このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
海外自転車旅行 フランス編−1 お遍路さんを無事終えた。次はヨーロッパ縦断。 定年を迎えた翌年2000年春、47日かけた歩き遍路を終えた時、「次はヨーロッパ縦断、徒歩では無理だから自転車で」とひらめいたのです。 とは言っても、子供の頃貸し自転車に乗った経験があるくらいで、ギア付き自転車に乗ったこともなく、ましてやツーリングについては見たことさえない者が、「ひらめき」を実行する、 よくも無謀なことをと考えるものだというのが常識人の感想でしょう。 歩き遍路をした時も、毎日一万歩歩きの延長くらいの気持ちで始めたのですが、結果として、人より遅いペースで歩けば、人並みのことが出来るとの自信を得ました。 今回も、ゆっくり行けば出来るのではないかとの気持ち、いわば柳の下のどじょうを狙ったというところです。
年甲斐もないことに挑戦しよう 常陸国住人が「無理と無茶」と題するエッセイを書かれています。 面白かったのですが、私の場合、このフランス自転車旅行を始めとし、これから続いた海外自転車旅行について、無理なのか無茶なのか、一度も考えたことがありませんでした。 ただ当時、第二の人生に行き方についての見直しの風潮が起こって、「年甲斐もないことに挑戦しよう」というキャッチフレーズが言われ始めました。それに便乗、失敗したら「年甲斐もなく」と言われるのは覚悟で始めたというところです。 「颯爽と風を切って走る」からはほど遠い「ゆっくりもたもた」のペース。 それでも、我々にとっては大冒険、その気概が伝わるのか、それとも見るからに「頼りない年寄り夫婦」と映るのか、途中追い越していった車から何度も激励の警笛を受けました。 三種の神器 行こうとひらめいたのが2000年春、実行に移したのが2004年春。 いま振り返ってみると、フランス語を全くしゃべれない、超初心者が曲がりなりにもフランスの田舎のツーリングを楽しむことが出来たのは三種の神器があったからです。 ■GPS ■インターネット(ノートブックパソコン) ■携帯電話 つくづくIT技術進歩のおかげで、冒険旅行が出来たのだと思っています。 ○GPS 最近ではその機能自体が携帯電話に埋め込まれるようになって、携帯電話の道案内に使われていますからご存知の方も多いでしょうが、6年前私が買った時はまだ珍しいものでした。一口に言えば自転車用(カー)ナビゲーションです。 Mapsourceという専用の地図ソフトを使い、パソコンで予定ルートを作成しGPSにダウンロードすると、GPSからナビゲーションの指示が出ます。 カーナビゲーションと同じく地図も出るのですが、画面が小さすぎるので私の場合はもっぱら、方向を示す矢印を表示する画面を利用しました。 GPS全体図 GPS画面 長手方向10cm、携帯電話と同じくらいの大きさです。画面に地図も映りますが、小さすぎて方位だけを頼りにしました。 カラー版もありますが、高価だったのでモノクロで我慢しました。そのため小さな画面で地図を判読するのは無理でした。 ○出発早々、GPSのお世話になる 地理に不案内な土地をサイクリング旅行で道を探す時場合、田舎より都会の方が田舎よりはるかに難しい、田舎の場合には多くの場合一本道で迷いようがないかまたは迷ってもしばらくして間違いに気付いたとき、戻れば大きな時間の損失にはならないのですが、都会の場合、道が複雑になり、間違いになかなか気付かず、さらに思い込みが加わると収拾が付かなくなります。 パリを出る時、早速その試練に遭いました。 ホテルを出て、セーヌ川の左岸に渡りました。一路直進してやがてエッフェル塔が見えてくるはずなのですが!GPSが逆方向、つまり戻れ指示を出し始めるのです。 道路標識はあるのですが、何せ自分のいる場所が皆目見当がついていないで、どうしようもなくなりました。そこでともかくGPSに全幅の信頼をというわけでGPSの指示通り元に戻って走り直すことにしました。 途中橋を一つ余分に渡っているような感じがしたのですが、無事エッフェル塔までついたので、それからは「GPSの指示通り」を鉄則にしました。 ベルサイユのホテルについて、パソコンで調べて見ると、下図のようにセーヌ川の途中にサンルイ島という島があり、その島に下りてしまったのでした。 写真左:GPS専用マップソフトを使った予定路線(ピンク色で表示される) 写真右:左の一部拡大した画面、さらに実際に走ったルートが黄色で表示される 計画はフランス縦断だったのですが
当初は「フランス縦断」それも一人でだったのですが、何を思ったのか「心配だからついて行く」と家内が言い出し、二人連れになりました。 一人旅であれば、脇目もふらず「フランス縦断」をしたと思いますが、二人連れの旅となると、様変わり、達成感こそ得られませんでしたが爽快感、とフランスの田舎をゆっくり楽しむことが出来ました。 イルド・フランス パリーベルサイユーランブイユーシャルトルとフランスの穀倉地帯を走りました。フランスは農業国なんだと実感した時でした。
世界遺産シャルトルの大聖堂
Bonneval これといった有名な観光地がないことと、しかも田舎で町がすくなく次のホテルまでかなり走らなければならなりませんでした。
Chateaudun 古城で名の知れた田舎の小さな町。 市場が賑やかでしたが、周りの商店はきちんと昼休みをとってました。シャスタです。
今回、レストランでは見かけませんでした。多分レストレンで供するには時期的に遅かったのかも |
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