このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

 

善光寺平かけあし一日周遊記

 

その4  飯山−(上信越道)→長野編

 

 

■信越国境

 飯山駅前でタクシーを拾い、国道 292号を山越えします。ただし、分水嶺の大川トンネルを抜けてもまだ実は飯山市。新潟県新井市に入るのは川沿いにかなり下ってからです。長沢茶屋に到着すると、既にとも様が待ってました。長岡回りで関越→北陸道経由で来たといいますが、ちょっと凝りすぎでは?

 予約した笹寿司と蕎麦を賞味します。おいしい蕎麦ですが、このあたりの蕎麦はつなぎが山牛蒡おろしで食感が固く、なじめない方には辛かったかもしれません。

 帰りはとも様のマイカーがあるので楽々です。市街地に戻って高台から飯山市と新幹線工事の様子を一望、新幹線予定地と飯山駅移転に関して討議します。結節すればなるほど便利、しかし飯山線からの乗換客がどれほどいるのか。費用をかける割には効果が少なく、そもそも飯山市の財政規模からすれば重い負担になるでしょう。

 
 深い雪と厳しい寒さのなか、北陸新幹線の橋脚工事が進められている。2枚を合成。(平成14(2002)年撮影)

「既存の商店にとっても駅移転は痛手ですよね」

 打越様は在来線飯山駅を移設する意義そのものに疑問を呈しておられます。確かにそれはその通りでして、飯山駅を拠点に通勤通学する利用者にとって移設が是か非かといえば、現状の方がよほど便利という解が出てきそうな気がします。

 新幹線飯山駅は、遠来からの利用者を迎える玄関。普段使いの在来線飯山駅とつなげる必要性はどれほどのものでしょう。戸狩野沢温泉あたりから利用があったとしても、その多くは飯山駅まで自動車を使うでしょうし、直近結節の必要性には疑問符がつきます。

 
 飯山駅に停車中の下り列車と、側線で待機中の除雪列車。長野−飯山間の移動において、飯山線は一般道経由の自家用車よりも速く到達する。高速バスの方が若干速いものの、途中での乗降が少ないことなどもあり、今日でも飯山線の地位はなお高い。それにしても運行本数の少なさはどうにかならないものか。飯山線は基本的に60分毎の運行(長野−戸狩野沢温泉間)だが、 90〜120分の間隔があく時間帯がある。高速バスの運行本数はさらに少ない。(平成15(2003)年撮影)

 

■飯山から長野まで

 雨はもはや土砂降りです。視界がまったくききません。とも様が選択されたルートは、国道 292号→中野トンネル→信州中野IC→須坂長野東ICでして、飯山−長野間経路としてはかなり奇抜な部類です。

 そうそう、中野トンネルは料金値下げ(300→100円)になるんですよね。・・・・・・5月の連休明けに。それでは混雑緩和に寄与しないはずでして、長野県の「往生際の悪さ」にはあきれてしまいます。

 上信越道を出ると千曲川に架かる屋島橋を渡ります。この屋島橋は車線により橋の構造がまったく異なり、西行車線がコンクリート桁、東行車線が鋼製桁+ニールセンローゼ桁になってます。

「向こう(東行車線)の構造ってなんか怪しいと思いません?」

 とも様が水を向けてきます。確かに鋼製桁は魚腹形で、道路としては珍しい構造です。これはひょっとして線荷重を載せられるかもと、妄想を広げながら議論が花咲きます。

 トレインギャラリー長野に保存されている「カエルさん」を横目で見ながら、ちょっと横道に入り川中島バス北屋島線をトレースします。ここもまた狭い道、しかも大型バスの運用とは、常軌を逸しているレベルとさえいえます。

 かくして投宿先にチェックイン。 551様の先着は承知していましたが、矢切様の突然の御来臨には驚きました。

 
 いわずと知れた「カエルさん」。そもそも現存車じたいが稀少になりつつあるが、須坂駅構内に留置されていた編成が解体された今日では、長野電鉄仕様車唯一の現存車となってしまった。露天保存のため状態はあまりよくなく、今後が気がかりだ。(平成13(2001)年撮影)

 

■夜の部

 雨の中を長野駅善光寺口に向かいます。まずは駅前平安堂へ。川島本は一冊しか置いてませんでした。それを打越様が御購入。

 同じビルの9階に移動、善光寺を窓の外に見つつ、19時すぎから懇親会スタート。今日のうちにマイカーで帰られる矢切様は、お茶のみとお気の毒。私や KAZ様や 551様はぐいぐい呑んでました。討議の内容はいろいろ飛躍したので措きますが、楽しい時間でした。店を出たのが23時直前、いやあ長尻したものです。とはいえ、やたら短く感じた時であったことも確かです。

 店を出てもそのまま素直に帰っては面白くないと、またまた長電で権堂に向かいます。かくして「夜の街」を一回り。昼間の顔とはまた違った面が見えてきます。

 皆とはここで別れ、私は 551様を空港タクシーとのランデブー・ポイント、デニーズに御案内します。投宿先の門限が近いことから、お見送りもできないままに引き揚げです。 551様をひとりにさせて、申し訳なかったです。

 

■おまけ

 それにしても長い一日でした。

 朝は 4時すぎに起床、打越様との合流から始まって、宿に戻って寝たのは25時、しかも29時に電話が来て、なにごとかと思って飛びつけば、

「空港タクシーです。 551様、お忘れ物ですよ」

 との内容で、思わず苦笑い。

 数日後、懇親会場から、

「どなたかコートをお忘れですよ」

 と連絡があり、さらに苦笑い。かまにし様、いくら慌てていても、コートを忘れるとは凄すぎますよ。

 ともあれ「善光寺平かけあし一日周遊」は、参加者各位がそれぞれ収穫を得て、無事に終了したのでした。

 

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