このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

和歌山地方裁判所湯浅簡易裁判所


381系がくろしおから引退し、紀州鉄道レールバスが近く置き換えられるとのニュースを耳にし、私は友人Iと和歌山へ向かった。

紀州路快速で快適に和歌山へ。その先も225系で道中は楽であった。御坊へ単純に行くのではつまらないので、途中の湯浅で観光ついでに途中下車することに。

湯浅は熊野古道が通り醤油発祥の地として古くから栄えた。
その頃から残る町並みが重要伝統的建造物群保存地区となっている。
そんな保存地区にあるカフェで昼食。ここでは近くにある魚屋「楠山魚店」で捌いてもらった刺身を持ちこむことができ、500円払うことでご飯とみそ汁、漬物の付いた定食にして食べられる。さらに50円足すと卵も付く。


↑カフェ「北町茶屋いっぷく」の外観                                       ↑あじといかを捌いてもらった。850円也


↑魚屋「楠山魚店」。ショーケースにはその日獲れた魚が並ぶ。いくつかは干物にされていた。 ↑町並みはこのように。醤油発祥だけあって種麹屋もある。

和歌山で漁港を抱える港町で、その日獲れたての鮮魚とあって非常においしかった。エルマガジン発行の雑誌でこのカフェの存在を知ったが、大正解である。

そんな鮮魚に加えて、梅干しに金山寺味噌というこれまた紀州のご飯の友に、地卵を湯浅特産のしょうゆで卵かけご飯にして楽しんだので、ご飯をおかわりすることになった(このお代わり無料です…!)

カフェ自体も古民家を改装し、畳の座敷で居心地良く過ごすことが出来た。

そんなカフェで2時間弱くらい過ごし、おなかも満足したところで私のリクエストで湯浅の簡裁へ。
保存地区からは15分ほどであった。


↑比較的新しい建物。左には駐車場が整備されていた。             ↑庁舎銘板。敷地内には入らず。

交通量の多い県道23号に接して建つ。裁判所のHPによると和歌山簡裁から週1で填補されるようである。
独立簡裁にしては少し大きいような気がする。

そして、近くに区検があるはず…とさがしていると



あ り ま し た



隣の簡裁と比べるとその古さと小ささが際立つ。交通事件や軽微な刑事事件しか扱わないから、民事も来る裁判所と比べるのは不適切だが。
おそらく副検事は常駐していないだろう雰囲気だった。田舎の区検や単独庁の支部には副検事すら常駐しないのも実は珍しくないという(だからきっと検取もいないし事務官もいない)。もしかしたら書類すら本庁に引き上げられて置かれていないのかもしれない(非常駐支部の実情については判例時報2212号3頁〜の「地域司法とIT裁判所」(上)に詳しい)。
ちなみに事情は裁判所も似たようなもので(事務官がいるだけましだが)、日弁連はそうした非常駐を解消すべし!と主張しているようだが、人件費がネックとなってなかなか解消には至っていないようである。
(判事補の給与は憲法で相当額が保障されていて(80条2項)、検事もそれにあわせて設定されているから法務省が予算貰いに行くと財務が「てめえらの給与下げてから出直してこい」と言って取り合ってくれないという噂があったりなかったり…?)

そんな破綻寸前の国家財政が垣間見える訪問になった。

和歌山地裁御坊支部 へ続く)


↑湯浅駅。トイレが改装されてきれいで快適でした。                ↑以前御坊方面へIと来た時は117系だったのだが…

おわり

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