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神話の里行ったり来たり
(8月31〜9月3日)

 

朝の宍道湖畔
朝起きて、一風呂浴びて朝食。バイキング形式で割子蕎麦もあったのでつい食べ過ぎる。 チェックアウトした後、湖畔道路を歩いて松江温泉駅へ。景色が良くて?少し行き過ぎた

駅に着いて改札上に掲げられた時刻表を見ると、こちらで把握していた時刻とだいぶ異なる これはイカに、としばし考えてみたら、今日が日曜日なことに気が付いた。土日ダイヤかよ・・・。
出雲大社参拝の時間はなんとか確保できそうだが、出雲市でのJRへの乗り換え時間が1分しか無くなってしまった。

いや、いくらなんでも1分じゃ乗り換えは無理やろ・・・。

現場対応でなんとかなるるようにするしかないなぁ

・バタ電というか、ズームカー三昧

そんなアクシデントの前兆はあったものの、とりあえずは切符を買って一畑塗装のズームカーに乗り込む。 宍道湖畔にそって走る列車。青空、白い雲が素敵な景色をつくる。ボーっと列車に揺られるのもいいけど、 沿線でカメラ構えるのも良いだろうなぁ。その両方をかなえるには、日程が少々短すぎるようだ。
でも、独りでそんな余裕のある旅行してると、瞬く間に心の闇に飲み込まれてしまいそうだw

川跡で乗り換えた出雲大社前行の電車もズームカー。さらに南海高野線時代を彷彿とさせる緑色塗装。 運も上向いてきたようで、踊りだしたくなった。

キター ズームカー原色キター

お参りします
駅のコインロッカーに鞄を詰めて、参道のお店には目もくれず、とりあえず 出雲大社へ。生憎と本殿は建て替え中だったが、お賽銭には50円玉を奮発?して、お守りも購入

今回のメインイベント いや、ゲフンゲフン。

妙に恥ずかしさを感じて、お守りは「開運」のしか買えんかった。 ・・・包括的に「開運」ということでご容赦ください。

駅に戻り、鞄を回収して電鉄出雲市行に乗車。車両は、さっきと同じ緑ズームカーだった。やっぱり今日はついてるん やない? 出雲市の乗り換え、なんとかなるんちゃう?

・神話の里へ

結論からすれば、なんとかなってしまった。10:40に電鉄出雲市到着、一番前のドアから先頭きって飛び出して 階段を駆け下り、一畑の改札を出て駅前を約50m疾走。JRの駅に飛び込んで発車案内の電光掲示板に 目当ての10:41発米子行が表示されているのを確認しつつ改札の駅員さんに18切符を見せる。
本来ならここで日付印を押してもらうためにタイムロスが発生するのだが、改札に突入する直前に駅員さんが 「何時の列車?」と聞いてくれたので「41分の上り」と叫びつつスルーパス

え? 日付印は?

とりあえず、好意的に解釈しておくことにして_ホームへのエスカレーターを駆け上がると、 旧姫路鉄道部色のキハ47が、まだホームに留まっていた。改札氏から「乗客あり」の連絡があったのだろうか。 たぶんあったんだろうなぁ。ドア開閉ボタンを操作して車内に転がりこむと一呼吸おいて列車が動き始めた。

ようやく汗がひいたころ、宍道駅に到着。改札口で改めて日付印を押してもらったのち、木次線ホームに停車中の キハ120に乗り込んだ。残念ながらボックスシートは確保できなかったが、運転席後ろのロングシートに席を確保。 発車まで時間があったので、一度ホームに降りて電話をかけた。

11:21、ほぼ座席定員で宍道を出発。緑濃い山の中へと分け入っていく。 いつもこれくらの乗りなら、キハ47の2両編成でも登場するかもしれないが、たぶん18切符シーズンの日曜だから こその乗車率なのだろう。それでも途中駅での乗り降りがあったので、岩泉線のように完全に「その筋」の 鉄道にはなっていないのだろう。と思いたい。

12:41の亀嵩で1つ500円のソバ弁当を受け取り、出雲横田を出たあたりで箸をつける。

うん。旨い。今度は店でも食べてみたいが、その時はたぶん車だろう・・・。 ちなみに、亀嵩到着の1時間前までに電話で注文すれば、列車のドアのところまで配達してくれます。

さて。次は三段スイッチバックの出雲坂根。
スイッチバックを降りてきたトロッコ列車も停車中で、これまでに無いほど人が集まっている。 駅舎も物産販売所のようだ。
ここの水はホームの湧水、延命水。 停車時間は20分程あるのだが・・・水汲み場では車で来たオバハン連中が、 傍らで販売されていた1?ペットボトルにのんびりと給水中。 時間に追われる列車組から罵声が飛ぶ。 「おい、オバハン、そりゃちょっと大人げないんやないか?(こっちは時間がないんやから、少し譲ったれよ)」 「なに言うてんのそこで売ってるペットボトル買うたんやから、何も悪いコトしてへんよ!(ウチらが先に並んでるんやから、 こっちが優先)」

