うさんぽまめ/花図鑑　春薔薇

花図鑑　薔薇(バラ)

バラ(薔薇)は、花の女王と言って良いのではないでしょうか。
花の名前、薔薇（ばら）の由来は「いばら」（茨）から始まり古くは「うばら」とも言われました。
「いばら」や「うばら」という言葉には刺（とげ）のある小さな花木という意味があって
薔薇（ばら）の花の仲間はその花姿からもわかるように低木の花で刺が多い事から、こう呼ばれていたらしいです。

漢字の「薔薇」は中国語から入り、音読みで「そうび」や「しょうび」と読まれ、
古今和歌集では「そうび」と詠われています。
薔薇（ばら）という名前で古くから人々に愛されてきました。

さてさて、薔薇って西洋的なイメージがありますが、
我が国の文献でバラと思われる植物が始めて現れるのは万葉集の防人の歌と言われています。

「道の辺の荊（うばま）の末に這ほ豆のからまる君を別れか行かむ」とあり、
この荊(うばま)が野いばらを指すと言われています。
訳はこんな感じかな?
道のほとりのいばらの先に豆のつるがからみつくように、
私にからみついて離れようとなさらない若君と、別れて行かなくてはならないのか。

平安時代に入ると紀貫之が「そうび」の題のもとに
「我はけさうひにぞ見つる花の色をあだなるものと言ふべかりけり」と歌っています。
句の中に「さ　うひ」そうび(薔薇)を掛けていると言われています。
訳はこんな感じかな?
私は今朝、始めてみたけれど、この薔薇の花は、色っぽいものと言うべきだなあ。

そうび（薔薇）という名は源氏物語や枕草子にもみられ、
このそうびが中国から渡来したコウシンバラだと考えられています。

バラ科バラ属の耐寒性落葉(常緑もあり)低木の薔薇。
芳香、花の豪華さ、花色の多さ、日持ちの良さなどから、切り花、庭木、鉢植え、等々、人々に愛される花です。
香水の原料、ハーブティなどもありますね。
一般的に女性にプレゼントして一番喜ばれる花ではないでしょうか!?

花言葉は、
私はあなたにふさわしい、内気な恥ずかしさ、輝かしい、
　　愛嬌、新鮮、斬新、
　　私はあなたを愛する、美、あなたのすべてはかわいらしい、
　　愛情、気まぐれな美しさ、無邪気、爽やか

一般名：バラ (薔薇)
学名：Roza×hybrids
別名：ローズ(Rose)、カブバラ(株薔薇)、フサザキバラ(房咲き薔薇)、ツルバラ、ミニバラ、ソウビ
分類名：植物界被子植物門双子葉植物綱バラ目バラ科バラ属
草丈：20〜120cm、150cm〜　開花期：5〜11月　花径：2〜15cm　
花色：赤・桃・白・青紫・橙・黄・緑・茶

写真はまめとの花紀行で撮りためた写真集です。