このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
外装のペンキ塗りも一段落し汽笛を鳴らそうということになった
どうやらドームから汽笛へとエアー圧を掛けるわけにいかないらしい
どこの保存車両もばね蓋を取り外しそこから圧縮エアーを送っているようである
まず困ったのがばね蓋のネジピッチが特殊でした
1 1/4インチのようですがネジピッチが違います
最初わからなくネジが噛みこんでもなかなか締まりませんでした
1山半くらいネジを締めてエアーを送ったのですがやはり微妙にエアー漏れがあります
このままでも使えなくないのですがエアー漏れは気になります
町の旋盤屋さんに新規にネジ加工依頼に行きましたが
儲かりもしないものはなかなかやってくれません
そこで水道配管用の塩ビ継ぎ手をねじ込むことにしました
これなら塩ビのネジ山を潰しながらねじ込んでくれます
エアー漏れはなくなりましたがこんなの完璧な施工じゃありません
とりあえず8kgまで圧をかけても大丈夫だったのでしばらくこれで行きます
最初の低圧継ぎ手でエアーを送り汽笛を吹鳴しましたが何か音が納得行きません
そこで汽笛の構造から勉強しました
これを見るとエアーは笛蓋から笛ベルに入り笛ベル内で音を鳴らすようです
笛ベルの淵で風を切って音を鳴らすようではないようです
最初に鳴らした音は高音のみの音でした
5室笛ベルの当機では5音の和音が響かないといい音が出ません
そこで笛蓋のエアーが出る隙間を測ってみました
やはり高音の笛ベル内のみにエアーが送られていたようです
低音側はペンキと粉塵で詰まっていました
全周0.4㎜で隙間を合わせ再度鳴らしてみました
まずまずの音が出ました
しかしまだ納得が行きません
0.5㎜にしましたが気持ち良くなった程度です
SLのDVDとか見ると汽笛の音はもっと哀愁のある音がしています
蒸気機関車メカニズムの本によると笛蓋の隙間は2,3㎜とあります
しかし笛蓋を削ると取り返しのつかないことになります
削る前によそで鳴らしている汽笛を見に行く事にしました
まず岐阜の梅林公園にあるD51
機関車の上に登り隙間を見ることはできなかったが
ここもばね蓋からエアーを送っているようです
ただここは配管が太い
エアー元もタンクのドレン抜きからではなく太い配管を分技させていた
とても手の込んだ施工をされていました
次に春日井に行きました
当日交通公園が閉園で中には入れなかったので遠くから撮影
配管がありません
ドームから直接送っているのか鳴らす時だけ配管を繋ぐのかはわかりません
そして中津川
ここも配管が太い
エアー元はドレン抜きを分技させていた
ここでの収穫はコンプレッサーが200Vの大きいものを使っていた
ちょっと足を延ばし関東へ
大宮の鉄道博物館
驚きました、ピカピカです
磨けばこうなるんですね
ここのは汽笛とバルブの間を配管で延長し配管の側面に穴を開けエアーを送りこんでいました
エアー供給用の銅管はさほど太くなく12㎜か14㎜のようです
笛蓋の隙間は高い所から望遠で撮り確認しましたが3㎜もあるようには思えません
ここでは実際に鳴らす実演がありましたがとてもいい音が出ていました
すごく参考になりました
次は横川
ここも実際に鳴らしているようでしたが聞く事はできませんでした
ばね蓋は特注で作っているようです
エアー供給用のホースは水道の散水ホースのような柔らかい物です
この後青梅の鉄道公園にも行き、笛蓋の隙間を見せてもらうよう係員に頼み込みましたが
却下されました
前まで鳴らしていたようなので是非見たかったのですが残念です
最後に松坂のくろすけ君
ここのは半田がお手本にしただけあってとよく似ています
ただここは素晴らしく手の込んだ加工がされています
ばね蓋のネジ部に切り込みを入れエアー供給量を確保しています
確かにばね蓋供給方法だと汽笛レバーをいっぱい引くと供給口が狭くなります
よく考えられた方法ですがこの加工は勇気が要ります
大宮のモデルを参考にしたいところですが
これをやると機械加工とかでかなりの出費が必要なことがわかりました
岐阜の梅林公園にあるD51を見学する機会があったので
春日井のつばめさんより伝授していただきました
http://blogs.yahoo.co.jp/kj2009ky/9062323.html
これで完成した音がこれです
http://youtu.be/B69qjjqS9Ks
以前の音です
音への追及はこれで完了とします
後はエアー配管を見栄えよく施工し直し完成とします
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