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札幌市電、北海道・東北新幹線と仙台近郊新線乗車記

タイトルが少し長いけど、平成30年(2018)年3月、懸案だった札幌市電の延伸部分(環状線化部分)と北海道新幹線、東北新幹線を経由し、仙台付近の新線に乗ったのでその乗車記。

プロローグ
札幌市電と北海道新幹線
東北新幹線と仙台近郊乗り歩き


◇◇◇ プロローグ ◇◇◇

 そろそろ未乗線区も増えたので、乗っていないところへ乗りに行こうかと考えた。最初は、飛行機で札幌へ行き、そこから新函館北斗、仙台、北陸新幹線、広島(可部線)、北九州経由で新八代(または鹿児島中央)へ一筆書きにしようかとも思ったが、富山で路面電車が0.1km延伸したり、北陸新幹線が福井まで延伸予定であるし、福岡市営地下鉄の延伸も陥没事故で先延ばしになり、また、沖縄都市モノレールも延伸予定なので、西日本方面へ今行くのは効率があまりよくないと判断し、今回は鉄道は札幌から東京までとした。どうせ仙台に寄るなら山形に住んでいる旧友とも会いたいので、仙台、山形経由とした。

 東京から札幌へは鉄道で行くのが本道かとも思うが、運賃や宿泊費が増えるので札幌まではLCC(Low Cost Carrier、格安航空)のバニラエアにした。調べた限りでは最安値であれば成田〜新千歳が4400円程度(他に諸費用が1000円程度上乗せされる)で乗れる。もちろん最安値を狙うわけではないし、友人の都合もあるので、全て込みで7000円程度となった。成田発が8:00と早く、チェックインは30分前までなので、7:30までに行く必要がある。調べてみると、スカイライナーでしか間に合わない(JRで東京からでは間に合わない)。
なぜ、飛行機の出発時刻を朝早くしたかといえば、LCCに時刻通りの運行を期待できないし、雪で飛行機や列車の延着も考えられるからである。このため、1日目の予定も時刻通りなら仙台で宿泊することも可能なのだが、大事をみて青森で宿泊することにした。

 絶対に席を確保しなければならないのは飛行機なので、まずインターネットでバニラエアの航空券を購入する。予約完了までに座席を指定するかや預け荷物料金の先払いなど様様な誘惑(?)画面が表示されるが、今回は1泊なので預け荷物はないし、2時間弱のフライトでは座席位置にこだわらない。
次にホテルであるが、何かのイベントでもない限りすべて満室ということはないのではあるが、インターネットついでにポイントがつく宿泊サイトで予約だけしておいた(料金は現地払い)。
JRの切符は、JR各社の会員ではないのでインターネット予約はできないので、近くの駅へ買いに行く。まあ、飛行機の予約をする前に空席情報は確認しておいたが。JRカードで特急券と乗車券を購入し準備完了(切符は現在、普通のクレジットカードでも購入できるが、他社の駅では払い戻しなどに制約がある。この点、JRカードならどの会社のみどりの窓口でも払い戻しや変更の取り扱いができる)。ちなみに北海道新幹線の特急券は時刻表のピンクページの三角表にちょろっとだけ載っている特定特急券である。

一泊分の着替えと行程表、予約証などを持てば準備完了、といいたいところだが、飛行機は前日にWEBチェックインしておく。チェックインしておけばチェックイン時刻より少し遅れても搭乗できるからだ。まあ、WEBチェックインのときも画面に誘惑(?)のようなものが表示されたが無視して余計なお金は払わないようにする(航空会社からみればケチな客だろうな)。


◇◇◇ 札幌市電と北海道新幹線 ◇◇◇

早朝の電車で新宿へ行く。数分遅れたが、山手線の乗り継ぎは予定通りだった(本当は早朝なので山手線の本数が少ないため、定刻だと余裕があったため)。日暮里で京成に乗換。構内のコンビニで朝食を買っておく。そう、京成は構内売店をファミリー〇ートに委託している。スカイライナーに乗るので、車内で飲食は可能だ。
通常、スカイライナーは上野、日暮里、空港第2ビル、成田空港しか止まらないので、日暮里から乗ると、今回降りる空港第2ビルは次の駅だ。北総線、千葉ニュータウン鉄道線を過ぎたころか、モーターの音が少し大きくなった。ここからが160km/hの運転区間と見える。ちなみに料金不要のアクセス特急でも120km/hだ。速度的なアピールもあるだろうが、列車すれ違い設備があるとはいえ単線区間が長いので、速度を上げないと運転できる列車本数が減ってしまうという理由もある。
定刻に空港第2ビル駅に着く。ここまでは定刻近くでないと、ここから先の旅程がすべてパーになるから、ある程度は祈るような気持であった。降りてから地上へ出て、空港内連絡バスに乗る。第3ターミナルは歩いても行けるが、歩くよりバスに乗ったほうが早いし、このバスは無料である(本当は航空券購入時に空港施設使用料を払っているので厳密には無料ではない)。第3ターミナルには7時15分過ぎに着く。
チェックインは飛行機出発の30分前だが、WEBチェックインをしておけば20分前まででもOKなので、万一を考え、WEBチェックインをしておいた。定刻に駅に着いても、チェックイン締めきりまでにはあまり時間がないのはわかっていただけただろう。時間的な余裕があまりない場合はできるだけの用意はしておいたほうがよい。
国内線は液体類の持ち込みはかまわないのだが、念のため係員に確認しておく。この時刻の出発でも満席に近い。LCCは安いので搭乗率を上げないと採算がとれないのだろうな。

