このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

鳥海山  パート2

下り坂だからといって、楽に走れるだろうというのは、大きな間違いなのだ。 ランドナータイプの自転車だと、タイヤが細めなので(MTBに比べて)パンクの心配もある。ブレーキも握りっぱなしなので、ブレーキシューもあっという間になくなってしまう。それに振動・・色々な思惑を抱えなくてはならないので、思ったほど下り坂は楽ではない。

それに一番の心配は、暗くならないうちにこの林道を脱出することで、そのことで頭が一杯になる。

高さ的には、どれ位を走っているのだろうか。ここまで来ると紅葉も満開になってくる。だが、落ち着いて見ることもできない。なにより降りることが先決なのだ。道に迷ったことが本当に悔しい。私のミスとは思えないから、なおさらだ。

山の天気は変わりやすく、常に雨具を身につけていた。雨がまた降る。

朝からの食料は、小さな商店で買ったビスケット2箱だけだった。コンビニで食料を買おうと思ったのだが、そのコンビニがなくてお菓子だけとなった。 こんにちは・・と入り、390円の買い物をしておばさんに差し出したが、なぜか310円にまけとくね・・と言われ、訳も判らずそうしてもらった。なぜ310円という中途半端な額なのだろうかと訳もなく考えてみたが判らなかった。

そして、そして、午後4時15分、林道が終わる。舗装路の快適さはなんともいえない。心底嬉しかった。

道が判らなかったら、迷わず人に聞く。人力の場合、ロスなく行き先を目指さなくては、精神的な疲労を呼ぶ。恥ずかしいとは思ってはいられないのだ。

本日の宿泊は猿倉温泉の公営宿舎に予約しておいたので、それを目指す。人に聞いて迷わず行けるだろう。

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