このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

TOMIXロコにKATOカプラーアダプターを装着




左が製品のまま、右が今回の加工例

*TOMIXで最初に驚嘆した電機
TOMIXがEF62を発売したのは、1980年代の半ばから後半だったでしょうか。
同社の前作直流新型機EF64の「見た目」で幻滅していた私は、
EF62の意外なほどの出来のよさに驚嘆しました。
EF64ではオーバースケールだった車体はスケールどおりとなり、
正面窓やクリーム部パーツのはめ込み精度は向上し、
各部のディテールの出来もよく、特徴あるC-Cという軸配置も見事に再現していたのです。

でも、走りはまだダメでしたね。
ネジを多用してがっちりと組んでいた、スプリングウォームとは思えぬ静粛性の高いEF64の動力に対し、
EF62では組立工数を考慮したのかネジを省略し、走行音は大きくなっていたのです。

それから、全体的に出来がよい中、一番違和感を感じたのは、正面でした。
テールライト(標識灯)はクリーム部のパーツと一体でモールド表現されていて、
その中心には申し訳程度に赤い色が色差ししてあり、テールライトが小さく見えてしまうこと、
さらにクリームの色合いが(EF64もそうでしたが)黄色っぽくなっていて、
非実感的だったのです。


製品オリジナルの正面。ちょんちょんと色差しされたテールライトが違和感大きいです。
(これは最新ロットなので、クリーム部の色合いは初期製品より改善されています)

*まずは正面をどうにかする
2004年のことです。
買ってからしまいこんでいたEF62を久しぶりに見ると、
やっぱりクリーム部の違和感が大きく、どうにかしたくなってきました。
何と言っても正面は車両の「顔」ですからね。
幸いクリーム部分は簡単に取り外せるので、
クリーム部分の再塗装とテールライトの銀河モデルパーツ化をすることしました。

まずはテールライト中心にピンバイスで穴を開け、銀河モデル製のテールレンズを装着・・・と思いきや、
EF62はテールライトの外枠も小さめにできていたようだったので、
外枠ごと銀河モデル製のパーツを使用することになりました。

銀河モデルパーツを取りつけたら、プライマーを筆塗りすることを忘れずに。
また、ナンバープレートも黄色っぽい色だったので、ここで取り付けてしまいます。
クリーム色を全体に吹きつけ、塗料が乾いたら、レンズを差しこみます。

うーん、いい感じの表情になってきました(^-^)

また、文字までクリームになってしまったナンバーは、小筆で慎重にエナメルの銀色を色差ししています。
ちょっと潰れちゃったけど、まぁ、よしとしましょう。
続いて同じ銀を、正面下部のステップの端に塗ります。
ここが銀色になると、俄然EF62らしさが強調されてきますよ。
エッジ部分なので、剥がれやすいのが残念ですが。。。

さらに、プラの質感が気になったスカートは、
エナメル塗料でやや濃い目の艶消しグレーを調合し、筆塗りしてみました。
この効果も結構あって、全体が落ち着きます。


クリーム部の再塗装、テールライトの銀河パーツ化、ステップの銀塗装、スカートの再塗装をした正面

*続いて屋根上をいじる
製品オリジナルの屋根上

当時のTOMIXのパンタグラフは、線材折り曲げ+プレス製のKATO製と違い、
エッチングで繊細に表現されており、その面では好感が持てるのですが・・・
どうも土台となる部分が小さく、パンタを挙げた時に横から見たフォルムが今ひとつと感じました。
その点、KATOは武骨ではあるものの、フォルムは優れています。
(その後KATOもBタイプで繊細かつフォルムに優れたパンタを出しましたが)

なので・・・KATOのPS16に交換してみました。
本来はPS16のBタイプにするところですが、このときは手元にAタイプしかなかったため、
Aタイプを持ちいています。
ボディ側パンタ台の位置が合いませんが、気にせずに取り付けています。

次に避雷器です。
TOMIXの避雷器もさほど悪くはありませんが、プラの質感が嫌なのと、やや大ぶりだったので、
KATOのASSYパーツに交換しています。
そして信号炎管。
ボディに小さくモールドされた信号炎管を慎重に削り取り、銀河モデル製パーツを差しこんでみました。
これも今ならKATOのASSYパーツを使うところですが、
当時たまたま昔買った銀河パーツが余っていたので使用したのです。
その結果、ちょっとオーバースケールになってしまいました。。。

手を加えた屋根上

更に屋根上モニターを黒く塗装しました。
実物は更に屋根やランボードの一部が灰色になっているはずですが、
どこがそう塗り分けられているのかわからなかったので・・・ここだけにしておきました。
今ではしっかりと塗り分けられたマイクロエース機があるので、
それを参考にすることができますね。

*KATOカプラーも装着
当鉄道で着々と進むKATOカプラー化。
ロコに牽引される客貨車のほとんどがKATOカプラーになっているので、
TOMIX旧製品(Mカプラー仕様)の機関車でも、KATOカプラー化する必要が生じていました。

最近の製品(TNカプラー対応品)なら、簡単な工作で KATOカプラーアダプターを取り付け られますが、
Mカプラー仕様の場合は、ちょっとした細工が必要です。


左写真:左が未加工の台車、右がKATOカプラー付
右写真:台車枠裏から真鍮線でKATOカプラーを固定しています

とは言え、工作はさほど難しくはありません。
磁石の付いたアーノルトカプラーを力任せにもぎ取り、
そこにKATOカプラー(アーノルトカプラー交換タイプ)を差しこみ、
KATOカプラーの根元と台車枠を貫通させた真鍮線で固定する、という方法です。
尚、真鍮線と台車枠は瞬間接着剤で固定しますが、KATOカプラーは首を振る状態にしてあります。
・・・って、台車に固定されているので、カプラーも固定しても大丈夫なんですけどね。

*とりあえず完成
今回の加工は以上です。
TOMIXのEF62も、最初の製品化から既に20年くらいが経過しており、
そろそろ再生産時にはリニューアルされることも予想されます。
加えて、2005年にマイクロエースが素晴らしい出来の1次型を出したこともあって、
中古車市場でTOMIX製をよく見かけるようになってきました。

しかし、もともとディテールに関しては出来のよいTOMIX製ですから、
ちょっと手を加えれば、マイクロエース製にもひけをとることもなく、
一緒に活躍させられるというものです。

スプリングウォーム独特の走行音は改善できませんけどね。。。

マイクロエース製の一次型(左)と







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