このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
インタミン製「ジャイロタワー」より。駅舎が大きい!
そして観覧車より。直線的で横に長いコースなのがわかります。
園内では見れてもこの程度。園内の端でどっしりと構えている印象です。
設計 施工 トーゴ
最高部高さ 28m
最高時速 79km
コース全長 876m
最大傾斜角度48度
安全装置 U字ショルダーハーネス
定員 4人乗り6両編成24人
乗車時間 1分30秒
最大プラスG 4,87G
料金 一周600円
乗車制限 身長120cm以上
営業期間 1986年3月28日〜2012年9月30日 長期休業中
トーゴ製中規模ループコースター。普通に考えればループとコークスクリューがあるだけの普通のコースターなんですが、これがまたトーゴクオリティなわけで、高さの割に迫力を感じるファーストドロップ、激浮きキャメルバック、森の中を疾走と回転エレメント以外も地味に充実したコースになってるんですね。
ただし、まぁあくまでそれはそれってことで、ハリケーン同様スクリューが若干痛かったり、ハリケーンよりも長いのはいいんですが、高さが足りないのか、極度な減速があったり、後半のキャメルバックなんかも浮かなかったり、ホップも無かったり、かえってコースバランス悪くしてるような気がしないでも無いです。コースターはスペックじゃないとはよく言ったもので、確かに低スペックでもいいコースターはいっぱいありますが、これなんかは低スペックがためにつまらなくなってる好例じゃないでしょうか。前半はいいんですけどね〜
ちなみに、自分がコースターに完全にはまったきっかけはこれでは無いかと思ってます。初訪問時から1日12回。地域の子供たちと一緒に先頭争いの全力ダッシュをしていたのでした。
なんて事を書いたのは実は最終乗車から数年たったときのことでして、この度2011年秋に改めて乗ってきたところ、このコースターがいかに秀逸であるかが確認できましたので改めて感想を書き直します。
まず気温が暑く、しかも3連休ということで人も多かったため何度も最後尾に乗れたのですが、ファーストドロップの引きづり込まれにしてもその後のコース展開にしても、とても迫力ある走りを魅せてくれました。
対して先頭では、以前から浮かないことを嘆いていた後半の小キャメルバック達での微浮き、まぁこれは以前と比べれば浮く挙動があったという程度ですが、十分評価アップです。姫路のハリケーンで感じたスクリュー時の振動なんてのもほとんどなく、メガコースター四次元同様、クラッと来るけど繰り返し乗りたくなる、トーゴ機らしい魅力あふれるコースターでした。
正直今すぐにでももう一度乗りに行きたいのですが、今回のベストコンディションを考えると次回訪問は夏の、できればナイター営業時かな。楽しみにしてます。
時期:夏の午後
天候:晴天
車両:満席、最後尾>先頭
体制:普通にしてていいと思う
もう長いこと(多分1986年当時から)西武園唯一のコースターとして君臨し続けてたこのコースター、2004年に小物としてハローキティエンジェルコースター(ドラゴンコースター系)が導入されましたが絶叫マシンという意味ではフライトトレーナー、ルーピングスターシップなどの撤去でむしろ減少傾向にあり、ますますパークのボスとしての地位を高めていくと共に少しその存在が不安になったりもします。
パークの端に位置し、中央口側から西口側までのほぼ全域を使っているあたりこのコースターへの気合の入りようが伺えますね。もっとも、その気合は他にも随所で見られることができます。
例えば、このコースターが設置されたのは1986年。ループコースターブームに乗っかって、というにはいささか時期が遅く、また回転エレメント以外にも充実したコース。西武グループとしてはすでにとしまえんにてコークスクリューとシャトルループを導入し人気を博していた中で、それ以前から稼動していたサイクロンの森林疾走をも取り入れた集大成として、あえて国産のトーゴから導入した。。。なんていう裏エピソードがあるかも。なんてのは考えすぎでしょうか?w
そんなわけで巻き上げの足元付近を目指して歩いてくると、その駅舎のでかさにびっくり。左奥に見えるのがプラットフォームで、その右側がかの有名な待合室(笑)で、中央の建物がチケット確認スタッフルーム。最近はコースターの横の空きスペースでやってるパターゴルフの受付もしてるそうです。
