三次から７．５Ｋｍ，江の川沿いにこんな駅が存在していた。
一週間前に降った雪が残る12月のある日，長谷駅を訪ねた。こんな駅が三次にあったことさえ最近まで知らなかった。テレビで秘境駅を扱った番組があった。そこで出てきた駅が「長谷駅」だったのだ。 この駅に止まる三江線のジーゼルは，一日に上り2本，下り3本，あわせて5本しか止まらない。しかも上りは午前だけ，下りは午後だけ。つまり三次から長谷まで行ってくるには二日も要する。営業キロ7.5Ｋｍの往復がとても遠い。というわけで，車で訪ねてみることにした。
秘境駅というだけあって急峻な山と江の川に挟まれた狭い線路脇に細い鉄骨を組んだホームがあるだけの駅だった。ホームからの階段を降りると待合室のような建物がある。中をのぞいてみると，「秘境駅へ行こう！」“川の流れに身を任せ･･･”というノートが見える。めくってみると全国各地からの訪問者の名前がある。この秘境駅の名付け親，牛山隆信氏は東京生まれではあるが，三次市に在住とのことだ。
さて，駅の説明が長くなったが，散策が目的。どこを歩いてみようかと駅下の道路に降りてみると，長谷川沿いに民家が点在しているのが見える。とても活気があるとはいえない谷をのんびりと山間まで歩いてみた。電気･電話･ケーブルテレビなど生活に必要なライフラインはすべて最後の家までつながっていた。往復3.5Ｋｍの散策だったが，発見はたくさんあった。
長谷駅⇔長谷川沿い集落 往復3.5Ｋｍ 文・写真：児玉千洋
�� 長谷駅より江の川の流れを見る。
 
�� 「秘境駅に行こう！」ノートにはたくさんの思い出がつづられていた。
一日5本しか止まらないことがわかる時刻表 ��
 
�� ４４７Ｄののんびりした走り 長谷川鉄橋を渡るワンマンカー ��
 
�� ここから谷沿いに民家が点在してる 除雪の行われた生活道 ��
�� おそらく昔から変わることのない集落の姿を感じる。
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