・・・

なんだろうね。この風景。たかが水なのに。そこまで一生懸命に汲まなければならないものなのだろうか。 昔は列車の停車時間中に、乗客がちょっと喉を潤すものだったそうだが。

トロッコ列車と入れ違いにスイッチバックにかかる備後落合行。ちょうど座席定員くらいの乗客は、 ここでもほとんどが観光客のようだ。


備後落合 よい駅
国道の立派なループ橋を眺めながら坂を登る。

木次線て並行道路未整備で生き残っている部分があったんやなかったけ?こんなもん出来たら・・・

三井野原からは下る一方。イベントポイントは終わったはずなのでノンビリと外を眺めるだけである。
途中駅の駅名標が藍地に白文字で泣けてくる。そんなこんなで約3時間の旅を終えて14:15に備後落合へ到着。 山中のジャンクションで、その昔はたいそう賑わったのだろうが・・・、である。14:34発の芸備線に乗り換えて新見へ向かう。

今度のキハ120も、18切符客を中心に座席定員程の乗り。このため東城あたりから乗ってきた地元のお客さんが 、席が無くなって立つ羽目になってしまった。

こんなことで鉄道離れが加速してしまっては、元も子もない。なんとしてもオンシーズンの増結を。

新見に到着。高校の頃に新見から姫新線に乗った時は、ホームで立ち食いソバを食べた記憶があるのだが、 今日、改めてホームを見まわしてみても、ソバ屋があったような気配はまったく残っていない。
駅の待合室も閑散として、かつて中国山地の、陰陽連絡の拠点であった筈の新見駅の栄光、今何処。


今度は大山が見えた
これも鉄道斜陽化の流れなのだろうか。米子行の末期色115系を待つ間に発着した「やくも」も日曜午後だというのに 空席が目立つ。

切妻黄色の115系に鳥肌を覚えつつ、それでもボックスシート1つを占領して車窓に目をやる。 夕立が降ってきたが、これまで伯備線の新見以北は夜行列車で通るばかりだったので、景色は新鮮だ。 少々腹も減ったので、こんなこともあろうかと昨晩松江駅のキオスクで買っておいた松江銘菓「若草」をつまんで お茶(麦茶だが)の時間。

そういえば、新見から素直に岡山行に乗っていれば、今晩中に帰宅できたんやなかったっけ・・・。

まぁ、いいか。こんなもんである。雨が上がり、雲が夕陽に照らされる。晴れ間もできた。 大山も姿を見せてくれた。

18:10に米子到着。サンライズまではまだ時間があるので一旦改札を出て駅前通りの店をしばし物色したのち、 一軒の店で鰺刺しとサバの一夜干しに白ご飯の晩御飯。酒は抜き

とかいいつつ、サンライズ出雲のソロに収まり、車掌さんから買ったシャワー券でシャワーを浴びた後はミニロビーで 350ml缶をプシュっ

隣では学生?らしい3人連れがトランプに興じている。 逆サイドでは、先客が500ml缶を何本か空けている。 窓に映る夜景と車内の風景をなんとなく眺めながら、アゴ竹輪をかじっていると、 しんみりしてきた。酒もまわってくる。
設備面ではビジネスホテルや長距離フェリーに敵わない部分は多々あるが、 ひとりで感傷にふけるにしても、夜行列車という枠組みは末永く続いてほしいものだ。

生山を過ぎたあたりで部屋に戻り、寝支度を済ませた後は照明を落とし、音楽を聴きながら外を眺める。 新見でも、倉敷でも人が乗った気配が無い。洗面所往復で車内を通った感触では半分も乗ってなさそうだ。 夏休みが終わったからなのかもしれないが、消えていった他の夜行列車同様に、 サンライズの乗車率も厳しい状況なのだろうか。

翌朝は沼津付近で目が覚めた。しばらくウトウトしていううちに丹那トンネルをぬけて熱海を過ぎる。 窓の外に広がる夜明けの相模灘に目を見張っている合間にも容赦なく小田原を過ぎてしまった。
大船までに朝食のパンを詰め込み、降り支度。6:44定刻に横浜に到着した。

ありがたいことにこの列車、定刻に着いたら、十分に仕事に間に合ってしまうのである。 そういえば、今日は朝イチで職場に呼ばれてた・・・。バスを待っても良かったが、通勤途上の職場の人と 顔を合わすのが面倒だったので、タクシーを奮発して真っ直ぐ帰宅し、すぐに着替えてとりあえず出勤。
あぁ、今日も無理なく一日が始まった。ビジネス旅行のお供にビバ夜行列車。

いや、真面目に帰れば昨日のうちに帰宅していたという ツッコミは無しの方向でお願いします。


夜明けの相模灘と携帯カメラの限界が見えた朝


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