このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
南九州には公営の路面電車が2つあります。熊本市と鹿児島市です。どちらの街も一度は廃止の方向へ向かいましたが、現在では積極的な姿勢に方向転換しており、特にここ熊本市では、新しい技術の導入に積極的に取り組んでいます。冷房車、VVVFインバータ制御、ノンスッテプ車両の導入はいずれも日本で最初です。また、インファンド工法という新しい軌道敷設方法も導入しています。交通局前にあった車庫と工場が、2002年に上熊本駅前に新築移転しています。路線延伸計画も各方面から提案されており、九州運輸局や市からも案が出されているのが特徴です。その中でも、熊本電鉄を改良して市電に乗り入れる案は総事業費も計算されており(80から90億円)期待できそうです。
路線は、片側が二股に分かれた比較的単純な形態であるが、正式な路線名は例によって歴史的な過程から5つの路線からできている。ほとんどが複線の併用軌道であるが、二本木口と田崎橋間は単線で、上熊本駅前付近と新町と洗馬橋間が専用軌道となっている。全線に渡り、軌道敷き内は自動車通行禁止である。
1060形 昔の色(肌色に紺の帯)に塗られている(上熊本車庫にて敷地外より撮影) | 1080形 最近の写真が見つからなかったので10年ぐらい前の写真です。この車両はすでに廃止になっていますが仲間は2両残っています(交通局前にて) |
1090形 元190形であったがワンマン化時に現在の番号となった。1000番台の車両はすべて同様。(市役所前にて) | 1090形 元の形式が違うので載せました。番号はこちらの方が大きいですが、こっちの方が古い車両です。(市役所前にて) |
1200形 この写真の塗装が現在の標準塗装。(田崎橋付近にて) | 1350形 1000番台の車両には見た目の違いはほとんど無し(交通局前にて) |
5000形 元西鉄福岡市内線1000形。朝のラッシュ時にしか走らない。(市役所前にて) | 5000形 5014は現在、西鉄時代の塗装となっている。(上熊本駅前付近にて) |
8200形 鉄道線車両も含めて本邦初のVVVF制御電車。鉄道友の会ローレル賞を受賞している。(辛島町にて) | 8500形 台車・機器流用、車体新製、アルナ工機製という各地に見られるパターンの熊本版(交通局前にて) |
8800形 車体の角が丸くなりスマートな形となった。扉が熊本では珍しい前後配置となった完全新車。(大江車庫にて敷地外より撮影) | 8800形101 レトロ調電車。形式上は8800形。(交通局前にて) |
9200形 8800形から扉の位置が変更されている。(交通局前にて) | 9700形 日本初のノンスッテプ電車。ドイツ、アドトランス社(現在はボンバルディエ社)の技術を元に新潟鉄工(現在は新潟トランシス)で造られた。(交通局前にて) |
9700形 方向幕が発光ダイオードから幕式に変更されている。台車は各車体に1台で連結部にはないので連接車というよりは連結車?岡山電軌のmomoとは姉妹車の関係。(熊本駅前にて) | 1062 交通局前で利用されていた廃車体。(交通局前にて) |
熊本の市電は、ワンマンカーの場合は、後ろ扉から乗り前扉から降ります。乗車時に整理券を採り、降車時には運賃表をみて運賃を払います。そうです、熊本は均一運賃ではなく、対距離区間運賃となっており130円から200円となります。またTO熊カード(ツーユーカード)という、バス・電車共通カードが利用でき、カード利用時は乗車時と降車時にカードリーダーに通します。このカードは、市電・市バスだけではなく市内を運行している産交バス、熊本電鉄バス、熊本バスに使えます。熊本電鉄の電車は使えません。辛島町で熊本駅前方面と上熊本駅前方面を乗りかえる場合は、乗換え券が発行されます。カードの場合は自動的に処理されます。1日乗車券は、500円と1000円のがあり、1000円の場合は市バス・市電の全線に有効です。500円のは、市電の全線と市バスの指定区間内で有効です。
運行系統は、田崎橋-健軍町間の2系統と、上熊本駅前-健軍町間の3系統があります。2系統の一部は田崎橋まで行かず熊本駅前で折り返すものもあります。この他には、朝のラッシュ時に交通局前などで降り返す臨時系統が出ます。
2004/01/05作成
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