このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


FS-60Q を FS-60CB にして撮ってみる                                 MENUへ戻る    


すばるを撮る
タカハシ FS−60、まずは直焦点で試してみる
FS−60Qのエクステンダーを外し、355mmで撮ってみる
フラットナー(FS−60C)を試してみる


月とか惑星など撮っていると、より大きく、より精細に、と欲求が膨らみ、大口径の望遠鏡への危険な誘惑が湧きあがってくるので、ここいらで方向を星団・星雲に向けてみた。 
星雲・星団の方が更に大口径が有利なのはわかっているつもりだけど、口径6cmでどこまで迫れるか、チャレンジしてみる。
しかし、明るい”すばる”ならともかく、光害のある薄明るい空では、暗い星団・星雲はデジカメの液晶モニターはもちろん、3cmのファインダーでは浮かんでこない。 
SXDのSTARBOOKを頼りに望遠鏡を向け、とりあえず撮っては写っているか確かめ、端にでも写っていれば大喜び!
しかし、より広い範囲を写そうとすると、また新しい苦難の道に踏み込んでしまったのであった・・・
 
 タカハシ FS−60、まずは直焦点で試してみる (この欄、「お星さま」の「すばる」と同じ)
 2011.08.12  早朝の東の空。もう”すばる”が眺められるとは思わなかった。 さっそく機材を担ぎだして撮ってみた、 今シーズンの初すばる。
望遠鏡はFS−60Qのままだが、 足回りをポルタ経緯台からSXD赤道儀に、カメラをD200からライブビューで拡大ピント合わせのできるD5100に変更。
経緯台では1/2秒でも星像が流れてしまったが、赤道儀に替えたら、極軸は”まあこんなもんだろう”程度の合わせ方でも2秒程度は問題なく止められる。
 (北極星が見えないので素人の私にはまだ極軸が正確に合わせられない。 10秒で流れるときもあるし、30秒でも耐えられる時も有り、今のところ運次第。)
デジカメもD5100に替えたが、ライブビューで拡大ビント合わせができるので成功率が格段に向上(まあ、元が悪過ぎたという説もあるけど・・・)し、
また液晶モニターがバリアングルなので撮影の体勢も随分と楽になった。 
 
 2011.08.12 04:26
 FS−60Q 蓄焦点。 足回りはまだ扱い方修行中のSXD赤道儀。
 カメラをD5100 に替えてのトライ。
 ISO400 2秒

 今回も左のオリジナル画像を強めにレベル補正、更にシャープフィルターを掛けてみた。

  画像クリックで拡大。 画像サイズ 4928 x 3264 → 1000 x 662 に縮小
アルキオネ周辺の現寸切出し。

 その他 無加工。

等倍拡大すると、上の欄に載せたフィールドスコープやSE−120でのデジスコ等倍星像と
比べて、小さく丸く収束し、一目瞭然の差。

しかし光学系の性能差がこれほど生じるとは思えない。
同じFS−60Q直焦点でポルタに載せた1/2秒の場合でも、星像が崩れている。 

プリズムやアイピースなど星像を乱す要因満載のコリメート撮影と、これら余分なものの無い
直焦点撮影との差、それと2秒のシャッタースピードでも安定している架台の差が大きいのかも。

TOP
 FS−60Qのエクステンダーを外し、FS−60CB相当(f = 355mm)の直焦点で撮ってみる (この欄も、「お星さま」の「すばる」と同じ)
 2011.08.28 (03:37)
前日は夕方から雷雨だったので、この雷が収まったらきっと晴れる(根拠は何も無い、経験的期待。)と早々に寝て、翌早朝に外に出てみると雲の切れ目が広がっていた。 
今回の目的は(木星衛星の時間変化と・・・)、エクステンダーを外したFS−60Qの星像はどんなものかと試写してみた。
結果、エクステンダー(CQ1.7X)を外した状態(裸のFS−60CB相当?)では周辺の星像が放射状方向にかなり流れている。
しかし短焦点での広い星野は捨て難いものがあるので、レデューサーやフラットナーを試してみたくなる。 (困ったな・・・ もう既に小遣い予算はパンクだ・・・) 

