このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2010.08.14
No.AO-025

二又線■六ヶ所村 ■全線ダート
■「尾駮」地区(六ヶ所温泉そば)より山中に延びる

 半島の脊梁山地の広大な森にひたすら延びるダートは走り応えも十分に! 

 ↓とにかくひたすらに広大な森の中をストレートなダートが延びています。路
 面は安定して走りやすく、気が向いたら入線しておきたい1本でしょう。


……こんな感じ……
■六ヶ所村尾駮地区の「富ノ沢」より老部川の流れに沿って広大な国有林の中に延びるピストンダート。下北半島の柄の部分の脊梁山地の深い森の中をひたすら直線主体で進むことになる。沿道沿いの奥地では木材伐採作業が行われているため、ピストンながらも路面状況は良好で、固く締まったフラットな路面が続き、急の付くカーブや勾配は見られず見通しも良いので高速巡航も可能なほどの快適さでダート走行を楽しめる。昼なお暗い鬱蒼たる森の中を進むため景観的なものは望めないが、ダートの延長距離だけは長めなのでそういう意味では満足できる1本だろう。なお、入線後しばらくは風力発電の風車が立ち並ぶ清々しい牧歌的な場所を抜けていく。

■自然色豊かな下北半島も「むつ小川原計画」によって原子力施設などの開発が進み、半島でいわゆる林道を楽しめるエリア(太平洋側)としては、三沢方面からたどっていくと六ヶ所村の隣の東通村(有名所では老部川線、有畑線)からとなりますが、その開発エリアと未開発エリアの境界付近に存在しているのがこの二又線です。 その入口は県24号線沿いにありますが、 とあるカーブの途中に何気なく存在しているので、ここは意識していないと見落としてしまうかもしれません。入口には「二又林道」と記されたやけに背の高い杭状の林道標があるのですが、文字が摩滅しかかっているため確認しづらい状態にありました。
■さっそく県道分岐地点からスタートする二又線のダートに入線してみます。この二又線は県別地図にも道筋が記載されており、それによれば半島の柄の部分の脊梁部をなぞるように老部川に沿って延びており、ピストンながらなかなか延長距離はある模様。ただし、入線後しばらくは幅広で未舗装県道ともいえるような高規格なダートが続いていました。なお、当林道沿いに流れている「老部川」は東通村にある老部川線沿いに流れる「老部川」とは全く別の川となっています。
■おや、入線早々にしてダート分岐ですか。もちろん言うまでもなく状況から察して本道は道なりの左手ですが、試しに右折してみたところ、少し進んだ先で県24号線に抜けてしまいました。というわけで、ここは県道へのただのショートカット連絡道になっているようです。右折してみても時間とガスを浪費するだけなので無視して構わないですよ。
■「あれ?」手持ちの県別地図によれば、二又線はなかなか屋目深そうな山中へと延びているので、そろそろ本格的な山中コースに突入すると思いきや、意に反して行く手は何だか牧草地のような感じで開けてきてしまいました。
■その牧草地に向かって緩く下ってダートは延びていますが、行く手には巨大な風力発電の風車が乱立。羽車が風を受けて微速で回転していました。どうやら牧草地と思った開けたこの場所は風力発電の施設になっているようでした。すぐそばにある六ヶ所村の「原燃PRセンター」そばにてエコな風力発電とは皮肉なもんですね。ま、いいけど…。
→風車を眺める!
■その後、風車のすぐ足元を通り抜ける地点も。これで風車の巨大さが分かるというもんですが、ここではかなり手前に引かないとアングルに入り切りませんでしたよ。ちなみに、改めて画像を眺めて気が付きましたが、こちら側からだと風車の尻を眺める形となってしまい、どうやら風車の正面は反対側のようです。