8:00発の便を選んだ理由としては、先にも書いたようにLCCは遅れることが多い(というイメージがある)し、札幌だと雪の影響での航空便や新千歳空港からの列車遅延も考えられるので、その便にした。雪の影響がないとわかっていれば次の9:00の便を選んでいただろう(3月なので)。
この区間の所要時間程度であれば席にこだわるつもりはないので、席の指定はしていなかった。もちろん毛布や映画などのシートサービスはない。朝早く起きたので、寝不足解消とばかり、飛行中はずっと寝ていた。

飛行機もほぼ定刻に新千歳空港に到着。取りあえず、札幌までの切符を買って乗る。1070円は結構高く感じる。10:00の小樽行き733系だ。北海道の雪景色を見ながらこれも定刻に札幌着。ここから札幌市電の西4丁目までは地下鉄に乗って次の大通で降りたほうが早いし楽だが、時間に余裕があるので地上を歩いて行く。地下道のほうが風は来ないし信号にも引っかからないが、地下だと地上の様子がわかりにくいので慣れていないと地上に出る場所を間違えることがある。歩いている時間が長いなあと思い始めたころに路面電車の線路が見える。右側に路面電車の西4丁目電停があり、電車が止まっているが、写真を撮るため1本見送る。札幌市電は2015年に環状線化されたが、新設された区間は道路の中央でなく端に建設されたため外回りのほうが内回りより長い。勿論どっち回りに乗っても乗ったことになるのであるが、所要時間が外回りのほうが信号待ちの関係で少々長いだけなので、外回りに乗ることにした。これだと前を見ていれば路面電車が黄色矢印の信号に従って道路を横切って走って行くのも楽しめる。
真新しい狸小路電停を過ぎると、また黄色矢印信号で道路を横断していく。すすきの電停で降りても良かったが、次の資生館小学校前電停で降りる。降りてから道を逆方向に戻って行くと、新型路面電車が。う-ん、次のに乗れば良かったなと思ったが後の祭り。写真だけ撮ってよしとする。
予定ではすすきの駅から地下鉄に乗る予定だったが、時間の余裕があるので、歩いて札幌駅まで戻る。途中右手にテレビ塔が見えたので雪景色のテレビ塔を撮る。

さて、予定よりだいぶ早く札幌駅へ戻った。14:45のスーパー北斗16号に乗る予定だったが、みどりの窓口に行くと、2本前の12:15の北斗12号に乗れるとのこと。1本前の13:32のスーパー北斗14号にしようかとも思ったが、中途半端な余裕時間になってしまう。ので結局北斗12号に乗ることにした。
変更後の切符を確認してみると、スーパーの文字がないということは281系ではなく従来型車両だと気づいた(気づくのが遅い)。指定券は1回しか変更できないのでまあ、しかたないか。
弁当を買ってからホームへ上がる。入線してきたのは183系の7000番台。正面は185系もどきである。乗ってから、エンジン音がずいぶん軽いなと思った。後で調べてみるとDML30系からDMF13系(460ps)へエンジンを換装した車両だった。シート設備なども変えられているという。それなら、振り子などがない分遅いだけでたいして変わらないのかなと、思ったりする。
席が右側だったため、海沿いを走る箇所でも海は見えず。新函館北斗までの3時間半、時々うたたねをしながら過ごす。でもすれ違う車両を見られるのはやはり右側席だろう。雪景色は見ているのはいいが、除雪するほうは大変だ。駅として存続させるんなら除雪費用がかかるから乗降客が極端に少ない駅は廃止したいというJR北海道の言い分もわかる。

