江ノ島電鉄（株）

1.概略

　江ノ島電鉄は、JR横須賀線の鎌倉から江ノ島を経由して東海道線の藤沢を結んでいます。沿線には、古くからの観光地である鎌倉、江ノ島や稲村ヶ崎などの観光地が豊富です。観光シーズンには、並行して走る道路は大変混雑しますが、ほとんどの部分が専用軌道である江ノ電は、時間通りに走りますと言いたいのですが、江ノ島-腰越間の併用軌道で自動車に行く手を阻まれたりするので、定時運行には大変努力されています。鎌倉高校前の駅前は、道路を挟んで海岸で、浜ではサーフィンをしている人が多く、その先には江ノ島も見えます。また、朝夕には地元の足として活躍しています。

2.路線概要

　利用者が多いのにかかわらず、江ノ電は、全線単線です。高架の藤沢駅を出発した電車は、民家の裏をぬうようにして江ノ島に到着します。ここまでは、良く知られてる、江ノ電の状況とは少し違います。江ノ島を出て少し行くと、電車は道路上を走ります。ここから腰越までが併用軌道となりますが、その道はそんなに広くないので、電車が道の真中を走ると、車は端によけて電車が行過ぎるのを待ちます。腰越から再び専用軌道になりますが、ここからが、江ノ電の本領発揮といったところでしょうか。所々で、線路は道路の横を走るのですが、線路に面して民家の玄関があり、玄関の前には専用の踏み切りがあったりします。このように民家の軒先を走って、電車は鎌倉へと到達します。

3.車両

現役車両

１０形１０　レトロ調電車この電車から扉が両開きとなった。ここが江ノ電で唯一の併用軌道区間。（江ノ島-腰越間にて）	２０形２２　新しいレトロ調電車。（鎌倉高校前にて）
１０００形１０５１　新しい江ノ電のタイプの最初となった電車、登場時のカラーに塗られている。（峰ヶ原信号所にて）	１０００形１００２　左と同じ形の電車だが、塗装が２０形と同じタイプに変更されている。今後はこれが標準塗装となるのか。（稲村ヶ崎-極楽寺間にて）
１０００形１１５１　２００５年の大河ドラマにちなんで義経号となっている。（でも、鎌倉は義経にとって屈辱の地だと思うのですが。）（江ノ島にて）	１０００形１２０１　資料によればこの車両から、新製時から冷房装置が搭載された。（江ノ島にて）
１０００形１５５１　この車両からいわゆる新性能車となった。（江ノ島-腰越間にて）	１０００形１５０２　広告車両となっている。江ノ電でも広告車両が増えている。（稲村ヶ崎-極楽寺間にて）
２０００形２０５１　１０００形からデザインが変わり、少しスマートに。（江ノ島にて）	２０００形２０５３　こちらも全面広告電車となっている。（峰ヶ原信号所-七里ガ浜間にて）
３００形３０３　最古参車両。経歴はかなり複雑。（極楽寺車庫にて敷地外より撮影）	３００形３０５　３０３と同形であるが細部の寸法は違っており、経歴も全く異なる。（極楽寺車庫にて敷地外より撮影）

過去の車両

３００形３５４　２００５年９月に引退した車両。引退前に標準塗装に戻されたが、それ以前は画像のような塗装で、チョコ電と呼ばれていた。（稲村ヶ崎-極楽寺間にて）	３００形３０３　先に示した３０３の昔の姿。今とは大分印象が違う。（江ノ島にて）
３００形３０１　３００形のトップバッター。３０３の昔の姿とも微妙に違う。（鎌倉にて）	５００形５５１　丸みを帯びた独特のデザインで人気のあった車両。冷房化ができなかったので、３００形より先に廃車となった。（藤沢にて）
５００形５０２と６００形６０１　どちらも引退した車両同志の離合。６００型は東急世田谷線からの移籍車両。写真の６０１は、世田谷線沿線の宮坂地区会館で保存公開されている。（江ノ島にて）	１０００形１１０１　今は義経号となっている１１０１の広告塗装時の写真（江ノ島にて）
１００形１０８　通称タンコロと呼ばれていた車両。写真は、江ノ島に留置されていたときのものだが、今は極楽寺の車庫で大切に保存されている。年に１回、タンコロ祭りと言うイベントが開かれ、公開されている。（江ノ島にて）

4.運賃、運行

　運賃は、１９０円から２９０円の区間制です。無人駅では、自動販売機で切符を販売していおり、降車時には乗務員に切符を渡します。
　のりおりくんという一日乗車券があります。鎌倉駅-大船駅間のバスも利用できるA券が８００円、電車だけが利用できるB券が５８０円です。
　運転は、藤沢-鎌倉間が原則で、日中は１２分間隔の運転です。途中の極楽寺で、車両取替えや、増結、解結が行われることもあります。夜間には、入庫のために、極楽寺行、稲村ヶ崎行と江ノ島行きがあります。

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2006/01/12作成