月議会、12月議会、来年3月議会と通算100回目の行政一般質問をめざします。

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