そして写真中央付近にいるのがかの有名な三重県の・・・・ではなくて、ここである者は乗車した友人を待ち、そしてまたある者は「今20人前後入ったから今から行けば最後尾狙える・・・」などと考えながら待機するわけですw
チケット確認を終えるとおなじみの待合室へ。この横1列がつまり24人分になるわけで、次の回になる場合は2列目へ。となるわけですが、以前は24人乗車を徹底しすぎて相席も行われていたとの事。今回はそれなりに人は居ましたが奇数のグループはちゃんとカウントしてスタッフの方がうまく調節して下さってました。ついでに言うと多分頼めば次の回でで先頭に乗せてもらうことはできるようです。
せっかく待ちが苦じゃない対策がされているんだから、アメリカ式の待てばどこでも乗車を採用したらいいんじゃないかと思うんですけどね〜。
で、ゲートが開くともういっちょゲートを抜けて車両へ。この2段ゲートもうまく改良してなんとかならないかな。間が狭いっての。
さてお気づきの方も多いかもしれませんがこのコースター、コースの足回りの設備を全て地下に埋め込むことでプラットフォームまでに階段を登らずに乗れるようになっているんです。これは珍しい!こんなに大型の駅舎で天井も高いのに乗り場は1Fなんですねw
そしてこの時期のトーゴ機としては珍しい乗り降りが同一プラットフォームなわけですが、冷静に考えるとバンデットやサーフコースターがおかしいだけで、普通のコースターは荷物置き場的にもこれがデフォですよね。もっとも、このコースターの効率意識からすると別で荷物預けて前後フォームのほうがお似合いかも。むしろあやめ池遊園地のトルネイダーやよみうりランドのMOMOnGAみたいにターンテーブルのスライドで2両運転できちゃってもいいぐらいw
そして運転室はどこにあるかというとこのプラットフォームの真上!ドドンパやデルピスザコースターのような作りのさきがけとも言えますね。この日はチケット確認から誘導までのスタッフと運転のスタッフで2人体制でしたが、一人の日は大変だろうなぁ。
車両は↑のブルーと↓のシルバーの2種類あり、特に乗り味の比較とかは出来てないんですが個人的にはシルバーのほうがいいイメージ。車両単品のかっこよさではブルーの方が好きですが走ってて赤いレールに映えるのはシルバーかなと。今回(2011年秋)に乗ったのはシルバーだし、このページの写真もほとんどシルバーになってます。
シンプルなデザインかつ西武ということで「レオ」をあしらったペイントですが地味に作りとしてはオンリーワンか、座った感覚はサーフコースターあたりと同じなんですが気になるのはハーネスの鋭角部分。自分はこういうデザインのショルダーハーネスを総じてU字ハーネスと呼んでるんですが、これはUというよりはVに近いぐらい。この鋭角さゆえにあまり深くハーネスを下げるとちょうど先端がお腹の辺りに当たって痛かったりするんですが、まぁそれは下げすぎなければいい話であって。。
発車アナウンスに耳を傾けてみると「走行中はお手元のレバーにしっかりとおつかまり・・・」ん、安全バー、ハーネス、手すりとかならまだしも
レバー
ってなんやねんw初めて聞いたわww
そんなわけでトーゴおなじみの「ヒュゥーーィ」という音と共にチェーンが加速。そしてこれまたトーゴらしいカタカタ音と共に30mまで巻き上げ。スピードは速めじゃないかと思いました。
そうこう言ってる間にトップへ。トルネイダーと違い一段下る動きはありませんが、ファーストドロップまで180度曲がって助走を付けていく動きもまたトーゴらしい手法ですね。写真はちょっとピンボケで申し訳ないんですが左前方の都心と右前方の狭山湖の絶景を眺めつつ、後でジャイロタワーに乗ってるときのアナウンスで知ったんですが狭山湖ってくそ綺麗な湖だと思ってたら人口らしいですねwがっかりだわ↓
で、実際かなりの助走を付けてファーストドロップへ。体感速度としては同じくらいの規模のサーフコースターやメガコースター四次元と比較してもかなりのものです。
