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館山市議会、24対1で合併協議会から離脱を確認

 

24対1で合併協離脱を確認

 

館山市議会は2日に全員協議会を開き、「館山・安房9市町村合併協議会」から館山市は離脱すべきだとする方針を24対1で確認しました。

会議では、30日の名称小委員会の結果が報告されました。これをうけて神田議員が発言。

「九月市議会の決議後にも、例えば富浦町ではあらたな駆け込みハコモノ事業として、福祉と交流の広場事業(7億円)をすすめている。九月市議会の駆け込み事業抑制の決議は完全に無視された。聞く耳もたずの町村の姿勢では話し合いの余地はなく、もはや合併協から離脱するしかない」と離脱を主張、保守の三会派からも離脱を求める意見が相次ぎました。

各議員の意向をそれぞれ確認したところ、社民党議員ひとりを除いて、全議員が離脱に賛成、委任2を含めて、離脱方針は24対1で確認されました。

 

臨時議会の開催を辻田市長に要請

 

4日にも市議会全員協議会が開かれました。

2日の離脱方針を受けて、正式に離脱するための臨時議会開催を辻田市長に要請しました。

辻田市長への 臨時議会開催要請書 は右のとおりです。

 

また、離脱の理由や離脱決定にいたる経過等について市民に説明するための文書について協議し、全議員でその内容を確認しました。

市民への 離脱の説明書 は裏面に記載しましたので、ぜひお読みください。

 

館議第125 

平成16年2月4 

 

館山市長 辻 田  実 様

 

              館山市議会議長 秋 山 光 章

 

 

館山・安房9市町村合併協議会から離脱するための臨時市議会

開催の要請

 

 

館山市議会は市議会全員協議会を2月2日に開催しました。

合併協議の現状と今後の対応について協議しましたが、市議会議員全25名中24名の賛成で、館山・安房9市町村合併協議会から館山市は離脱すべきだとの結論となりました。

ついては、市議会全員協議会のこの結論をふまえ、合併協議会から館山市が離脱をするための手続きとして、臨時市議会を早急に開催されるよう要請します。

 

平成1624

館山市議会議員24

市民のみなさまへ

 

 

 

なぜ合併協議会から離脱を決意したのか

 

 

はじめに

 

 

館山市議会は2月2日に全員協議会を開き、館山・安房9市町村合併協議会から館山市は離脱すべきとの意見が議会の多数(24対1)であることを確認し、4日に辻田市長に対して、合併協から館山市は離脱するよう申し入れました。

 財政状況の悪化、少子高齢化社会の進展、地方分権への対応、生活圏の拡大等、9市町村が直面している問題等を考慮するならば、また、今日まで合併に向けて日夜大変な尽力をされてきた委員や事務局の皆さまの努力を考えると、誠に残念な結果であります。

 私たちは、決して一時的な感情やエゴで離脱を決断したのではありませんし、また、合併は避けてとおれない課題であり、合併を否定するものでもありません。

 

離脱を決意した理由

なぜ、館山市議会の多数がこの結論に至ったのか。

その理由と経過について、市民のみなさまにご説明します。

 私たちが離脱を決断したのは、単なる町村との意見の違いではありません。意見の相違の域を超えて、相互の信頼関係が築けないところにまできていると判断したからです。

 

1.財政の危機

館山市議会は昨年9月に、合併新市は500億円を超える借金を抱え、財政状況が極めて厳しいとの認識から、合併前の「大型事業」の必要性を精査し、極力抑制する必要があると考え、全会一致で決議をしました。その内容は、各市町村の大型公共事業は合併後にも必要なものかどうか、相互に確認しあったうえで実施することとし、そうでない事業は凍結にするというものでした。

この決議に対して、町村からは、「人のふところに手を入れてかきまわすのか。」との批判が飛び出すなど、反発を強めてきました。また辻田市長は「他町村の事業に口をはさむことは、内政干渉なので言うつもりはない。」と発言しました。こうした事態の推移の中で、町村の大型事業は、新市の建設計画との整合性を図ることなく、次々に着手されました。

館山市議会の全会一致の決議は、完全に無視されることとなりました。

 合併協議の経過から、水道事業、衛生事業、病院事業など新たな負担が市民に生ずることが明らかになりました。

このまま進めば、合併新市はきわめて厳しい財政状況ですが、さらに深刻な事態を考えなければならず、議会として市民に説明責任が果たせない事態が招来するという危惧を抱くにいたりました。私たち議員の多くが、町村では、合併新市についてよりも現在のわが町、わが村のことしか考えていないのではないのか、との不信と合併に対する認識の違いを感じることになったのです。

特に、合併新市の借金の負担を将来にわたって負担するのは若い世代の方々です。公共事業の無駄づかいはやめて若い世代へのツケまわしはしないというのが町村も含めて私たち議員の共通の責務だと考えます。

 

2.合併協議の構図

新市の名称小委員会が30日に開かれ、公募結果ではもっとも多かったのは「館山市」でしたが、新市の名称を多数で押し切り「南房総市」とすることを決めました。

合併新市の人口の半分、財政の六割は館山市ですが、新設(対等)合併としたために、各市町村の委員は同数であり、館山市の議決権は9分の1でしかありません。「安房市」を主張していた町村も「館山でなければ何でもよい」と言い切り、「南房総市」の意見に合流しました。肝心なところは町村が連合して多数決で押しきるという構図がはっきりしました。

こうした経緯からこの合併協議を続けても市民に説明できる責任ある結論を得ることは困難であると判断せざるをえなくなりました。

 

3.なぜ今離脱なのか。

説明会の直前になぜ離脱なのか、離脱はいつでもできるのではないかとの意見がありますが、決断するにはもはやギリギリの段階でした。

合併を進めるためには、各市町村の情報システムの統合を事前に行なう必要があり、すでにその準備に入っています。システム統合委託事業では20億円規模の契約になると見込まれ、その契約時期は直前に迫っています。もはや時間的な余裕はありません。いつでも離脱できるからと先延ばしするご意見はこうした事情を知らないで発言されているものと思いますが、もし、そうした事情を知ったうえで言っているとすれば大変無責任な発言だと考えます。

ご意見・ご批判をお寄せください。それらのご意見・ご批判は、議員全員の参考にさせていただきます。

館山市議会議員24

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