このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
続・善光寺平かけあし一日周遊記
早朝編 飯山菜の花公園まで
■準備
今年のゴールデンウイークは 5月1〜5日が5連休となる。そして、週間天気予報を見る限り、どうやら初日の 5月 1日が最も天気に恵まれそうだ。というわけで、この日に信州善光寺平日帰りを敢行することにした。前日に幼稚園の遠足があった長男にとってはやや強行軍となるが、長野に行くと聞いた途端に目が輝き、興奮することすること。「はやく寝ない子は明日置いていきますよぉ」と冷却しなければならないほどだった。いつも布団に入ってもすぐに寝つけない長男ではあるが、今日は速攻で寝入っている。う〜む、長野は偉大だ。
もっとも実は親にとっても強行軍で、車内食を買いこんで、ガソリンを満タンにして、明日一日の準備をし、風呂に入り、洗濯まですませると、就寝は日付が変わる直前だった。このぶんでは、睡眠時間はほとんどなさそうだ。
■長駆ドライブ(東京→信州)
起床は4:20、目覚まし時計よりも早起きができた。着替えなど準備をし、荷物を載せ、最後にはこどもを椅子に座らせて、予定どおり5:00に出発進行。長女は一瞬目覚めてすぐ寝入ってしまったが、長男はやはり興奮しており、周囲を見ながらあれこれ言っている。最初から飛ばしすぎると後が大変だから「寝ててもいいよ(寝ろ!の婉曲形)」と諭しても、まったく効果がない。
首都高に乗ると、空への視界が広がった。こちらでは雲がどんよりと覆っている。長男が期待している朝焼けは見られそうにない。
首都高は、いきなり滞っている。といっても、いちおう60km/hで流れる程度の滞りではあるが、この時点でこうでは先が思いやられる。あと一時間も早立ちすればよかったかなと、感じたほどだ。とはいえ、最初の滞りを抜ければまったく順調な流れに乗った。
川口で外環に入る。こちらも調子よく流れている。心配していた渋滞情報もまだ届いてはいない。さすがに大泉では合流で滞ったが、これは最初から覚悟のうえだ。関越も順調、新座で通行券を手にすれば、遮るものはなにもない。
高坂の手前でやや速度が落ちる。ここは上り坂で速度が落ちるから、自然渋滞が発生しやすいところだ。おそらくいま少し時が経てば、ここを先頭にxxkmの大渋滞と「いつもの風景」が呈されることになるに違いない。高坂を過ぎたところで6:00を回り、予定どおりどころかかなり順調で、これならばと心強くなる。長男もようやく眠りに落ちた。
まだ見慣れない「嵐山小川」という看板が出ていた。このIC、工事中の様子は知っていたが、供用されていたとは不覚にも知らなかった。町のどのあたりに接続しているのか、そのうち試す機会もあるだろう。花園でもやはり速度が落ちた。ここもよく大渋滞の先頭になるところだが、走っているだけではその原因を見つけられない。
このあたりまでくると、山近く、緑多く、風も澄み、なつかしいのどかな眺めになる。還ってきたなあ、という感慨が湧いてくる。雲も切れて、まさに好天、心地よい。藤岡で上信越道に入り、山なお近く目の前に迫ると、感慨さらに深い。
そして、通い慣れた道でもある。どこに坂があり、どこにカーブがあると、概ね心得ているつもり。とはいえ、いつも深夜に通ることが多いので、朝映えの道をたどるのはなんとも新鮮だ。萠える緑、路傍の躑躅、そこここに咲き残る山桜、あざやかに咲き誇る山藤などを愛でながら、碓氷峠への道筋を登りつめていく。横川は駐車場が大混雑、かつ時間がやや早いこともあって、通り過ぎることにする。
峠のトンネルをいくつも過ぎる。ここでは4車線化が完成しており、八風山トンネルを先頭とする大渋滞は、今後は上下線ともそうそう起こらないだろう。とはいえ、下り線ではまだセンターラインに分離標が残り、この撤去工事の車両も車線に混在、作業区域への出入りのため速度が極端に落ちることもあり、おおいに走りにくい。連休で混むのは予めわかっている話、なんとか連休前に工事を終えられなかったものか。
佐久の駐車場も大混雑している。ちょうど7:00で休みたいところだが、東部湯の丸まで足を伸ばすことにする。
空はやや霞がかっているが、雲少なく、すがすがしい陽気だ。浅間の山を横目で見つつ、早足で進む。
東部湯の丸に到着。ここも混んではいるが、横川や佐久のように合流車線まであふれているほどの惨状ではない。難なく空きスペースを見つけられた。最小限の休憩にしようと思ったところ、大誤算が発生。こどもらが目覚めたのである。長女は「オンリする!」と叫んでいる。泣く子と地頭には勝てないとはまさにこのことであろう。やむなくこどもらを降ろして朝の散歩となった。食事休憩スペースは常にない混み具合ではあったが、ここでゆっくり休むわけではないから気にはならない。NHKニュース内の天気予報が流れており、改めてまだこんな時間かと納得する。
早々に出発、と思いつつも、こどもらが相手でははかどらない。結局出発は8:00を少し回った。予定どおりのつもりがやや遅れてきたかと、焦りを感じる。この先は2車線区間が長く、挽回が厳しいのである。
その予感は的中した。連年の工事がとうとう終わり、上り線が供用されていたとはいえ、先ほどと同じく分離標が残っているから、容量はほとんど増えていない。どうやら更埴を先頭に滞っているようで、流れがやや滞っている。追越車線が使えずとも、対向車がないという安心感だけはあるので、気楽ではあるが、いま少し速く走りたいところだ。
五里ヶ峯トンネルほか長いトンネルをいくつも抜けると、屋島に至り、善光寺平の眺望が広がった。いつ見ても、ここからの景色は佳い。平をふちどる山々には雪が残り、後方の白馬などはまだ凍てつく白さを示している。目の前には爛漫の春、遠間には冬の残影。なんとなく落ち着く眺めである。
更埴ジャンクションで向きを変え、善光寺平の端を北上する。またまた二車線に絞られ、千曲川を渡り、トンネルを抜けると、豊田飯山に到着した。前何台かが料金の支払にもたついている間に、後方に長い列ができた。ここで出口渋滞なんて滅多にない出来事だよなと、つい笑みが漏れてしまう。
時刻はそろそろ9:00、予定よりやや遅くなったが、ありがたいことにまだ混んでいない。千曲川左岸堤防の菜の花の長い列に迎えられる。まさにちょうど満開だ。萠える黄が目にあざやかだ。橋を渡って対岸の菜の花公園に至る。ここでもありがたいことに、駐車場は小学校の校内に誘導された。早起きは三文の得とはよくいったものだ。
飯山市菜の花公園にて(平成16(2004)年撮影)
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