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人見街道 旧牟礼橋(どんどん橋)旧道
2015年1月10日 訪問
マウスここにおいてスクロールするのおすすめします。
なにせヤフー地図がスクロールしてしまうもので。
え~~
卒業研究のために
現地調査したついでに
今回紹介する渋い旧道の近くにきたので
訪問しました。
今回紹介する旧道は
江戸時代よりも昔からある古道であり
武蔵野国の国府・府中に通じる
人見街道の旧道でる。
今回の旧道は正式には久我山街道なのかな。まぁ置いといて
しかし今回は玉川上水を渡る橋も旧道となるため
玉川上水が開削される以前は
玉川上水近辺のみ
今回の旧道とは違うルートを通っているだろう。
それでは地図↓
この地図を見て分かるように
地図上を東西方向に横切る都道14号・人見街道が
またしても東西方向に横切る
玉川上水を越える地点であやしい旧道らしい道筋が見える。
まぁ橋の伝統に乗っ取って
河川(上水だが笑)の流下方向に向かって直角に渡る
自然な旧道ではあるが。
そこで昔の地図を確認してみると
・
・
・
おっ あるね~~~~ふふふ
(出典 独立行政法人農業環境技術研究所、歴史的農業環境閲覧システムより)
もっかい今の地図
いや~旧道ギザギザ進んでますね。
古い地図から推測すると
現在の地図の西側(左側)から
御嶽神社のY字路を現在の都道(人見街道)の道筋ではなく
画像下側の白い道へ進み
一個目のT字路を左折し進路を北方向に変更し
そのまま北へ進み玉川上水を越え
玉川上水を渡り左岸(北側)へ出た瞬間右折をし進路を東に変え
現在の人見街道と合流する流れである。
うん。旧道ギザギザ(ハート)
それでは現地に行ってみましょう。
ちなみに
人見街道はかなり歴史のある道のため
旧道が少ない武蔵野台地の上でも数か所旧道が存在し
当サイトでもこのほかに一件紹介している。
人見街道が玉川上水を渡る地点の北側にきた。画像は南西方向を望んでいる。 画像にうつる二車線の直線的な道が人見街道であり、横断歩道の奥の少し舗装の質が変わっている所が、現在の牟礼橋である。横断歩道の地点から画像右方向に進む道筋が今回紹介する旧道である。旧道は新道が滑らかな直線で進んでいくのに対し、角度のきついカーブを多用し進んでいく。 画像にうっすら写っているが、旧道は右にカーブし玉川上水と並行に進んだ後、車止めがある地点で左に直角カーブをし、新道を貫く形で、画像左奥へ進んでいく。それでは旧道を進んでいこう。めっちゃ逆光ですいません・・・ | |
旧道に入るとさっそく車止めが現れる。おそらく現在は、玉川上水緑道となっており東京都水道局の管理になっているのだろう。旧道は、ほんの少し玉川上水と並走したのち画像のように左に直角カーブをし進路を南に変え玉川上水を渡る。ただ厳密に旧道は玉川上水緑道と重なっていたかはわからないが、昔の地図を見る限り大方この動きであろう。 画像左に渋めな高欄の旧牟礼橋が見えるが、その前に橋の手前画像左側になにやら庚申塚のような石碑が見えるので、まずそこから向かう。 |
おお~ 道標ですね~
正面にどんどん橋と橋の名称が書かれ
左○○○(読めない・)
右ふちうみち(府中道)
と彫られていた。
なかなか歴史ある渋い旧道ですね。
この人見街道(久我山街道)は江戸時代以前の古道であるが、
この道標自体は、橋の名称が書かれているので、
玉川上水が開削された江戸時代以降の石碑であろう。
おお~~~~ 丸みを帯びた高欄が渋いっすね~~。幅員や橋長から荷馬車や荷車がやってきそうな雰囲気である。新橋の牟礼橋が開通し、旧橋になったあとも取り壊しや封鎖がされず歩道として解放されており歴史を感じる素晴らしい玉川上水緑道の一部となっている。 先ほど紹介した石碑では、どんどん橋と橋の名が彫られていたが、はたして正式名称なのかは謎である。地名から牟礼橋が正式でどんどん橋は、愛称のような気もする。余談だが、玉川上水周辺は、球磨川分水のどうどうの滝など、なんとなく擬音の名称が多い気がする・・・ここもおそらく昔は玉川上水のス量もかなり豊富であったので、こんな擬音がうまれたのだろうか・・・ | |
橋を渡ると先ほど分かれた新道が旧道を斜めに横切るが、新道はそのまままっすぐ南方向に突っ切る。新道と旧牟礼橋を含む玉川上水緑道を区切る車止めは、なんだか懐かしくなる形であった(笑) 新道を渡って旧道を進む前に一旦、旧牟礼橋の外観を周りから望むこととする。 | |
おお~かわいい橋ですね~~ 旧牟礼橋(どんどん橋)を振り返って撮影。丸みを帯び低い高欄がかわいさを出しているように見える。旧橋が歩道として現役で活用されているところが素晴らしい。画像右には新道の牟礼橋の親柱が見えるが、新橋と旧橋の間に2つのアーチを有する駒止めもかなり渋くかっこいい。旧牟礼橋(どんどん橋)単体でもかっこいいが、駒止めも良い味を出している。画像の通り旧橋は玉川上水を直角に渡り、新橋は画像右奥方向に斜めに渡っている。 | |
うふぉ! レンガアーチだったんか!! あららなかな渋いというか、渋すぎますね~旧牟礼橋(どんどん橋)たまらない~。コテコテでハリボテじゃない、がちもんの感じが気持ち良すぎますね。要石的なのもバシっと決めて、アーチの先の橋台の部分も総石作りでかましてますね。そして、レンガアーチと高欄の組み合わせも実用的というかリアルな感じが伝わってくる。画像は、新道の牟礼橋から望んでいる。 | |
