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懲りずに102mm (Kenko SE102)                                   


懲りずに102mm!   
アイピース視界の簡易計算


 懲りずに100mm !  (まあ、アクロマートの102mmだけど)
 また調子に乗って、望遠鏡まで増殖。
タカハシFS−60Qを入手してから半年、そして kenko の SE120 を入手して3ヶ月しか経っていないのに、懲りずにまた望遠鏡を増殖させてしまった。 
FS−60Qは、口径6cmのミニスコープながら2群2枚のフローライト・アポクロマートにエクステンダー( CQ1.7x )を組み込んだもので、小口径だが収差のごく少ないシャープな望遠鏡。
60Qkシャープさに不満は全く無いものの、やはり口径6cmでは絶対的な集光力の不足を感じ、アクロマートだが口径12cmのSE−120を入手。
しかし実装総重量4.9kgのSE120は耐過重5kgのポルタには重荷。 揺れは止まり難いし、微動も滑って操作性にも難。

で、口径をできるだけ損なわず、もっと軽量な望遠鏡を、と目を付けたのが同じ Kenko の SE−102。 
口径102mm、焦点距離500mmでF=4.9の短焦点アクロマート。 当然、ある程度の色収差は予想されるものの、SE120と同程度なら十分に許容範囲、と思い立って、即入手。 (当然アウトレット。)
結果、思惑どおり、ポルタ経緯台にはベストマッチかも。 

口径10cmでEDやフローライトのような20万を軽く越えるようなED望遠鏡と比べれば、性能はそれなりに我慢しなければならない部分はあるかもしれないけど、眼視で使う限りにおいては必要十分なコストパフォーマンスの高い望遠鏡。
タカハシの10cmEDなら19台どころか50mmファインダー1本の価格でお釣りがくる。 ビクセンの81mmED望遠鏡なら1本分で、3~4本替えてしまう。
それに、ポルタ+SE102の組み合わせなら、星なり月なり観ようと思い立って、5分でセット、5分観て、3分で撤収! なんて事も可能! 
100万円の望遠鏡+赤道儀 じゃ、こうはいかない!   はっはっはぁっ! ザマぁ見ろ! (と負け惜しみ)
 
  
(2011.04.11)
 懲りずにまた増殖・・・ 今度は10cm級・・・
 12cmの SE-120、 眼視で使う限りにおいては大きな不満も無く、12cmの集光力を楽しめるコストパフォーマンスのいい望遠鏡だけど、ポルタ経緯台にはやや荷が重く、倍率を上げると揺れが気になったり、微動が滑ってしまい少々使いづらかった。
 そこでポルタ経緯台の強化を図ったものの資金も工具も技術力も無く、せいぜい緩んだボルトを締め上げる程度まで。
 ポルタを前に、あーでもない、こーでもない、と10分程 熟慮した末、”もっと軽い望遠鏡にすればいい!” と安易な結論!

 確か、SE-120 と一緒にSE-102 も特価で出ていた、と、早速翌日の通勤帰り、またKYOEI に立寄って尋ねてみると、最後の1台の在庫があるとの事で、即、お持ち帰り。
 SE-120 と同じく、やはりの梱包の側面に堂々と ”MEDE IN CHINA” ! 

 左の画像、SE120と同じじゃないかって?
 仕方ないだろ、一見同じなんだから。

 さぁっ、早速試してみよう!



(2011.04.11)
 当然ながら、SE-120 と天頂ミラーもファインダーも共用可能。 更にもちろんアイピースも同じ。 これらまとめて未開封。  

 仕 様

主鏡有効径

 102mm(アクロマート)


 仕様では重量 2.26Kg。
 ファインダー、鏡筒バンド、天頂ミラーを実装して実測3.1kg
  (ポルタの耐過重は5Kgなので、余力あり。)
 全長は、天頂ミラーを装着して、実測 約68cm。

 SE120 と同じく、鏡筒バンド、天頂ミラー、アイピースなど最低必要なものはすべて付属している。
 (経緯台なり赤道儀なりあればすぐ使える。)
 付属アイピースは10mmと25mm。 焦点距離は500mmなので それぞれ50倍と20倍。