角度は48度との事でサーフコースターやバンデットあたりより3度だけ急なわけですが、最後尾での引きづり込まれ具合に関してはそれらをはるかに超える、30m級の一般的なファーストドロップとしてはかなりハイレベルなものを感じました。角度という意味ではメガコースター四次元に遠く劣りますが、ビッグバーンコースター的な引きづり下ろされる様なあちらに比べるとスムーズで気持ちのいい落下です。
そしてこのあたりもこのコースターの気合が伺えるポイントなのですが、このコースターのために作られた(と思われる)池に、微妙に掘り込んだ穴に向けてほぼ地面0mまで落下させてくれるんですね。サイクロンにも通じるこのファーストドロップ、池へ突っ込む感覚はある意味サーフコースターの海よりもポイント高いです。
そのまま垂直ループへ突入。先頭だとおそらく最大Gの4,8Gを記録し、それなりに辛いポイントではあります。
ループ径としては一般的なものですが、ビジュアル的には中をレールが通っているという点、他だと城島高原のLSコースターやインバーテッドではパルケエスパーニャのピレネー、以前は富士急ハイランドのダブルループなどがありましたがまぁそれなりに珍しいといえますね。
それともう一点、トーゴ製の垂直ループというと、何度も名前が出てる姫路セントラルパークのハリケーンの他によみうりランド、ルスツを初めとする海外も含めた各地のスタンディングコースターがありますが、それらはいづれもシュワルツコフ製や初期の明昌製のループを髣髴とさせる角柱型のレール、支柱が一般的ですが、このコースターではレールのデザインはそれ以外の部分と同じままで支柱も円柱が2本。
トーゴが一般的なモデルで手がけた垂直ループは実はこれ以降は
ラスベガスのマンハッタンエクスプレス
のみで、そちらと同様のデザインを採用していることからある意味
トーゴ製の垂直ループはこのデザインが最終形態
といえるわけです。垂直ループではありませんが、浜名湖パルパルのメガコースター四次元のツイストダイブ後半もよく似た作りをしているので要チェックです。
写真ではわかりづらいですがキャットウォークにあたる梯子がループのちょうど90度付近まであるのと別に、支柱側から登って90度〜トップまでは外側を登れるようになっています。
ループのくだりが長くなりましたが、ぐっと回って、大キャメルバックへ向かいます。↑の写真では右上に中を通っているレールが写りこんでいますね。
大キャメルバック、と言いましたが、まだコース前半であることを考えればこのキャメルバックはむしろ小さいと言えるでしょう、↑の写真でしばらく走ってきた後にループの中を通ろうとしてるレールと高さを比べてもらえればその低さが伝わるでしょうか。
そんなわけでこのキャメルバックではコース中唯一無二の座席を問わない激浮きがあります。先頭なら跳ね上げられ、最後尾であればぐっと引きづり込まれ・・
コークスクリューに備えるために左へ進度をずらす動きが加わるのですが、最後尾では折れる瞬間まで浮きが持続しているためハリケーンでは感じなかった曲がり浮きに近い感覚が味わえました。そのまま間髪をいれずにコークスクリューへと突っ込んでいきます。
このコースターに乗る前日、東武動物公園のカワセミに乗っていたのですが、個人的には浮き、特に跳ね上げられてハーネスに当たるレベルのマイナスGを楽しむ上では、腰のT字バーで制限されて突っかかるカワセミよりもむしろ、ショルダーハーネスである意味縦方向への制限のない方が気持ちよく浮けるのではないかと思いました。もちろんトーゴのショルダーハーネスに小柄な日本人が収まるからなせる浮きで、大柄な人だと突っかかってしまうのかもしれませんが。
さて、ハリケーンでは最大の横揺れポイントであったコークスクリュー。このコースターでもこの部分で痛かったという意見がないわけでもなかったので不安はありましたが、どこに乗っても痛いほどの揺れはありませんでした。ただ前かがみ気味で乗ってたりするとハーネスに当たるかも?程度の、まぁこのコース中では一番激しい動きではあるでしょう。
かつてはこの部分も水が張ってあり、噴水が出ていたりもしました。今では写真ではわかりずらいですがレールが変色している箇所もあったり、かえって汚れが目立つポイントになってしまっています。
↑の写真はコース後半のキャメルバックから撮りましたが、メインのエレメントであるにもかかわらず外部からほとんど見えないのも事実。また、流線型の支柱が美しかったハリケーンと比べるととてもシンプルな棒を立てかけただけのようなデザインの支柱もある意味珍しいですね。コークスクリューに関してはトーゴ製としてはこれが最後のものとなりました。
