このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

奥出雲おろちループ

木次線

 14:10に残されたこの車両が運転手一人、私を含めた乗客三人で動き出す。 駅のホームもだんだんと遠ざかってゆく。数ある 山陰と山陽を結ぶ陰陽連絡路線の中で、最も高い山間を抜ける木次線の始まり。

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 先程上から見下ろした線路を走り、乗ってきた路線を見上げる。 その境目である築堤の姿も石積みから草に覆われた土手となる。 デルタ地帯には田圃がひっそり佇んでいる。

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 出発して直ぐにトンネル、そして川を真上から縦断する。 インディジョーンズでは無いけれど、スリルと言うよりロマンを引き出してくれる。

 にしても、蛇行している国道314よりも、 こちらはわりに真っ直ぐ進んでいるが速度制限が30以下の箇所が多く、 茂った木々も車両に覆い被さってくる。

 この付近には竜王山・那智の滝・熊野川と、 あれ?と思わせるような名前を持った自然が在る。 因みに地元にある龍王山はここの半分以下の標高なのだが。

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 駅間6.6kmを11分掛けて走り油木駅。 ホームにあるのは比較的新しい待合室だけなので、おそらく駅舎は無くなったのだろう。 以前なら結構お目にしたのだが、今では時代を感じさせる駅名標がその名残なのか。

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国道318号・三井野原道路

 だらだらではなくゆっくりと走る気動車。 それだけ危険箇所も多く険しい処ということで、この辺りが広島県と島根県との境目。

 県境越えして三井野原駅。 「高天原」と「おろちループ道の駅まで徒歩約10分で行けます。」は写真に撮れたのだが、 一番欲しかった標高726mは無理だった。にしても駅前スキーとは、 宗谷本線では良く目にしたのだが、緯度の関係から雪が積もる北海道とは違い、 ここは標高が高いから雪が積もるのだろう。

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 そして徐々に速度が落ちて眺めが良いところで一旦停止。 これは肥薩線の矢岳越え以来の出来事だ。

 国道318号線三井野原道路は、奥出雲おろちループと言う愛称の方が有名とか。 赤いトラスは三井野大橋、ループ部は二重から成りその高低差は105mにもなるとか。 あたかも蛇が蜷局を巻いているようで。出雲の神話との掛け合わせも見事だ。

 先頃に音戸の瀬戸を抜ける際に見事なループ橋を見たが、規模ではこちらが勝っている。

 観光シーズンになると、トロッコ車両を連結した奥出雲おろち号も、 ループ橋やスイッチバックや山峡の景色を見せるために走っている。 でも、その手の観光列車にはあまり乗りたくはない。

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