 ファインダーはSE120と全く同じ。(はず)
 鏡筒バンドに付属しているマウントプレートは、もちろん そのままビクセンのアリミゾに装着可能。 

     
対物レンズ焦点距離 500mm
口径比 1:4.9
集光力 212. 32倍
分解能 1. 14秒
極限等級 11. 81等星

接眼アダプター径

  31.7mm / 50.8mm

ファインダー 9×50mm (実視界4.8度)
サイズ

 116mm

鏡筒全長

  540mm

重量

 2.2kg(ファインダー、鏡筒バンドを含まず)

付属品

 接眼レンズ(プローセル25mm/プローセル10mm)

 2インチ天頂ミラー(31.7mmアダプター付属)

 鏡筒バンド(マウントプレート、ピギーバックブラケット付属)

 
アイピースの倍率と視界
○現在使用しているアイピースにて(更新が面倒なので代表的な焦点距離のもののみ記載)

メーカー 品 名 焦点距離
(mm)
見掛け視界
(度)
アイレリーフ
(mm)
SE−102での値このページ更新日現在の主な用途
 倍 率 実視界(度)ひとみ径(mm) 備 考 
VixenNLV 5mm5.04520.01000.451.0有効倍率  惑星・月クレータ用に使用 
VixenNPL10mm10.0506.5501.002..0有効倍率の1/2FS-60Qで常用
Kenko付属10mm10.0不明不明50不明2.0〃 SE-102 での常用・お月見用
VixenNPL20mm20.05015.0252.004.1有効倍率の1/4 FS-60Qで常用
Kenko付属25mm25.0不明不明20不明5.1最低倍率の 137% 夜空のお散歩用・視界導入用
VixenNPL30mm30.05024.0173.06.1最低倍率の 114% 夜空のお散歩用
 

大きさの比較 (SE120 vs SE102) 
当然、大きい方が口径120mmのSE120、小さい方が102mmのSE102

焦点距離は600mmと、500mm。
長さは SE120 の実測 70cm(天頂部ミラー実装状態)、全実装の実測重量は 4.9kg
一方、 SE102 は実測 58cm(天頂ミラー実装状態)、全実装の実測重量は 3.1kg 


外観の比較

外観はほぼ同じ。
天頂ミラー、ファインダー、アイピースとも同じもの?  
 


左写真の左から、
  SE102、FS−60Q、SE120
  ミッフィー1号が偉そうに手にしているのは、ペンシルボーグ25



 望遠鏡を枕に、気持ち良さそうに寝てしまった・・・  


で、使ってみる
○第一印象は
  外観もかなりしっかりした作りで、各結合部分のガタや歪もなく、ビント合わせも充分に滑らかで操作感も悪くない。 SE120を少し小さくしただけで、印象はほぼ同じ。

○早速、試見してみる。
 梱包を解いて鏡筒バンドを取付、ファインダーと天頂ミラーはSE120から借用、早速月に向けて、ファインダー調整も兼ねてファーストライト。 
 うん、いいんじゃない。 色収差はあるけど、この程度ならSE120で想定した範囲内。 アイピースを替えて有効倍率の100倍。 ・・・うん、これなら十分!
 今度はグルッと南東の空、昇ってきた土星に向ける。 SE−120と比べてポルタ経緯台の微動が滑る事も無いし、揺れも十分小さく、収束も早いので落ち着いて眺められる。 
 環と本体もそれぞれシャープに見え、眼視ではフローライトのFS−60Qとでも載せ替え見比べなければ分らない程度の差、SE−120と比べては安定して眺められる分、このSE−102の勝ちかも。
 ポルタ経緯台にはベストマッチかもしれない。 

