このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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気泡六分儀二型改一
気泡六分儀二型の次に
縦書きで、小さく改一と刻印されている
旧日本海軍の航空機用、気泡六分儀です船にしろ、飛行機にしろ
電波航法が利用できない海域では星、太陽などの高度を測って、
自分の位置を特定する天測航法が用いられました、
船の場合は、水平線を基準にして、高度を測定するのですが
飛行機の場合は、雲上を飛んでいれば、水平線は見えないので
気泡水準器で水平面を設定して高度を測る 気泡六分儀
と呼ばれる観測器が用いられました。
前方から
上部のV字型の黒色ガラスは
太陽観測用のサングラス。
この機種は光学系の密閉度が低く
レンズ・プリズム・が汚れやすいようです
視野の中に、かなり汚れがあったので
掃除をしました
レンズを外すには、鏡筒の側面の、レンズ固定用
ロックネジを緩めます
レンズは、鏡筒の内面に切られた内ネジに
ねじ込まれているので、回せば、はずれます
外す前に、レンズ位置を測定しておきます
プリズムを外すと、光軸調整が大変なのですが
この機種はレンズを外せば、プリズムはそのままで
プリズム面の掃除が出来るので、簡単です
レンズクリーナー液で掃除した後、元の位置に
レンズを組み立てます、 これで視界がクリアに。
上が太陽
中は水準器に
刻印された指標環
下は気泡
内臓の水準器
気泡の大きさはツマミを回せば可変できる、
液圧を変えて、気泡の大きさを調節している。
液が減っていたので補充する、元の液はエタノールの
臭いがしたので、無水エタノールを補充しました
気泡調節ツマミの中心のネジは左ネジなので注意!
接眼部から覗くと左写真のように
真ん中に指標環が見え、気泡と
目標が、何処かの位置に見えるので
本体を支持している手を少しずつ
動かし、気泡を指標環の真ん中に
持ってくる
これで本体が水平に支持された
次にダイヤルを回して、目標(この場合太陽)
が指標環の真ん中に来るよう調節する
下写真でOK
その時のダイヤルの目盛が太陽の高度となる
観測の仕組みは、水準器の画像と、天体の画像を
ハーフミラーで合成している、ハーフミラーは
ダイヤルで角度が可変出来るようになっていて
天体を視野の中心に導入する
夜間の観測用に、豆電球の照明がある
わかり易いよう、電球カバーをはずした状態
左手の部分には
照明用のスイッチと、照度調節レバー
ダイヤル目盛の照明と、気泡の照明が
切り替えられる
さらに明 暗の調節レバー
乾電池を入れても、電球が点灯しなかったので
スイッチの接点と、可変抵抗器の摺動子を
磨いて、回復しました。
鏡筒にはギンガと書き込みが
海軍の双発爆撃機 銀河 の装備品だったのか
収納箱
乾電池はオリジナルではなく
パナソニックです。
この機械は、測定は簡単な操作なのですが
実戦では、揺れる機内で、水平に構えて
あまたの星の中から、目的の星を、捉えるのは
相当の熟練を要すると思います。
前方から
この状態で使用します
右下のグリップ部分を右手で握り
左上の接眼部から覗きます
右手のダイヤル部分を回して
目標を導入し、目盛を読み取ります
握りの中には、照明用の単一乾電池
が収納されている。
← 手前、この部分が接眼部
ゴムのアイカップば劣化して脱落しています
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