いいわぁ~~~ すごくいい~ なんていうんでしょ、江戸時代の水道の玉川上水を跨ぐレンガ橋のアーチ、橋長、掘割な感じと、周辺の緑道の雑木な感じ、武蔵野の風景感が半端ないっすね。ほんと趣があってよいですな~。ぽかぽかな日にボーっとしたい橋な感じだ(笑)。橋の断面も橋詰で少し広くなり側面のレンガに凹凸がある所もかっこいいポイントに見える。分かりづらいが奥に見える橋が新道の牟礼橋である。 旧牟礼橋(どんどん橋)は、渋くかっこよく、周囲の風景と相まって素晴らしいレンガアーチ橋であった。さてここからは旧道へ向かい歩みを進めようとしよう。 | |
旧道は新道とX字で交差する。旧道は、画像中央を直線方向に進む道筋であり.新道は、画像右に少し見える歩道がある道である。画像を見て分かるように旧道周辺は,東八道路と高井戸ICを結ぶ放射5号線の建設用地であるため,周辺は立ち退きが進んでいる.この旧道もあと数年したら片側2車線の広い放射5号にのみこまれるだろう. | |
旧道を進むと丁字路にぶつかり進路を右に変更する。本線が丁字路により進路が変更されるためなかなかダイナミックな線形である.国道4号線でいう滝沢の交差点みたいすねフフフ.もちろん左に行く道も古道であり現在の高井戸ICがある方向へ抜けている.もちろんこの場所も放射5号線の道路予定地のため時限的な旧道である.なんも変哲もない交差点に見えるが深い歴史があると面白いすね. | |
丁字路を左へ望む(東を望む).歴史ある道らしい中途半端な道路幅員と直線的に続いている感じがソワソワしますね. | |
さて,先ほどの丁字路を右に曲がり旧道を進んでいく.画像は西方面を望んでいる.こちらも幅員が1.8車線ほどで,武蔵野台地の雑多で入り組んだ道路風景のようで素晴らしい.また画像奥の電柱に取り付けられている街灯が,幹線道路規格の大きいものなので,この幅員との組み合わせが,古道・旧道感を存分に出していて堪らない. | |
旧道を進むと丁字路が現れる.旧道は直進方向である.丁字路の角,画像左側に庚申塔のようなものが見える.おそらく庚申塔のある位置は,放射5号線の計画線外であり,先ほどの丁字路の箇所か,どこかの放射5号線の計画線内にあったものが移設されたのだろう.ただし古地図を見るとこの丁字路の左に行く道もなかなか古い里道のように描かれていた. | |
三鷹市による庚申塔の説明板が設置されていた.なかなかきれいなことから近年の移設の際に設置されたのだろう.「右はこれより国分寺道,左は府中道」と書いてあるらしいが,この場所からだと国分寺と府中は大方同じ方向にあると思うのだが,どれが府中道で,どれが国分寺道なのだろうか・・・現場での判断では見当がつかなかった. | |
庚申塔.まあ読めない(笑)おいおい勉強せねば. | |
三鷹市が設置した庚申塔の説明板に記載されていた古地図.赤枠で囲ってある所が,丁度今回紹介している旧道である.青色の玉川上水を越えるために平地であるが,なかなかギザギザした線形をしている.なおこの人見街道(久我山街道)は,この旧道の近くの久我山駅周辺では,神田川の段丘面をこえるために旧道がなかなかアグレッシブな線形をとる. | |
うわぁぁ~~ いいっすね~ ガードレールぱない!! この規模の幅員と,埋め込み式のガードレールによる歩車の分離.たまらないっすね~~.この幅員なのにも関わらず,東八等が整備される前はそこそこの地域幹線道路のため交通量が多く,ガードレールが整備された感がヤバすぎる.もうなんていうんでしょうねこの武蔵野台地感!たまらなすぎる. | |
旧道を進んでいくと新道が右から合流してくる.画像右の旧道の路肩が甘い感じと,反応式信号機の二輪用ボタンが路面上に存在する感じがなかなか渋くて良い感じである. 画像を見て分かるようにこの旧人見街道(久我山街道)の道筋は,直線的に画像奥へ進み,旧道,新道の交差点に,基本に忠実な旧道敷きの残地が存在している. | |
おお~~~ 新道と旧道の合流するY字路部分には,御嶽神社という神社が存在する.画像は,新道との合流交差点の直前で,振り返って東方面を望んでいる.神社周辺は,先ほどもの記述通り路肩が甘く土の隣接しているためより旧道感を高めていて素晴らしい.また神社の緑も旧道感を高めている.しかし,現在,新道と旧道のY字路のエロい部分にあり鳥居の方向もY字路にある神社としてよくある配置であると感じるが,新道はおそらく神社ができたあとに開通したと考えられるため,新道が建設される前から神社があたっとしたら,まるで新道建設を予言するような謎が残る配置である・・・ | |
新道との合流地点を振り返って撮影.画像右に行く道が旧道.左に行く道が新道である.神社は画像中央の新道と旧道に挟まれたところに存在する.新道と旧道とが分岐するY字路としては,かなり一般的な構造である. 短い区間の旧道であったが,玉川上水のレンガ橋や庚申塔,渋い景色などが残る深みのある旧道であった.この後私(T樫)は,卒論の調査の為玉川上水の緑道へ向けて足を進めた. |
2016年 3月1日 編集
完結
編集 全 T樫
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