このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

坪尻駅鮎苦谷川(あいくるしだにがわ)徳島県三好市池田町

坪尻駅 鮎苦谷川

本来なら話はここで終わるのですが後で川で撮った写真を眺めているうちに昔撮った、ある1枚の古い写真を思い出した。

左の写真だが中央に川があり水がトンネルから流れ出て横には線路が通っていて私にとってはインパクトのある写真に映り、頭の隅に残っていました。

まさか坪尻駅?と思い、地図や国土地理院の古い空中写真などで見比べた結果、坪尻駅と確信したコンクリート壁の横にトンネル、少し下流にある小さな滝、さらに下流にあるコンクリート壁など紛れも無い過去の坪尻です。

いつ頃撮った写真か?

次の写真から年代が解りました
1枚目は猪鼻峠手前、香川県側   2枚目は徳島県側の峠付近です

この写真は私が京都に住んでいた頃、ゴールデンウイーク中に神戸に住んでいる弟とツーリングを兼ね里帰りした時、写したものです。

私はCB450、弟はW1Sでこの後、大歩危まで行ったのを覚えています。
弟は若くしてすでに他界、当時の事が懐かしく思い出され胸が熱くなりました。

私が訪れるべき坪尻駅、もしくは古い写真が呼び寄せたのかも
坪尻駅 鮎苦谷川

以前より一度は訪れたいと思っていた場所 私は特に鉄道ファンではないが山間の谷間の川底を埋め立てその上に駅舎を建て

たと言う全国でも稀な秘境坪尻駅だが今回は是非とも川に降り立ちこの目で確認したいものだ。

坪尻駅 鮎苦谷川

ご満悦の彼、おじさん

連休中、四国を回るという青年はこの池田行き普通列車に乗り、高知方面に行く予定だと言う。

さすがゴールデンウイーク、数組のカップルが降りてこられた。

この「坪尻駅」をTVで数回、紹介されたそうで人気は高いようだ。

国道からわずか10分程で駅に着くことが出来ました

ゴールデンウイークの中、好天気で新緑が眩しい

国道32号線「坪尻」バス停手前のガードレール

切れ目から下る

彼、ここが大変気に入ったらしく、なかなか帰ろうとしない。「一緒に上がりませんか?」と私

重い腰を挙げついて来る。 まず自信があった私が中段まで上がったが彼は岩に飛び移るまではいいのだがそこからの一歩が出なく、手を離してしまう。

仕方が無いので「つかまって」と手を差し出し、力任せに引き上げる。

何とか無事上がる事ができたが、一人だったら一体どうするのだろう。

私が今日,川の上に立つことが出来たのは彼(おじさん)に出会ったからこそ、もし会わなければ廃家の前を通り過ぎていただろう。感謝してます。

          下り 池田方面

帰り、気付いたのですが左側の小さな建物を過ぎた所を左に行くと川に

降りれるコンクリート壁の上に出ることが出来ます

川下方面

線路が通っている右岸は切り立った崖になっていて川へ降りること

は出来ない

水路としては列車が通れる位、かなり大型のトンネルだ

コンクリート壁と平行に先に進んでみると川の全容が見える場所に出、何とか降りれそうな箇所を見つけた

帰る時、登れる事を確信し、私が先に降りると続いて彼も降りた

「身軽なんですねェ」と私

我が隊員にはまず無理だろう(涙)

これからこの場所へ降りようとされる方は是非ロープの用意を!

音の正体はトンネルより流れ落ちる音だったが高いコン

クリート壁の上で、とても降りれる状態ではなく隊長の私

でも足が震える。

彼に「ここは無理!」と叫ぶ

川に降りようと箸蔵方面に向かい左側を線路伝いに探したが谷が深く降りれるような場所は無い。

今回はあきらめ帰ろうと廃家の前を通りかかると、先ほど降りた福山から訪れたというおじさん(おじさんが、おじさんと呼ぶのは変)に出会った。

この方は四国内の鉄道の駅全てを制覇(下車する)したそうで特に四国中央市が気に入っているそうな。(涙)

最近、三島と川之江市内を観光されたそうで川之江城や有名な大王製紙の事も語っていました。

私が、この坪尻駅は川を埋め立て、その上に建てられた事を尋ねると、全く知らなかったそうで興味深々で話に乗ってきた。

ここで廃家の後ろから「ゴー、ゴー」と滝の流れ落ちる音に気が付き行ってみる事に。

ホームに止まっている列車に気を取られていると後ろで突然の警笛、振り向くと目の前に上り特急「南風」が迫り猛スピードでトンネル

に消えて行った。 線路上にいたら間違いなく轢かれていただろう。

下り列車はトンネル内の「ゴ=ッ」と言う音で気が付くけれど上りは何の前触れも無く突然迫って来るので注意が必要です。

  スイッチバック式の坪尻駅

奥に見えるのは上り方面、坪尻トンネル

下り 南風アンパンマン号

頭上には国道32号線が見える

全国JRの路線を制覇したと言う、東京から来た鉄道マニアの青年が「もう直ぐ特急列車が通過しますよ」と教えてくれた

地図の等高線を頼りに過去の川の位置を再現してみましたが埋めた場所は北側にもう一箇所あり全部で3箇所あります

今回、訪れた日は5月5日「子供の日」

3枚の古い写真も奇しくも5日かもしれません

両車とも直立2気筒 バーチカルツイン

振動で腕がしびれるほど大きかったがサウンドは特にW1が最高!

当時は白バイをまねてバンバーと大き目のフォグランプを装着するのが流行った

左が弟  右が私

廃家

今回は思わぬ展開となり、想い入れのある坪尻駅探査となりました

水路用トンネル出口を見たなら、取り入れ口も見たくなるのは人間

是非とも再チャレンジをと思っています


                坪尻駅  続・鮎苦谷川へ



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さらに進むと小さな滝になりこれより先に進む事はできない

一番奥にコンクリート壁が見えるが次のトンネルの取水口か?

「ウウー…」あそこに行きたいが…

川のほぼ全容

右手には導水用のトンネルが口を開け轟音を出している

彼「すごい!素晴らしい!」と連発

もみじの木が多く秋が恋しい

彼「遊歩道を造ったら多くの観光客が訪れるのに…」と残念そう

藪の中を家の裏に向かうがマムシが怖い

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