志布志と枕崎
行橋−西鹿児島 走行距離811.0km '97.11.23
00:10、行橋駅を定時で発車。 鉄道自体が久々で特急なんていつ以来かしら? しかも、今回はグリーン車両が連結してあったらグリーン車指定だし。 人生初のグリーン車だ。
一号車5番B席に座る。ゆったり目のシートで足のクリアランスも広い。 上部荷物入れも飛行機のようなケース付きのヤツである。 列車って進化してるなと思った。 荷物入れから毛布下ろして代わりに荷物を載せる。 暖房も効いてて気持ちよく眠りにつく。
03:00頃だったっけ、大分駅に着いた頃に二人がゴソゴソやってる。 停車時間があるから大分駅見てくるという。私は断った。だって眠いからさ。 で、結局二人は寝不足になったらしいが。
ぼんやりと空に明かりが差し始めた頃に起きた、05:30くらいと思う。 列車はカタコトと走っている。どのあたりだろう、日向灘沿いのあたりか。 ぼんやりしたまま窓の外を眺める。
06:47に宮崎駅定刻着。乗り換え時間2分で跨線橋で隣のホームへ移ったと思う。 一枚だけ写真撮ったっけ。06:49発の南宮崎行き6823Dに乗る。 南宮崎に06:52着、目の前の06:53発の日南線志布志行き1925Dに乗り換え。 宮崎−南宮崎の乗り換えと夜の西鹿児島での1分乗り換えが今回最大の 難関だったのだが、まず一つクリア。志布志行き、発車。
志布志線に乗るのは二度目だ。一度目は中学の頃に家族旅行で 宮崎−子供の国まで、油津−宮崎までの半一往復したことがあったが、 今回は終点までの折り返しになるから大変だ。
列車は日南海岸を走るわけだが、軌道は山側に造られているから、 トンネルが多く海は案外眺められない。 谷之城トンネルを抜け日南。油津から南郷までの区間が海沿いというか、 湾に沿って走るから眺めはいいが、こちとら眠い。
南郷を過ぎてからは山間部を抜けて串間に向かう。 トンネルはないがやまあいなので殺風景だ。 串間を過ぎて福島今市・福島北方なる駅に出会う。 日向の国に福島とはこれ如何に?と阿房な事を口走る。 志布志湾沿いに走り、終点志布志駅に09:55着。
取り敢えず下車して列車や車止めを撮影する。 改札抜けて駅前へ。このころはまだ駅員がいた気がする。 広々とした駅前はやっぱり暖かい。流石南国南九州だ。
T氏が三脚を取り出して記念撮影。 私もカメラ借りて撮る。 言い忘れたが、今回はT氏のカメラをお借りして撮影。 フィルム150枚くらい撮った気がする・・・。T氏感謝。
志布志駅前から伸びる真っ直ぐで綺麗な通りは志布志線の跡だ。 大隅半島をグルッと半周する志布志線が残っていたらと思う。 っと、そろそろ出発である。 乗ってきた列車が折り返し10:23発の1940Dとなり、 折り返し宮崎行きとなる。また二時間半の長旅だ。
12:59に宮崎駅着。今度は13:18の特急にちりん3号で宮崎空港へ。 日南線のほんの一部、南宮崎−田吉−宮崎空港間は電化されており、 博多や小倉からの直通列車もあるから凄いが、 厳密に言えば南宮崎−田吉間は日南線なので地方交通線・ 田吉−宮崎空港間は宮崎空港線の幹線と区分されているからややこしい。 13:18空港駅着。駅と空港ロビーが合体した施設だ。
13:54、空港駅から特急にちりん20号で宮崎へ。 だが、この列車の記憶はちょっと怪しい。 一本早い列車で宮崎に行き、宮崎駅ビルでラーメン食った記憶があるんだよな、 日向夏の皮が入ったあっさり風味の。
ともかく、これで志布志線と盲腸の空港線は走破だ。 14:16の西鹿児島行きの特急きりしま7号は1号車9番A席に 乗車し、乗ったり書いたりした宮崎を後にする。
鹿児島駅着で、個人的だが日豊本線も完乗と相成った。 西鹿児島着で鹿児島本線も完乗となる。以前西鹿児島までは乗車してたので。
16:19に西鹿児島駅着。今日の山場、一分乗り換えで 指宿枕崎線のホームに向かう。って、向かい側だったっけ? 乗客は割とまばらでボックスシートに乗り込む。 1365Dの快速なのはな(多分)山川行き発車。 夕暮れの錦江湾を眺めながら列車は快走する。さすが200系は良い。
17:52、山川駅着。眺めが良かったせいか、 割と楽しい一時間半であった。 ここで枕崎行き17:55発の5331Dに乗り換え。高校生で一杯だ。 各駅停車なので駅に停まるたびに高校生が降りてゆく。 こういうローカル線の最大の収入源は高校生なんだろな。 そして、西大山駅着。
今更でもないが、この駅というか停車場は日本最南端の駅として、 一部のマニアには知られた存在である。 私も写真撮りたかったが、気恥ずかしさで断念した。
こっとこっと酪農地帯を気動車が走る。いや、窓の外は 真っ暗で家の灯りもちらほらと点在してるのだが。 岩戸トンネルを抜けて鰹節の街枕崎に19:09着。 思えば遠くへ来たもんだ。ホームに降り立つ。島式の一本ホームだが 駅舎とホームとが離れているのは元が鹿児島交通(南薩鉄道)の名残か。
取り敢えず、改札抜けて駅前に出てみる。 晩秋の夜だし、商店街のシャッターも下りている。 電話ボックスからT氏が自宅に電話を入れる。 この頃は携帯電話など持ってる人は稀だった。 駅舎とか列車とか撮影したり、ホームの周りを散策。 暗闇に浮かぶ、列車の窓灯りが綺麗だ。
19:52、西鹿児島行きの1382Dで終着の駅・枕崎を去る。 もう来ることもないだろうと思いつつ、もう一回は来たいなとも思った。 終着駅は出発の駅だから。
各駅停車だが乗客は殆ど乗ってこない。 この列車、ワンマン運転なのでバスのように整理券があるのだが、 記念にと停車するたびに整理券を抜いていたら運転士からお叱り受けた。 再び西大山駅。今度こそと思ってカメラを構える。 多分撮れていると思うが。
山川・指宿あたりで多少の客は増えたが、 それでも閑散には違いないが。 もう少しで終点と言うときに、ドカッと大学生らしい集団が乗り込んできた。 あっという間に都市部の通勤列車に様変わりしてしまった。 ぎゅうぎゅう中、22:19に西鹿児島駅に着いた。
一時間ほど時間があるので、駅前に出てみた。 駅舎はなんか改装されており、長い階段を下りる。 道ばたには火山灰の残りが。 自販機でビール買った。先輩は2本買ったっけ。 やや疲れた面持ちで23:30のドリームつばめを待つ。 1号車3番C席にて休む。