新函館北斗に到着。この駅は旧駅名は渡島大野だ。新函館北斗になる前は、下り特急は別線(通称は藤城線)を通っていたが、今は別線を通るのは貨物列車と団体列車などだけであろうか。ダイヤ的にはちょっと難しくなったかもしれない。
新函館北斗は階段やエレベータを使わなくても新幹線に乗り換えることができる。ただし、乗換改札はある。自動改札機に乗車券と新幹線の特急券を入れて通る。車内放送では北斗の特急券も入れるようにアナウンスしていたが、自動改札機が乗客が特急に乗ってきたか普通列車に乗ってきたかわかるわけではない。作者は一旦改札を出て、ご当地入場券なるものを購入した。蛇足で書くと、手売りの入場券も今は少なくなった。が、窓口で尋ねてみると意外な駅にあったりする。
いよいよ北海道新幹線に乗る。E5系への初乗りでもある。案の定、すいており、特定特急券なら好きな席に座れる(指定席券を持っている人がいる席を除く)。ただ、この区間が特定特急券でも4千円近くというのは結構高い。同じ区間の白鳥は2250円(指定席)だった。それでいて青函トンネル区間は140km/hなのだから極端に速くなったわけではない。ともあれ、これに乗らないと北海道新幹線に乗ったことにならないし、鉄道で本州へ行くにはこれしかない。
窓は見ていたが、青函トンネルから出た時のことはよく覚えていない。東京行なのでこの列車で仙台まで行くことも可能だが、ホテルを予約してあるので新青森で降りて、奥羽本線で1駅、乗車券を別に買い、青森まで行って泊まる。

ただこの新青森駅の在来線の案内表示がわかりにくい。青森方面と福島方面というように書いてある。確かに奥羽本線の起点は福島だが、今や福島へ行く直通列車はなく、私でも考え込んでしまう。まあ、その下に弘前、秋田方面という表示がテプラーで貼ってあったのだが、このほうがわかりやすいだろう。

蛇足:
ホテルに着いてから、明日は何時に起きればよいかを考えた。6:49のはやぶさ8号に乗るからx時x分くらいでいいかと、最初は思った。しかし、ここは青森であって新青森ではない。青森〜新青森の在来線の時刻を加味し、先ほどの時刻より早く起きることにした。完璧に行動できる人は別として、確認が大切。


◇◇◇ 東北新幹線と仙台近郊乗り歩き ◇◇◇

予定通り起きて、ホテルをチェックアウトする。このホテルは知っている人は知っているホテルの系列だが、出入り口が北側にあるので、歩道には雪が残っている。転ばないように用心しながら歩いていく。途中の吉〇家の朝定食を食べる(営業時間は昨日確認済)。駅にそば屋もあったが、朝はなるべく麺類は避けたい。

青森6:36発の632Mで新青森へ。この区間は特急普通車自由席でも料金不要だが、この時刻に特急はない。乗換改札機に切符3枚(青森→新青森の乗車券、長距離の乗車券、新幹線特急券)を入れたら、一瞬ドアが閉まったので変だなと思ったがすぐに開いた。青森→新青森の乗車券を理解するのに時間がかかったのかな?よくあることらしく、見ていた係員は微動だにしなかった。
このはやぶさ8号は新青森始発で、乗った乗客はまばら。このはやぶさ8号は仙台まで3駅しか通過せず、所要は2時間6分。停車駅ごとに乗客は増えていく。
しかし、全車指定席列車がほとんどというのはプランニングするときにやりにくい。指定席が入手できるかどうかがあるからだ。希望の列車の指定券が満席でもなんとかなるように代替の列車を考えておかねばならない。列車本数が多ければまだいいのだが・・・
乗ったのはE5系だ。昨日乗ったのもE5系だった。できればH5系にも乗りたかったのだけどね。

さて、仙台付近で乗る目的の腺は、仙台空港鉄道、仙石東北ライン、仙台市営地下鉄東西線である。仙台市営地下鉄以外はそれほど頻繁には運転していないので、時刻表とにらめっこを何日か繰り返したのち、以下に書いていくルートとなった。また、安くするための工夫も多少は考えた。

まず、仙台から仙石線で隣の駅、榴ヶ岡(つつじがおか)まで乗る。仙台付近でもスイカやパスモが使用可能だ。そこで一旦降りて、仙台空港鉄道の仙台空港までの切符を買う。ここから直接仙台空港へ行くのではない。分岐点の名取まではJRの区間であり、ここは仙台近郊区間なので、いわゆる大回り乗車が可能なのだ。
次の電車は小鶴新田行きなのでそこまで乗り、10分待ってから次の石巻行きに乗る。東塩釜までなら本数はある程度あるが、それ以遠までの直通は1時間に1本程度だ。松島へ一番近い松島海岸の2つ次の高城町で降りる。大回り乗車中は途中下車不可だが、この駅は改札係員がいないので(無人駅という意味ではない)、事実上途中下車は可能だ。

