このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
01韓国国鉄完全乗車(短絡線・新線)の旅(3)
釜田駅に入線するトンイル号
3日目の朝は、昨日乗車できなかった伽ヤ線の乗車から始まった。伽ヤ線は、短絡線とはいえ、独立した駅を持つ線区であるので、もっと早くに乗るべき線区であった。釜山南浦洞近くのホテルを7時30分にチェックアウトし、地下鉄で釜田に向かった。地下鉄釜田駅から、国鉄釜田駅のある方向をあらかじめ地図で調べておいたが、地下鉄釜田駅に駅周辺の地図の表示があったので、簡単に国鉄駅に行き着くことができた。地下鉄駅と国鉄駅の間は市場になっており、バナナやイチゴを山積みにして売っていた。国鉄駅は地下鉄駅と違って、閑散としていた。駅で待つと、釜山行きの列車が2本到着し、多くの通勤客を下ろしたが、乗車の案内や改札はなかった。国鉄の運賃は地下鉄の約2倍であるし、本数も極端に少ないので、乗車する者は皆無なのだろう。私の乗る予定の亀浦行きは案内表示があり、やがて海雲台行きとともに改札が始まった。列車はトンイル号である。釜田で多数の乗客を下ろしたが、それでも車内に空席はなかった。列車は操車場のようなところを通り、工事現場のような伽ヤ駅に停車した。そして、列車はあと一駅、時刻表に表示のない停車場で客を降ろした後、沙上で本線に合流した。
次は、亀浦からは9時50分の慶全線ムグンファ号で松汀里まで乗車し、慶全線の新線区間を乗る予定である。松汀里まで約6時間、万が一にも座れないと困るので、指定席を取ることにした。コレイルパスは発車1時間前から指定席を購入することができる。指定料は3000wonであった。結果的にはこの列車が満席になることはなくて、どこかに座れたわけであるが、いちいち指定席乗車券を持った客に席を譲る手間は省けた。ムグンファ号は3両編成。慶全線は海から離れて敷設されているし、取り立てて風景のよいところを走るわけではない。しかし、偉大なるローカル線といった感じで、のんびりと韓国の田舎を眺めることができる。それでも6時間は長く、居眠りをしたりして時間をつぶす。やっとこさ15時40分孝泉を出発して目的の新線区間に入る。新線区間は孝泉を出発するとトンネルに入り、これを抜けるとできたての西光州に到着。西光州からは高架が続き、高架が終わってしばらく走った後に旧線に合流、右側に湖南線への短絡線を分けて松汀里に達する。
西光州駅
当初の予定では、松汀里からタクシーを利用して光州駅に向かい、光州からはセマウル号で先に見た短絡線を乗るつもりであった。ところが松汀里に到着したムグンファ号を下りると、同じホームに麗水行きのトンイル号が入線してきた。これに乗車すると、西光州に戻ることができる。光州駅までは、少なくとも松汀里からよりも近距離であろうし、新駅に下りられる楽しみもある。不安な点は、西光州にタクシーがいるかということであるが、どうにかなるだろうと考えて、トンイル号に乗車する。先に見た風景を巻き戻して西光州に到着。新しい西光州駅で下車した乗客は数人であった。駅前には、タクシーが1台停まっているのが見えた。写真を撮ったりして出遅れた私は、タクシー乗り場に向かうハルモニの後を追う。儒教国韓国の無礼を承知で走り急ぐと追い抜けたかも知れないが、そういうわけにもいかない。しかし幸い、韓国タクシーには相乗りという悪習慣があり、方向も違わないということで乗車を許される。ハルモニを高層アパートに送った後、道路工事なども重なり、30分近くかかって光州駅に運ばれる。タクシー代は6000wonだった。光州からは予定通り17時発のソウル行きセマウル号に乗車し、湖南線から光州への短絡線に乗車する。途中北汀里なる停車場が存在するが、停車する列車があるのかどうかは不明。13年前に初めて訪れたときには裡里と名乗っていた益山を過ぎ、大田万博以来の西大田で下車する。駅前で友人と落ち合い、駅前のラブホテル風旅館「サラン」(愛)に男2人で宿泊する。
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