このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください




満州写真館 交通その3

     

                        
全満の都市を結ぶ国有自動車路線
満州ではバス路線が発展、鉄道がカバーできない地方へはバスがその路線を延ばしました。
しました。これは交通網の拡充が図られ、自動車道路が満州国設立後、三千キロから数年で6万キロへ伸びたことによる恩恵でもあります。

写真は丘陵地帯の道路を駆けるバスです。
キャプションには『全満の都市を結ぶ国有自動車路線』とあります。
この国有自動車道路とは国道のことでしょうか。
また満州では主要都市を結ぶ高速道路構想もありました。ドイツのアウトバーンを見習ったのかもしれませんが、これは実現しませんでした。

バスをクローズアップします。バスの車種は不明ですが、なんとなくドイツ製では、と想像しています。
またヘッドライトが運転手席両脇にあり、これはやや不思議な印象があります。

まっすぐな道を駆けてくるバスです。新京付近での撮影です。
バス代は5銭と安く設定されていたとする資料がありますが、戦争とともに燃料代があがり運賃も上がった、燃料に蒸留アルコールを混ぜて馬力が下がり、快活には走らなくなったみたいだった、といった話もあります。

新京市街地で冬の大同大街で撮影された路線バスです。10番の番号札が見え、路線をあらわしているものと思われます。凍った路面の上を走っているようですが、
車輪はチェーンなどをつけているようには見えません。バスの正面、ラジエーターに黒く布がかけられ、また向かって右上がななめにあけられているのがわかります。
これはロシアなど極寒の地でよく見かけるもので、周囲が寒すぎるあまりエンジンがかからなくなり、やむなくエンジンを覆ってしまうものです。ある程度暖気が出来れば、少しだけ空けてオーバーヒートをさけるわけです。

満州電信電話株式会社の経営による新京中央放送局(MTCY)の前にいるバスです。
このバスは首都新京を巡る観光のバスです。路線バスより大きく見え、またこの形のバスの写真は観光用で使用されているものを見かけます。修学旅行などで多用されていました。またこのバスの彩色絵葉書は、白地にオレンジ色が配されていました。内部の写真も見る機会があり、ゆったりとした配置の椅子がありました。新京市街地を巡り、周辺の農場を見学し、デパートの前に到着というコースが多かった様です。


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