平溪線
 

　　（侯石同）−三貂嶺−大華−十分−望古−嶺脚−平溪−菁桐
　　　　0.0　　　　　2.5 　　　6.0　　 8.9      10.5    12.9     13.6    15.4（キロ）
 

平溪線時刻表

平溪線運賃表

平渓線は東部幹線（宜蘭線）の三貂嶺から菁桐までの１２．９キロを結ぶ支線です。平渓線はもともと台陽鉱業という会社の石炭運送用の貨物線でしたが、昭和４年（1929年）７月10日に当時の台湾総督府鉄道部によって買収され、その後整備された後同年10月１日に石底公学校（当時台湾人の通う小学校は公学校とよばれ日本人の通う小学校と区別された）で開通式を挙行し、旅客、貨物の営業を開始しました。
平渓線の起点は三貂嶺ですが、実際は瑞芳或いは侯石同発着となっています。1998年現在１６往復中下り９本が瑞芳始発、上り１０本が瑞芳終点（そのうち１本は基隆まで運転）となっています。

侯石同を出るとすぐに平渓線の車庫があります。三貂嶺駅は不思議な駅で、改札口を出ても道がありません。あるのは基隆河の渓谷だけです、どうしてこのような場所に駅があるのか不思議です。東部幹線が複線化される前にはこの駅には機関庫があったそうです。またここは東部幹線と平渓線の分岐点なので信号所的な意味もあって駅が設けられているのでしょうか？ともかくこの駅は基隆河の渓谷を散策する人や釣り人にとっては便利な駅となっているようです。

三貂嶺駅を出るとすぐに東部幹線と分岐します。ここから十分までは基隆河の渓谷沿いを行くため、景色が良く、よくこんな場所に鉄道を建設したなあと思うような場所を進みます。この辺のトンネルはレンガできちんと整備されたもの、ただ掘っただけのもあります。大華−十分間では十分瀑布等の滝を見ることができます。休日になると線路を歩いて十分瀑布に行く人や線路付近を散策する人が多く、列車がそれらの人のために急停車してしまうことがあります。

十分駅は平渓線では唯一上下交換のできる大きな駅で、大半の人はこの駅で下車してしまいます。かつてはこの駅の端の方で石炭車に石炭を積み込んでいる光景を見ることができました。私が驚いたのは、その石炭車をおばさんが鉄の棒を用いて梃子の原理を用いて人力で移動させていることでした。現在はもうこの光景は見ることができません。十分駅には腕木式信号機が残っています。

望古駅は小さな無人駅でホームは使い古しの枕木で作られています。望古駅から３００メートルほど行ったところに望古瀑布があり、次の嶺脚駅の付近には嶺脚瀑布があります。平渓駅は小さな村の駅ですが駅員のいる駅です。平渓は毎年の元宵節（旧暦１月15日）には天燈という提灯のような物を空に飛ばす「放天燈」という行事が行われ多くの人でにぎわいます。

終点の菁桐駅にはかつて石底炭坑の石炭を積み込んだホッパーが残っており、炭坑が現役だった華やかな時代を偲ぶことができます。菁桐駅の駅舎は日本時代に建てられた木造駅舎が現役で残っており、待合室などに昔の平渓線や炭坑の写真が展示されており、事務室の中には日本時代から使用されている金庫、閉塞機、乗車券を保管する棚等が残っていて、先日菁桐駅を訪れた際に、駅員さんが事務室に入れてくれ見せてくれました。しかし菁桐駅は1998年６月24日から無人駅となってしまいました。菁桐からはバスで台北市の木柵に出ることができます。

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平溪線運賃表

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