■牧草地のような風力発電地帯をさらに進むと、やがてY字状の分岐地点が現れました。そして右手側の路肩には「二又林道起点  延長8926m」と記された青森県でもよく見かける樹木をあしらった緑色の丸い林道標が設置されています。 そういえば、 県24号線からの入口地点にも旧式タイプの林道標が存在していましたが、そのことからもここはその後新たに起点に定められた地点であると推測されました。ちなみに左折方向にも砂利ダートが続いていますが、そちらはただの未舗装路のような感じとなっています。
→左折方向を眺める!
■東北ではすでに凡庸タイプとなりつつある緑色の丸い林道標の設置されていたY字分岐を右折して進みますが、その後もしばらくは風力発電地帯の中を抜けていきます。これがもしも関東近県であったなら、このような広大な地を遊ばせておくはずもないところですが、なにせここは下北なので、ただただ広大な敷地が広がっているのみでした。
■で、ようやく風力発電地帯の端まで進むと、なぜかこのような未舗装十字路がありました。察するに左右の砂利道はおそらく元々あった道筋を分断する形で後から設けられたものでしょう。各地の林道でも広域農道の開設などによって、ダートを分断する形で不自然に舗装路と交差する十字路などはしばし見られるところです。なお、言うまでもありませんが、二又線本道は直進ですよ。
■そしてその十字路を一歩越えると、周囲の雰囲気、光景はいきなり山深く激変しました。どうやら先述の十字路までが開発の及んでいるエリアで、これより先は手付かずのような森林地帯となっているようです。あまりにもの山深さというか、濃ゆさにドキっとしてしまいますが、いよいよ林道臭プンプンな区間がここよりスタートとなりました。
■いきなり山深くなったダートをしばらく進むとちょっとした下り坂があって、その坂を下りきった地点で老部川をコンクリ橋で渡り、前方に展開するさらに鬱蒼たる森の奥へとダートは延びていました。行く手はご覧の通り樹木のトンネル状態でみるからに昼なお暗い薄暗さが漂っていますが、路面自体はそれに似合わず思っていた以上にまともなようでしたけどね。
→老部川を眺める!
■老部川の流れを渡って、直線主体の薄暗いダートを進んでいく(最上段の画像を参照)と、とあるカーブ地点にこのような箇所が。なんだここはと近づいてみると、右手側の本道筋には丸太でチェーンゲートがしつらえられており(基本的にオープン状態にある模様)、その左手にはゲートを迂回するような自然発生的道筋が! 実はこの二又線は木材搬出路としての役割が大きく、その奥には土場も存在しているまさに林業のための生粋な林道であるので、それに付随する形でお手製の簡易ゲートが設けられたものと思われました。ただし、ゲートある場所には常に抜け道あり、というのはなにも当林道に限ったことではないようです。
■事実上の万年オープン状態にある簡易ゲートを越えてさらに前進しますが、深い山中の森に似合わず長いストレートと平坦路がどこまでも続きます。というのも、ここは幅狭な下北半島の柄の部分であるため、半島の脊梁山地といっても大して標高はなく、この辺りで最も標高の高い山である林道沿いに位置する「吹越烏帽子」でさえ高さは507.8mしかないので、それも納得できますね。ちなみに右手に登っていく踏み跡は作業道。
■周囲の雰囲気的には暗めですが、路面的には上質であり、ともすればカッ飛ばしたくなるようなストレートをたどって前進すると、ここにも林道標が設置されていました。青森県に限ったことかどうかは分かりませんが、この辺りでは距離の長めな林道ではその途中にも林道標が設置されることが多いらしく、ご丁寧なことに起点からここまでの距離および終点までの距離が記されています。
■ダートは固く踏みしめられて走りやすいといって、そこは森の奥深くに延びる林道のこと。途中にはこのようにヌタついた区間もあるようです。山の斜面の日陰になっているので路面の土がいつまでも乾ききらないようです。そしてこの地点の左手路肩には過去の遺物とも言うべきとある物が再利用という形で存在していました。何だか分かります?
→路肩を眺める!
→さらに二又線を進む!
→探索中止…

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