このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
かねてより、絵葉書は風景や名勝を写したものが多く販売されました。 今日では葉書そのものが廃れてしまっていますが、ポストカードは今日もかわいらしい犬や 猫などが多く販売されています。 戦前から戦後、そして昭和30年代40年代にもたくさんの絵葉書が作られました。今日でも、 ご当地の絵葉書をキオスクで買い求めることは鉄道旅行の醍醐味とおっしゃる方もいらっしゃ います。また東京オリンピック、大阪万博といった大きなイベントでは、かならず記念絵葉書が ありました。 戦前にも実に多くの絵葉書が作られました。博覧会や振興会の記念絵葉書、少年少女誌の 付録にも絵葉書がありました。学校も、絵葉書を出していました※1。 さらに産業がテーマの絵葉書も多く作られ、明治時代から三池などの炭鉱、発電所、ダムが 絵葉書を彩りました。海運業では船の進水記念絵葉書が多いのですが、それだけでなく航路 の紹介から海外港湾での積み下ろし風景も絵葉書になっています。産業をテーマとした絵葉 書は戦後も多くあり、昭和30年代に洗濯機の生産ラインを写したメーカーの販売促進絵葉書 もあります。 また戦前に多かったものとして、海外を含めた風俗や風習を捉えた写真の絵葉書、あるいは 社会情勢に関するPRを兼ねてか、各地の経済・犯罪・教育・社会資本の推移をグラフや意標 にしたものも作られました。また、明治や大正時代には災害も絵葉書のテーマになった事があ ります※2。 さて、絵葉書は古くから人気があり、最初のブームは日清・日露戦争の勝利を伝える絵葉書 がきっかけであったそうです。この絵葉書ブームは大正から昭和へと盛り上がりをみせ、鮮や かな彩色絵葉書や時事の写真、記念絵葉書など多種多様な絵葉書が登場しました。 さらに絵葉書交換会なども盛んであったとのことです。そうしてみますと戦前から絵葉書はコ レクターアイテムであったともいえます。 またコレクションの価値を高めるためか、絵のある側に記念切手を貼り、記念スタンプを押し ているものがいくつもあります。また、その切手とスタンプは、絵柄を損なわない様に工夫がな されており、当時から労を惜しまないコレクターは居たのだなと感じます。 また、別途紹介しましたが、新聞の切抜きを使って自作の絵葉書を作り、記念切手とスタン プで彩を添えているものもあります。趣味にかける愛好家の熱意は、なかなかのものだな、と も感じます※3。 さて当HPでは歴史資料としまして、いくつか古い絵葉書のコーナーを設けて参りました。こち らのコーナーは、軍隊を扱いました漫画絵葉書を掲載して参ります。 今回の掲載にあたりましても、広く皆様のご協力を頂き、内容を拡充することが出来ました。 この場をお借りして御礼申し上げます。 今回、軍隊の生活や活動を漫画にしました絵葉書を集中してアップする事と致しました。掲 載を致しますものは、私が古本屋で購入できましたものに加え、ご好意により画像を提供頂い たものも含まれております。 こうした漫画絵は、とても沢山のシリーズがあったようです。現状、集まっております数は僅か ではありますが、一通り入隊から除隊までを並べることが出来ました。今後とも引き続き収集 をし、紹介したいと考えております。また、私のほうで把握できました情報を極力盛り込んで紹 介いたしたいと存じます。 一方、掲載の編集を進める中で、私の方で把握し切れなかったことも多く出てまいりました。 例えば、絵師のお名前がわからないものがあり、お恥ずかしながら、把握できました絵師のお 名前のみの紹介となります点、御容赦ください※4。 また掲載にあたりまして、絵葉書に、経時による風化で紙の劣化や退色がおきているもの、 また水が染みた跡があるなど汚損しているものがありました。これにつきましては、画像掲載 にあたりまして可能な範囲の修正を施しております。各位におかれましては、閲覧されます際 に予めこうした修正を施しております点、ご理解の程、宜しくお願いいたします。 もう一点、絵葉書に記載されております内容につきましても、ご理解をお願いしたいことがあ ります。と申しますのも、内容はいずれも当時の価値観、当時の視点で描かれている事です。 結果、今日皆様がごらんいただきますと、わかりにくいものや、あるいは違和感を伴うこともあ るかと存じます。 今回の掲載にあたりましては、当時にどのような理解がなされ表現されていたか、を紹介で きたらと思っております。 以上、よろしくご理解の上、閲覧いただきます様、重ねてお願い申し上げます。
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