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探索日 2008.08.14
No.AO-034

登戸沢線■平川市(旧平賀町) ■全線ダート ■分岐→切明線 ■接続→久去岩谷線・大木平線
■「いわなの村」付近より久去岩谷線および大木平線との三ツ股接続地点とを結ぶ

 久去岩谷線、久吉線と共に山深い峠越えルートを形成するダート林道 

 ↓全線に渡りほぼ下り坂が続くので雨天時には路面が沢状態に。人跡希な山深
 さは味わえますが、周囲への視界がきかず同じ景色が続くのでやや単調かも。


……こんな感じ……
■久吉線方面からやって来ると、久去岩谷線、大木平線の両林道から接続する形で延びるダート林道。区間的に平坦気味のアップダウン区間を交えてはいるが、林道名にもなっている登戸沢線に沿って全線ほぼ下り坂になっている。コース的には沢沿いだが、沿道は昼なお暗い原生林じみた山中を行くため、景観的なものは望めないどころか、周囲への視界もほとんどきかない。ただし、途中には土場が存在するため路面状態は基本的に荒れやガレはなくて良好。天候にさえ恵まれれば、走りやすい快適ダートである。似たような景色が続くため、やや単調気味かもしれないが、当林道には接続林道や分岐が多いので、それらをじっくり探索してみると面白いかも。