 2011.08.28 03:37
 FS−60Q 標準状態(f=600mm)での直焦点
 カメラは D5100 ISO1600、露出は4秒 
 トーンカーブにてレベル補正し、1200/4928 に縮小

 2011.08.28 04:00
 FS−60Q 標準状態からエクステンダーを外し、FS-60CB 相当(f=355mm)での直焦点
 カメラは D5100 ISO1600、露出は4秒 
 左画像とと同様にトーンカーブにてレベル補正し、1200/4928 に縮小 

 ※レデューサーも、フラットナーも実装していないので周辺は放射状方向に流れている。
FS−60Q標準状態での
中心部星像

(無加工、100% 切出し)
同、周辺部

(無加工、100% 切出し)
エクステンダー(CQ1.7X)を
外した状態での中心部

(無加工、100% 切出し)
同、周辺部(左上隅)

(無加工、100% 切出し)

TOP
 フラットナー(FS−60C)を試してみる
 エクステンダーを外し、焦点距離 355mm としたFS−60Qにフラットナーを実装してみる
焦点距離が600mmのFS−60Q、すばるなどの星団を撮るには焦点距離が長すぎるので、エクステンダーを外しFS−60CB相当の355mmにして撮ってみた。
しかし、中心部は充分なものの、やはり周辺が流れてしまい、星野写真には今ひとつ。 
FS−60CB単体では周辺部の補正は十分でなく、エクステンダーCQ1.7Xを実装して焦点距離600mm (f=1/10) のFS−60Qとして、あるいはフラットナーを接続して焦点距離 374mm (f=1/6.2)、レデューサーで255mm (f=1/4.2) として使う事を基本とした望遠鏡のようだ。
メーカーのサイトでも 「エクステンダーを外して、レデューサーか、フラットナーを使用し、都合3つの焦点距離が使い分けられる」 とあるので、これらを接続して使うのを基本としているようだ。

 FS−60CB用フラットナー
焦点距離 355mm (f=1/5.9) のFS−60CBに実装すると、焦点距離 374mm (f=1/6.2) となる。 ( ・・・らしい。)

効果の程は・・・
残念ながら台風接近〜余波で星は全く見えず、しばらくお預け。 

  
 2011.09.13
やっと雲間ができた。 月齢15をやや過ぎた月明かりの悪条件だけど、次のチャンスはいつになるか分からないので、こと座のM58付近でフラットナーの効果を試してみた。
FS−60Qのエクステンダーを外した状態(FS−60CB相当)で、フラットナー(FS−60C)無しとありの状態で撮ってみる。

フラットナー無しの場合の星像、拡大すると放射状方向にかなり流れているが、フラットナー装着すればほとんど目立たないまでに改善できている。(下段の現寸画像参照) 
画像の中心部付近ではほとんど差が無く、フラットナーを入れた事による劣化はほとんどない。 
キャビネ程度に印刷するだけなら敢えて必要はなさそうだが、パソコンのモニターでは25%縮小でも気になった星像の流れが、現寸でもほとんどわからない。

FS−60Qの口径ではデジカメを搭載すると暗い星団・星雲などは、ほとんど液晶モニターには浮かんでこないし、ファインダーでも見えないので、この辺りか、と見当をつけて
とりあえず撮ったあと、どこかに写っていないか探すのが常なので、フラットナーを使えば、周辺にでも写ってさえいればトリミングで何とかなるかな、と希望が持てそうだ。  
  
フラットナーなしフラットナー有り
 露出 ISO1600 にて10秒 Photoshop にてレベルとトーンカープ補正加工。
 (画像クリックで、4928x3264 から 1200x795 に縮小を表示。)

 左画像に同じ。
 左上端部を無加工のまま現寸切出し。
 拡大してみると、星像が放射状方向(左上に)に、かなり流れている。

 左上端部を現寸切出し。
 拡大した画像最周辺部でも、星像は丸い点像を保っている!

 M57の部分切出し (50%縮小し、コントラストとトーンカーブで補正)

 同 左


 


 I

TOP

 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください