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<九月市議会報告1>
九月市議会が7日からはじまりました。13〜14日に行政一般質問がおこなわれ、神田議員は、黒塗りの市長専用車、豪雨災害など市の防災対策など5項目にわたって辻田市長の所見を質しました。また、16日に議案質疑、21日に平成16年度館山市決算認定について、本会議で質疑を行ないました。これらの内容を順じお知らせします。
<神田議員の行政一般質問より>
「黒塗の市長公用車は18年度に見直す」(市長答弁)
神田議員は、「市長公用車は、黒塗大型車である必要性があるのか疑問だ。財政再建ではトップが率先して取り組むべき問題だ、また窒素酸化物の削減などの環境対策上も大型車は問題だ」として、辻田市長の所見を質しました。辻田市長は、「現在の市長公用車は平成4年の購入で走行距離は25万キロになり更新の時期に来ている。ご意見は来年度予算のなかで検討する」と答えました。
台風11号の豪雨被害、那古・正木など市北部に集中
神田議員は、台風11号(8月26日)による床下浸水や崖崩れなどの土砂災害について、市の対応を質しました。今回の豪雨災害では、那古、正木など市の北部に被害が集中しました。一部を除いて大規模な災害には至りませんでしたが、亀ヶ原の川間地区など豪雨災害における避難勧告などその現実性が充分考えられる豪雨であったことが明らかになり、市当局も反省すべき点としてそのことを認めました。
局地的豪雨?大幅に違う長須賀と湊の雨量
今回の豪雨の時間最大雨量は24ミリ(26日午前0時〜1時)でした。これは長須賀の館山測候所の観測値ですがこの雨量では大雨とはいえません。(大雨注意報は時間雨量30ミリ以上が予測される場合で、24ミリでは「大雨」ともいえない)
しかし、市内湊にある公共下水道処理場のクリーンセンターの雨量計は、同じ時間帯に時間雨量60ミリを記録しています。(大雨警報の基準は50ミリ以上。これは基準を超える「豪雨」です。)同じ市内でも直線距離で3キロ程ですが、長須賀と湊では2倍以上も違っていました。局地的な豪雨だった可能性が強く、長須賀ではさほどでなく湊から那古、正木方面に豪雨の中心が北上していったのだと考えられます。だとすれば、那古、正木では時間雨量60ミリを超える豪雨の可能性が高く、この地域に土砂崩れが集中したことも説明できます。
その後、三芳の増間ダムでは、午前2時から4時にかけて、2時間で100ミリを超える豪雨を記録しています。(増間ダムにも雨量計があります)増間の豪雨から2時間後の午前6時には亀ヶ原の横峰大橋付近で平久里川の水位が危険水位になり、三芳病院にぬける県道は通行止めにしました。
那古小学校に雨量計設置を検討
こうした局地的な集中豪雨に対応して住民の安全を守るためには、雨量の観測態勢を長須賀の測候所だけではなく、被害の集中しそうな場所にはあらかじめ雨量計を設置して、豪雨状況を的確に把握できる体制を整備することが求められます。
豪雨の状況に応じて、1、大雨注意報、2、大雨警報、3、避難勧告、4、避難指示、と住民の安全を守るために市の対応が求められますが、その基礎は、豪雨状況の的確な把握です。長須賀の館山測候所のデータだけではこうした対応ができないことが今回の豪雨からの重要な教訓となりました。
局地的豪雨に対する観測態勢がない問題点をあきらかした上で、神田議員は、那古地区では、那古小学校内に「てん倒ます型雨量計」の設置を求めました。子どもたちの安全対策の上でも必要があるとして、その設置について検討するとの答弁がありました。
設置されれば那古地域の豪雨に際しては、被災が予想される住民に「大雨注意報」や「警報」、さらに「避難勧告」、「避難指示」をするうえで、的確な判断をする基礎になります。また、豪雨が学校時間内であれば、子どもたちの安全な避難にも重要となります。高額な予算が必要とされるものではないので早急な設置がのぞまれます。
<資料>市発行の「災害に備えて」より
(大雨に関する気象情報)千葉県南部、夷隅、安房発表基準
◎大雨注意報
大雨によって被害が予想される場合で、1時間当りの雨量が30ミリ以上又は3時間雨量
が80ミリ以上又は24時間雨量が130ミリ以上と予想される場合。
◎ 大雨警報
大雨によって重大な被害が起こる恐れがあると予想される場合で、1時間当りの雨量が50ミリ以上(ただし、総雨量が110ミリ以上の場合)又は3時間雨量が110ミリ以上または24時間雨量が200ミリ以上と予想される場合。
「てん倒ます型雨量計」
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