このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

那智の滝

バスで移動 '05.09.17

 串本から30分あまりで今日の宿泊地勝浦に到着。 あ、いや、南紀勝浦か紀伊勝浦か那智勝浦か。 観光表記として南紀勝浦と使うし、 駅名は紀伊勝浦駅だし、町名は那智勝浦町だし。 一粒で三度美味しい名前かな。

 というのも、何故か「勝浦」なる街の名称が多数有り、 私個人の知識では 「勝浦」といえば「紀伊勝浦」でしかないもので、 勝浦で通用するとばっかり思うちょったですけんが、 ほかにもああた勝浦さんがおってからくさ、 ゴチャゴチャになるとはいかんき、 区別ばせんと思うたけん、 ここは紀伊勝浦と表記ばさせて頂きますと。 ともかく紀伊勝浦駅に降り立つと雨はやんでいた。

 紀伊勝浦駅と聞くとやっぱり思い出すのは 寝台特急紀伊の発着だ。 東京駅を出発した列車は名古屋駅で分割併合という運用で 相方の出雲とくっついたり離れたりして運行した。 名古屋で運転方向が変わり、亀山でまた方向転換と、 その奇妙な運行は推理小説のトリックにも使われたりした。 (西村京太郎・寝台特急「紀伊」殺人行参照) その寝台特急も今はもう姿を消した。悲しいね。

 さて、今度は落差日本一の那智の滝を見に行くのだ。 今では世界遺産だユネスコだと日本人の心を揺さぶる ブランドになった名所だが、私が初めて知ったのは、 ガキの頃愛読してた学研漫画ひみつシリーズに於いてである。 落差がどうのとかは理解できなかったが、日本一という 表現には憧れたものだったし、名前が「那智」とあって、 メカドックに出てくるロータリー使いの那智さんでもおなじみの名前だったし。

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 で、確か駅前からバスがあったはずと駅前のロータリー 眺めるとあったあったバス乗り場。 コンパクトだが、初めて降り立つ人でもわかりやすい 駅前ロータリーは流石観光地だ。 駅の階段降りると、足湯とかあるし。ここは温泉地ばい。 一服しつつ、事前に調べていた熊野交通の発着所で 那智の滝方面の往復乗車券を買ってバスに乗る。

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那智の滝

 30分ほど揺られて滝前で下車する。 針葉樹に囲まれた峠道にはまた雨が落ちだしてる。 仕方ないので土産物屋でビニール傘買う。 っと、雨音とは違う、ザァーっという音がきこえてくる。 石段を登ると御姿を現せり、那智の大滝。

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 なんつうか、やっぱ高い。高低差・落差とか表現どうのよりも ぽけーっと見てるだけで面白い。 原尻の滝や三郡・福智の白糸の滝くらいしか知らないけど、 スケールが違いすぎる。いやはや。

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 惚けた顔で今度は社の方に向かってみることにした。 今時の表現だと神社や寺のコラボっていうのか、 同じ駅ビルにマックとモスが入居してるというか、 日本人の無宗派かつ多宗派の血の流れを垣間見た気がする。 観光客にとっては一石二鳥で良いけどね。

 観光客と言えば、やっぱり世界遺産ブランド化 してるから多かったのか、単に連休だから多かったのかは 存ぜぬが、雨にもかかわらず多数の人が繰り出していた。

 熊野古道をの一端を思わせる、苔の緑が綺麗な 石段が各所に張り巡らされており、 案内板で大社方面の段を探す。 そいえば、相方が熊野三社巡り提案したが、 折り合い着かずに却下したっけ。 左ヒザがの痛みはあるけど、一段一段踏みしめて 鳥居をくぐって登ってゆく。 雨はいまだに降ったりやんだりだ。

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 社に着く。日本人の山や海への信仰というのは、 並々ならぬ情熱があると思う。 でなきゃ、山頂や山腹・海中や断崖に神殿や塔・鳥居など 建立しないだろう。かつて石や木を切り出して きた先人の想い遙かに。

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 詩人でも考古学者でもないので、現実に戻る。 いきなりだが、那智大社といえば八咫烏。 読めますか?「やたがらす」言いますねん。 難しい解説はwiki等で調べて頂くとして、 近年で有名になったのは、サッカー日本代表のシンボルマークの 三本足のカラスの図ですよ。

 相方がどういう訳かそのカラス様お札の所在を知っていて、 買う姿を見て、つられて購入した。 こういう隙間の蘊蓄知識だけは相方には敵わないんだよな、昔から。

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 寺の塔と絡めて滝の写真や、階段の途中の郵便局とか、 桂小枝さん的パラダイスに浸りつつ下山。 バスロータリー横の土産物屋を気にする相方を 宥め賺してバスに乗り勝浦駅まで戻る。スマン、相方よ。 途中の那智駅には併設の温泉があるので下車したかったがやめた。 駆け足観光の欠点は、スケジュールに縛られすぎるんだよな。 日本の社会もさ、1ヶ月くらいの長期休暇を導入しないもんかね〜。

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