○現在所有しているマウントとの相性
  Vixenポルタ経緯台◎ 100倍程度なら十分安定して眺められる。 
 それ以上の倍率ではまだ試していないが、100倍でも目標の星が視界から逃げて行ってしまうので頻繁に微調整必要で、ポルタに限らず経緯台では 落ち着いて眺めていられないだろう、と推測。    
KenkoNew KDS
マウントⅡ
○ KDSⅡの耐過重は不明だが、一応は実装でき、またKDSと違って望遠鏡重心=マウントの支点なので、一見は安定しているように見える。
 フリクションが緩んでも望遠鏡を損傷する可能性はないと思うがが、45度程度以上上に向けると鏡筒とKDSⅡが干渉してしまうので、多少安定感は損なわれるが、カメラ雲台に重ねて実装するなどの工夫が必要。 ただ、SE-102 用として新たに購入するなら、断然ポルタをお薦めする。
KenkoNew KDS
マウント
KDSの場合、望遠鏡の重心がマウントの支点より高くなるので、フリクションが緩んだりすると不安定になり、ガクンとお辞儀して鏡筒をぶつけて傷めてしまう恐れがある。
 KDSマウント自体は軽量機材にはうってつけだが、SE−120と比べれば軽量なSE−102の重量でも少々(かなり?)辛く思える。
 −カメラ用三脚
と雲台 
25mmアイピースでの24倍程度なら、カメラ用三脚と雲台でも使えない事はない。
  ただし、耐過重5kgクラス以上の、ガッチリしたものが必要。 (たぶん、ポルタより高価になる?) 
(その後、追加した架台)
VixenSXD
赤道儀
◎耐過重15kg有るので、当然ながら全く問題なく快適に使える。
タカハシPM−1
赤道儀
◯耐過重は5kgあるので使えるとは思うが・・・まだSE102で使った事はないので・・・この欄、信用しないのが吉。
 (PM-1 のマウントはボルト止めなのでFS-60Q の専用状態。 当面、実装テストの予定もなし)
現在使っている架台は もちろんポルタ。  付属の25mm(24倍)、10mm(60倍)アイピースでなら全く問題なく快適に使える。  
鏡筒バンド、ファインダー、天頂ミラーを実装した実測重量は、SE−120では4.9kgあったが、SE−102では3.1kg。 
これなら耐過重5kgのポルタで十分快適に使え、SE−120では揺れて使いづらかった5mmアイピース(100倍)でも充分安定して眺められる。

また経緯台であまり倍率を上げても、視界の中心に捉えた星も45秒(端から端まで1.5分)程度で視界から外れてしまうので 頻繁に位置調整が必要となるのはSE−120と同じだが、経緯台の微調整しても揺れの収まりが早いので、重量のあるSE−120より、この105の方が快適に使える。  


○構造的な欠点(注意点)。
 SE120と同じで、ファインダーを固定しているツマミと ビントを固定するツマミの位置が近いので、誤ってファインダーのツマミを緩めてしまうとファインダーを落としてしまうので要注意。

○で、SE102って、どうなの? 
 口径120mmのSE120とと比べれば集光力では及ばないものの、軽量なのでポルタ経緯台では断然扱い易く、フローライトのFS−60Qと比べればキレ味でやや及ばないように思えるが、集光力では断然勝る。
 まあ、SE120は斧、このSE102は鉈、そしてFS−60Qは剃刀として、観る目的に合わせて使い分けるのが ささやかな幸せ。

 やはり、手軽な経緯台を使用して、低倍率での星雲・星団から、100倍前後までで月や土星などの惑星を眺めたりするには最適。
 ただし焦点距離が 500mm と短いので高倍率には向かないし、またアクロマートなので色収差も多少はあるので厳密な観測に使ったりするには不向きかも知れないが、眼視の100倍程度までで楽しむなら全く支障ない。
 ベテランはどう評価するのかはわからないけど、まだ入門級の初心者には この価格でここまで観られれば充分にコストパフォーマンスも高く、投資した以上に遊べそうだ。
  
 

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 SE102を使うために・・・アイピース関係簡易計算

○アイピースの倍率と実視界、および視界内通過最短時間の簡易計算   (タカハシ FS−60Q のページと同じもの)
  注意事項: 1恒星日=23時間56分4.09秒 として、天の赤道上にある星の移動速度(=最大値) を計算した (つもり?) 

   望遠鏡の口径(mm)        (例:SE−102の場合、102mm)
   望遠鏡の焦点距離(mm)      (例:SE−102の場合、500mm)
   アイピースの焦点距離(mm)   (例:Vixen NPL10mm の場合、10mm)
   アイピースの見掛視界(度)    (例:Vixen NPL10mm の場合、50度)

                 

   倍率   =(倍)
   実視界  =(度)
   ひとみ径 =(mm)
   通過時間 =(秒) ※星が視界の中を通過する時間
        =(分)

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