近くの踏切が鳴り、HB-E211が姿を見せる。私にとってはこのHBも初乗りになる。乗ったのはHB-E211のファーストナンバー。車内はそれほど混んではいないが座れない。ので、運転席の後ろに立って前方を見る。少し走ると、東北本線が右手に寄り添う。仙石線側の分岐を右方向へ行く。さらに進んで信号を過ぎると、東北本線に合流する。ここがまさに仙石東北ラインだ。距離自体は300mだ。快速とは名がついているが、東北本線内は各駅停車。さて、このHBだが、駅を発車するたびにディーゼルエンジンが起動する。要するに減速時の電力回生制動だけでは十分に充電できないということだ。よって充電池はいつも少な目ということだろうか。JR東日本はハイブリッド車両を増やす方針はないような話も聞く。


仙台に到着し、階段を上がろうかなと思ったが、よく見ると次に乗る列車は降りたホームの前方(岩沼寄り)が乗り場だった。電車は仙台空港鉄道のSAT721の2両編成である。もちろん空港へ行きそうな人も乗っているが、そうでなさそうな人も結構いる。

”そうでなさそうな人”はどこで降りるのかなと思っていたが、東北本線内で降りる人のほか、仙台空港鉄道線内で降りるのは杜せきのした駅が多かった。ここは大型スーパーがあることも関係しているのかもしれない。
終点仙台空港駅は頭端式である。改札を出て右方向へ行くと空港へ入れる。昼食をとろうかとも思って、空港内をひと渡り見たが、あまり安そうなレストランは見当たらないので、予定通り12:06の仙台行に乗る。後で友人から話を聞いたが、これでも空港は以前よりはかなり整備されたこのこと。
電車を長町で下車。なぜかと言えば、仙台市営地下鉄に乗るため。なのだが、なぜ仙台までそのまま乗らないのかといえば、仙台→荒井→八木山動物公園→仙台をまともに切符で乗車するより、1日乗車券のほうが安いことがわかったため。JRも名取〜長町190円に対し名取〜仙台は240円なので、長町から1日乗車券を使ったほうがよいと判断。

仙台乗換で荒井へ。荒井で一旦改札を出る。この頃は時間に少し余裕があれば折り返し乗車の場合でも1本次のに乗ることにして駅前の様子を見るようにしている。荒井駅前にある案内図を見ると引き込み線のようなものが描かれているので、これを見に行く。この付近に他に鉄道はないと思ってはいたが、よーく見ると、仙台市営地下鉄の車庫なのだ。ただし、この案内図には線路がつながっていることは書かれていない。

霧雨の中、駅へ戻り、八木山動物公園行に乗る。
終点の八木山動物公園も改札を出たが、動物公園は駅のすぐそばではなさそうである。そそくさと駅へ戻る。今まで書かなかったが荒井や八木山動物公園からバスなどで他線に行けるか、行けるとしてもプランに組み込める時刻にバスがあるかというのは事前に調べた。しかし、短縮効果はなさそうなので、すべて鉄道利用とした。

仙台に戻った時点で今回の乗車目的は達成した。

仙台に到着するのがあと5分早ければ仙山線の14:04の快速に間に合ったのであるが、プラン上では次の15:00の普通なので、仙台で遅めの昼食をとることにする。鉄道旅では往々にして食事時間がずれることがある。まあ、ぎりぎりの時刻で乗ると座れないこともあるので、この意味では多少余裕時間があるほうがいいともいえる。仙山線は途中の愛子までは20分間隔で列車があるが、それ以遠はだいたい1時間に1本である。

仙台市営地下鉄の乗換駅の北仙台(以前仙台市営地下鉄南北線初乗りの時はここで乗り換えた)、温泉街がある作並、その名の寺がある山寺があるが、天気があまりよくないせいか、乗降は多くない。奥羽本線の接続駅の羽前千歳を過ぎると、山形が近い。

山形に住んでいる旧友に会ってから、山形を20:43に発車する最終のつばさに乗る。夜なのでもちろん景色は見えない。
このつばさ160号は福島で連結しないので東北新幹線を単独で突っ走る。長いホームに7両の電車が停まるのだが、車内からはその様子はわからない。
大宮で降りる。上野まで乗っても特急料金は同じだが、新幹線の上野駅は地下なので乗換に時間がかかる。かといって東京まで行くと210円余計にかかる(距離に関わらず加算される)ので、大宮で降りて、ほぼとなりにある埼京線で新宿へ向かったほうが楽だ。
なお、JR特急券や長距離の乗車券は下車駅で申し出ると、すべてもらうことができた。

これで関東以北の鉄道はすべて乗車した。北陸、九州などの新線のりつぶしは北陸新幹線延伸後になると思うが、このホームページでは残念ながらお知らせできない。というのは、このヤフージオシティーズのホームページサービスが2019年3月で終了するから。


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