■久去岩谷線(手前)、大木平線(右手)と接続している登戸沢線(左手)の起点です。ここは山中の藪に囲まれた見通しの悪い何もない地点ですが、幸い付近の林道略図が設置されているので進むべき方向に迷うこともさほど無いと思われます。なお、探索時には久去岩谷線→登戸沢線へと左折側に進みましたが、右折側である久去岩谷線→大木平線に進路をとれば、ここから別ルートで登戸沢線と同様に十和田道であるR102、R454(国道番号重複区間)へと抜けられます。
■起点の三又地点を左折して僅かに下りがかった直線コースのダートを進みます。イメージ的には登戸沢線のおおよそのコースは分かっていますが、目に入るのは深い森の樹木と藪ばかり…。実際には今どの辺りを走っているのかは全く分からず、ただひたすらにダートをたどるのみです。なお、当日は朝から続くあいにくの雨天であり、それを承知の上で探索していましたが、ここに来て雨足が急激に激しくなってしまいました。
■「ほぇ…?!」思い出したように時折カーブが現れますが、それ以外はアップダウンもしくは緩い下りの直線区間が連続、通常ならば走りやすいのでしょうが、アップダウンの窪地では降り続くゲリラ雨の影響で巨大な水溜まり、いや水没区間が発生中!  その深さはこの時点でざっと30センチ、時間の経過でさらに深くなりそうな感じでした。おかげでブーツの中はあっという間に水が入り込んでぐしょぐしょに…。精神衛生上、林道で目にするにはあまり好ましくない光景です。
■「あはは、ここ沢になってるよ」で、下り区間はという路面全体が沢状態に! 周囲の雨水を集めて物凄い勢いで一気に流れ下っていました。でもここは下り傾斜が緩いのでゆっくり走れば特に問題はありません。逆に楽しいくらいです。ダート林道では時たま路面を横断する形で黒いゴム状の帯が設置されているのを目にしますが、それはまさにこういう状況のためにあるのが実地でようく理解できました。少しでも流れ下る水勢を削がないと大変なことになりますからね。
■「あはは、楽しいなぁ…」ブーツの中は水没区間通過によって全滅しましたが、それ以外はウェアの2枚着が功を奏して激しい雨にもかかわらず全くの無事。こんな所で全身ズブ濡れの最悪の事態だけはどうにか免れました。で、沢と化した下り坂をたどって進むと、写真画像ではやや分かり難いですが、右手の藪の影に右折するダートがあり、その前方には何やら積み上げられた材木が見えてきました。どうやら、登戸沢線には土場があるようです。
■土場の手前にある分岐ダート入口です。このダートの正体は 大木平線に連絡 する治山保安林管理道ですが、特に名のある林道ではないこと、および激しい降雨につき、ここは涙をのんで突入をパス。なお、この地点には行き先を示す標識類は設置されていないため、久去岩谷線方面から進んできた場合に問題ないですが、逆方面からやって来た場合には進むべき方向に注意してください。
→治山保安林管理道を眺める!
■分岐を過ぎて土場に差しかかりました。ここはもう植林地帯なのか、伐採された材木が搬出を待つべく山のように積み上げられていました。周囲は人里離れた山深い山中ではありますが、それでもこういう人為的な土場の光景を目にすると、麓にやや下って来たような気がします。こうして土場が機能している以上、この先ダートが自然災害などで分断されている可能性はこれでほぼ無くなったと言えるでしょう。やれやれ。
■路肩の所々に材木が積み上げられた土場地帯が続きます。材木を横目に眺めつつ少し進むと、Y字で左折しているピストン支線の切明線入口が現れましたが、探索時の現状では余りにも探索条件が悪過ぎるので、断腸の思いで今回は見送ることに…。仕方がないのでここは右折して土場沿いの本道を進みます。なお、土場といえば材木トラックのタイヤでこねくり回された土質路面が付き物ですが、ただでさえブヨブヨとした路面にこの降雨。その相乗効果でダートは一面のヌタまみれに! バランスを崩して転倒したら最悪ですが、それでも全身に飛び跳ねた泥は激しい雨ですぐに洗い落とされるだけマシ…か。
→切明線の様子をうかがう!
→振り返る!
→周囲を見渡す!
■「うは…?!」切明線への突入を断念、登戸沢線本道を進むことにしますが、Y字の右折を曲がった直後に待ちかまえていたのは延々と続く水溜まりというか、水没区間でした。しかも土場特有の土質路面に発生しているだけあって、その水底は軟泥でケチャップのようにトロトロに…。途中での足付きやヨロケだけは何としても避けたいところです。状況的には楽しいんですけどね。
■水没区間をやり過ごして前進すると今度は右手に分岐が現れました。「この分岐は一体…?」でもここはすでに登戸沢線起点に掲げてあった林道地図の範囲外。よってその詳細が分かるわけもなく、ならばと林道標を探しますが、予想通りにそれも無し! むぅ…。
→分岐の様子をうかがう!
■ここまで進んでもまだ土場区間が続きましたが、どうやらそれもここまで。ここから先はやや急坂で一気に山を下っていくような感じでした。激しい降雨でヌタ場と化していた路面も、以降は砂利質へともどり、ホッと一息といった所です。
→周囲を眺める!
■土場を過ぎて下り坂を進みます。おそらく木材搬出トラックのタイヤで圧縮されたと思われる砂利ダートが続きますが、路肩の斜面には降り続く雨の影響で危険な兆候が…?!
→?!
■土場を過ぎるとまた深い森に囲まれてしまいました。そういえば、この登戸沢線の林道コースは雪中行軍で有名なかつての弘前第31連隊の通った行軍路の一部とほぼ重なっており、 明治35年の当時から百年以上経過た現在でも鬱蒼とした山中の雰囲気はさほど変わっていないと思います。それを思うと感慨ひとしおですが、こんな場所を厳冬期に行軍した事を思えば、こんなゲリラ雨など問題なきに等しいでしょう。なお、弘前第31連隊は雪中行軍を無事に成功させた連隊で、遭難したのは青森第5連隊です。きっと冬季は積雪が物凄いのでしょうね、ここ。
■さらに森の中を下って進むと、ようやく人の手による「畑」が道端に現れました。そこには物置小屋もあり、ようやく里まで下ってきたといった感じです。畑が現れたことで、何となく終点が近づいてきたような雰囲気がしましたが、ダートはまだしばらく続きます。
■道端に畑が現れたことから、終点はもうすぐそこだと思ってしまいましたが、下りダラダラ坂でさらにダートは続きました。周囲はご覧の通りの森の真っ直中なので、同じような景色が続き、どこで終点が現れるのか予想が付きません。
■その後しばらく森の中を下って進むと、いきなり両脇の木々が開けてコンクリ橋が現れました。橋を渡った地点でT字路になっており、ややあっけない感じでここが登戸沢線の終点になっているようです。ここを右折するとR102、R454(国道番号重複区間)の葛川地区に抜けられますが、 この場所には林道標はおろか、参考となる標識類は一切無く、やや見逃しやすいかも。手持ちの県別地図の某ラ○トマッ○ルでは登戸沢線終点付近のルートがデタラメに記載されていたし…。ま、それはさておき、これで登戸沢線の探索は無事終了です。
→探索終了!
→引き返して久去岩谷線に向かう!
→振り返る!
→T字路の様子を眺める!

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