このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

◆櫓3棟以外の再建造物と遺構◆

復興された本丸の一の門と南多聞櫓

一の門
 一の門を入ると本丸となる。


南多聞櫓
 当時、本丸の6か所に2重櫓があり、多聞櫓で結ばれていた。多聞櫓は細長い長屋造りの建物で、外壁と倉庫を兼ねていた。


ニノ門跡

乾の角櫓跡
 本丸6棟の櫓のうち、乾(北西)の方向の角にあった櫓。右は北の門跡。


天守東側の祈祷櫓跡

江戸時代の木橋の姿で、平成6年11月に復元完成した北惣門橋


二の丸下段東側の内堀と奥後方は北惣門橋


井戸屋形(3m×2.1m.の長方形の井戸)
 石垣上は太鼓櫓。

馬洗池
 馬を洗ったということからこの名前が付いた。後方は本丸腰曲輪石垣。
城内に建つ興雲閣 県指定建造物
 天皇の御宿所とするために、1903年(明治36)に建設された、洋風スタイルの中に和風の装飾を取り入れた明治の木造建築。
石垣の刻印
 分銅の形をした記号は、松江城を築いた堀尾家の家紋。刻印は工事の分担や石切場の区別、合わせ印など土木工事を円滑かつ組織的に行うために付けられた記号と考えられる。
松江城続編
二の丸に復元された櫓3棟
<南櫓・中櫓・太鼓櫓>
◆塩見縄手◆
「松江市伝統美観指定地区」  「日本の道百選」
塩見縄手に面して建つ小泉八雲記念館
 記念館の向こう隣は小泉八雲旧居。
城郭の構えを定めるとき、先ず縄張りをして塁壕などの形態を区画した。城下町では、縄のようにひとすじにのびた道路のことを縄手という。

 松平直政の町奉行に塩見小兵衛がいてこの地に居を構え、異例の昇進をした家柄であったので、その栄進を記念して塩見縄手の名が生まれた。壕に沿ったこの地区は江戸期の風情が感じられ、五百石から千石程度の武家屋敷の遺構も残っている。

小泉八雲旧居


武家屋敷

松江城北側の内堀越に見た塩見縄手(右後方の松が茂る一帯)


松江城内堀と塩見縄手
「松江城周辺図」
<交通ガイド>
JR山陰本線「松江」駅下車
徒歩約20分。
バス約10分。

国宝の松江城天守(西面)と附櫓(右側)

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二の丸上段の石垣上に、2001年(平成13)復元された南櫓・中櫓・太鼓櫓と土塀

南櫓(みなみやぐら)と天守

南櫓(木造、二重櫓、入母屋造、本瓦葺、延床面積105.2㎡)

※松江城は、山上に本丸(天守)、中腹に二の丸、麓の平地に三の丸があった。
南櫓(左)と中櫓(右)
 中櫓の後方は天守。
南櫓(城内側)
 南櫓は、二の丸の南東角に建てられた2階建ての櫓。
江戸時代前期の文献や絵図に「南櫓」または「南ノ弐重屋くら」という名前が見られ、幕末には「御召蔵(おめしぐら)」とも呼ばれていた。
 この櫓の用途は、建てられた位置から考えると、城下町の南東方向を監視する櫓であったことが考えられる。
中櫓(なかやぐら・城外側)
 南櫓、中櫓、太鼓櫓は1875年(明治8)取り壊されて以来、松江藩大工頭竹内右兵衛の「松江城縄張図」などをもとにして、平成13年4月に、約125年ぶりに復元された。

中櫓(木造、一重櫓、入母屋造、本瓦葺、延床面積69.833㎡)

※松江城の石垣は、打込はぎといって石切り場で切り出した石の平坦な面の角をたたきつき合わせやすくした積み方がほとんでであり、一部には、自然石やその割石を積んだ野面積や石を全面加工した切込はぎも見られる。
中櫓(右)南櫓(左)
中櫓(城内側)
 中櫓は、二の丸の東側に建てられた平屋建ての櫓。
江戸時代前期の文献や絵図には「中櫓」または「東ノ矢蔵」という名前が見られ、幕末には「御具足蔵(おんぐそくぐら)」とも呼ばれていた。
 この櫓の用途は分かっていませんが、「御具足蔵」という名前のように、中に武具などを保管する倉庫であったことが考えられる。
太鼓櫓
 大手門前の馬溜(うまだまり)とよばれる桝形の広場から見た太鼓櫓。
 樹木の後ろには天守が位置する。石垣下の建物は井戸屋形。

太鼓櫓(木造、一重櫓、入母屋造、本瓦葺、延床面積70.459㎡)
太鼓櫓(城内側)
 太鼓櫓は、二の丸の北東角に建てられた平屋建ての櫓。
中櫓と同規模の櫓であるが、入口に庇(ひさし)が付くところが異なる。
 江戸時代前期から幕末までの文献や絵図には、いずれも「太鼓櫓」という名前で記されているように、城内に時刻や号令を告げる太鼓が置かれた櫓であったことが考えられる。
刻の太鼓
 この太鼓は、天守に展示されており、松江城太鼓櫓にあって毎日登城の時刻を知らせ、非常呼集のときにも使われた。

復元された土塀と控柱

太鼓櫓に接続の土塀
二の丸上の段跡
 中櫓(右)と太鼓櫓(左)。平坦部には、二の丸御殿が建っていた。

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