そのままコース中最大と思われるバンク角での右ターン、微妙にアップダウンしながら木々の間を疾走していきます。
下に連なっているのはフィニッシュ直前のライン。逆に言えば、これからコースはまだまだあるのにコークスクリューでだいぶ位置エネルギーを消費してしまったということです。
インが登りでアウトが下りなのである意味ブーメランターンとも取れますね。180度向きを変えて再度メインエリアへと帰っていきます。
駅舎の横、実際一番よく見えるポイントでキャメルバックを一つ。先頭なら微浮きはありましたが、やっとこさ登ってる感は否めませんね。
ちなみに駅舎付近からこのあたりを走るときの走行音を聴いていると、バンデットの谷底ドロップの部分で聴こえる「シャーーーッ」という音によく似た音を聴くことができました。この音に関してはちょっとこれから調べていきたいです。
そしてぐっと登ってコース中最大の減速ポイント、ループ通過部分へ。冬場は↑のキッカーモーター回さないと走れないほど遅くなるのでしょうか。この日は暑くてスピードが出たためかマウス系ぐらいの横Gを感じるカーブになりましたが、普通のコースターでコース中にノーバンクのカーブを設置するってのはある意味斬新(笑)
ここに関しては、無理にループを通さないでもファースト最下点の上を通すミニブーメランターンみたいにしてもらったほうがよかったかもですね。
そして一段下ってコークスクリューの横を2連小キャメルバック。ここも2つとも先頭なら微浮きするんですが、それでもちと弱い。サイズをもうちょっとだけ小さくするか、サーフィンコース的に変化を加えても面白かったのではないかと思います。
実際コークスクリューをまじまじと見れるポイントというのはここぐらいのもん。左側は以前は空き地でしたが最近はパターゴルフ場になってるみたいです。
ラスト、右ターンでゴールへ向かうわけですが、地面との接近度が近いため一週目より体感速度は上だったり!?
旋回の後半部分には土地の高低差があって、このあたりは先ほどの地面すれすれとは打って変わって高架になっています。その底の部分はレオライナーという新交通のようなものが走っているのですが、うまくその辺りまで落として最後ホップしてフィニッシュにできたらよかったなぁとか思ってみたり。
と言うわけで、駅舎が地上にあるためトーゴ製としては珍しいホップを持たないフィニッシュな訳ですがそこはトーゴなりに一工夫。↑の写真の奥でちょっと左にレールが折れてるのがわかるでしょうか。この折れがある意味ホップの代替物と言うか、ピレネーのフィニッシュ直前の急カーブのようになかなか強い横Gが感じられそのままぐっと止まるためいいアクセントになってます。倉敷チボリ公園のオーデインエクスプレスのラストにも似た雰囲気です。
だいぶスピードは落ちてたはずですがここのブレーキはなかなか急。夜間営業時はここでフラッシュが炊かれるという演出があるそうな。待機中のもう一両の車両を横に見つつプラットフォームへと帰還となります。
乗り終わってみて思うのは、グッと強いGがかかるポイントはあるものの浮きや森林疾走などの複数の要素が交雑していることと、ハーネスに耳をぶつけるような強い横揺れは無いことからか爽快感の方が印象に強い、適度にふらっと来つつもう一度乗りたくなるコースターだと感じました。メガコースター四次元でも感じたのですが、トーゴのコースターは単純に1回乗って最高!というよりも何度も乗りたくさせる、何度か乗って改めて魅力を実感するコースターを作るのが上手いなぁと思いました。2011年のときもなんだかんだで10回乗ってきたのですが、まだまだ乗り足りない感じで乗車から数日でもう一回乗りたくなってしまいました。小学2年生の秋、東武のクレイジーマウスでコースター恐怖症になりかけた自分を12回もリピートさせたことを思えば、ある意味自分にとって最重要とも言えるこのコースター。再開発計画に燃える西武園ゆうえんちの目玉アトラクションとして、いつまでも稼動し続けて欲しいと思います。
先頭での乗り撮りです
後方での乗り撮りです。
待合室からのオフライド映像です。
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