このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2010.08.15
No.AO-048

奥戸川線■大間町 ■全線ダート ■接続→材木沢線 ■分岐→下二股沢線
■R338「奥戸」地区から山中に延びて材木沢線とを結ぶ

 下北に人知れず存在する長距離ダートは路面、雰囲気共に申し分なし! 

 ↓とにかくロングな1本道ダートを走りたければ、ぜひとも訪れておきたい林
 道です。どこまで行ってもきりがない、といった感じで飽きが来るほどですよ!


……こんな感じ……
■1本道で接続する材木沢線と合わせると、おそらく下北最大の延長距離を誇る連続ダートを形成する林道。津軽海峡に面した「奥戸」地区から入線すると、フラットで走りやすいダートが奥戸川の流れに沿って延々と続く。どこまでも続く森の景色には変化に乏しい面も否めないが、それでも自然色豊かな森の雰囲気はピカ一だろう。付近に位置する沢ノ黒山、二股山、大滝山の山裾を巡りつつ次第に高度、山深さを増させ、ラストはなんの変哲のない地点にて、気が付けば林道名が材木沢線と変わっていたといった感じでエンドとなるが、ダートそのものは途切れることなくその後も延々と続いている。特に荒れやガレは無いので林道初心者でも十分に楽しめるだろう。

■下北半島の定番有名所の林道といえば、佐藤ヶ平線や易国間線、湯の川線、正津川線、老部川線、有畑線などが挙げられますが、そのような中で著しく認知度が低いのが津軽海峡に面した大間町に存在する奥戸川線〜材木沢線ルート(林道名は2本に別れていますが、事実上の1本道)です。しかもその延長距離は軽く20キロを超えており、長さ的にも1本道ダートとしては下北半島最長を誇っていると思われます。ただし、位置的に林道ツーリングのコースに組み入れにくいためアプローチしにくく、加えて先述の通り認知度が低いため、当林道を紹介している各種林道系サイトもほぼ皆無であるのが現状。というわけで、この奥戸川線を見逃しては下北林道制覇はおぼつかないこともあって密かに探索を実行、以下に紹介することに。 その入口はR338号線「奥戸」地区にある「奥戸橋」たもとの何気ない脇道を進んだこの地点となっています。
■津軽海峡波打ち際に延びる国道から奥戸川に沿って脇道に入ると路面はすぐにダート化。そのまま森へと向かって直線的に延びています。ただし、奥戸川線を示す林道標は入口そばには見当たらないため、「奥戸川線はここで本当によいのだろうか?」と思ってしまうかもしれませんが、それはこのダートをもうしばらくたどった先に存在しているので心配はありません。ちなみに「奥戸」川林道は「おくと」ではなく、「おこっぺ」と読みます。
■固く締まった砂利ダートがどこまでも延びています。アプローチが長くてなかなか山裾に取り付かないもどかしさがありますが、先はとても長いので焦る必要もないでしょう。それよりもここでは多少余裕があっても、また面倒くさくても事前の給油をしておくことが重要ですよ。この先、途中でのガス欠は泣くに泣けないですからね。
■ようやく山裾に至って深い森の中へと進んでいきますが、探索時にはこのような路面工事箇所がありました。前日の夜間に降った雨の影響で酷いヌタまみれでした。藪むした道は時として楽しくもありますが、ヌタまみれの道はホントに嫌なものですが、こればかりは仕方ありません。実は当林道を訪れるのはこれで昨年来の2度目なのですが、その時は工事箇所など無かったのに。まさか虫食いで舗装を施しつつあるとか…?!
■薄暗い森の中をフラットなダートが平坦に延びています。現在もそれが盛んに行われているのかどうかは分かりませんが、この奥戸川線は木材搬出路としての役割が大きいらしく、そのため路面状態はいたって良好であり、まめに手入れが入っている模様。多少のガタガタ感はあるものの、路面状態の良さは全線に渡って続くので、たとえダート走行初体験の方であっても問題はありません。
■なんやかんやで長々と語ってしまいましたが、ようやく林道標が現れました。「奥戸川林道」の文字を目にしたことで、「おお、今からここを走るのか!」と、下北最長ルートへの期待がいやが上にも高まります! しかもその名が知られて走り尽くされた有名所とは異なり、これほど長距離でありながらまだほとんど手垢が付いていないしね!
■自然色豊かな森の中に高規格なダート路面が続きます。このフラットで幅広なダートはやはり木材搬出路であるゆえでしょうか? この奥戸川線は下北の他のメジャー林道とは異なってほとんど名が知られていないため、林道走行を目的として入り込む四輪もまずいないので、これほどのダートにもかかわらず対向車は全く無し! 
■すれ違う対向車もなく、シンと静まりかえった森の中をいい気分で進むとやがてコンクリ橋が現れました。ここで跨いでいるのは林道名にもなっている「奥戸川」で、これはほぼ本州最北の川とのこと。道すがらにその流れを眺めつつ走行できる箇所は残念ながらありませんが、コース的にはこの奥戸川沿いにダートはその源流部に向かって延びています。
→奥戸川上流方向(左手)を眺める!
→奥戸川下流方向(右手)を眺める!
■奥戸川のコンクリ橋を渡ってさらに進むと林業関係者の休憩小屋と思われる飯場のようなプレハブ小屋が現れて、そのすぐ先にY字となった分岐がありました。分岐地点に林道標は設置されていませんが、左手はピストンの下二股沢線、奥戸川線本道は右手となっています。この下二股沢線の行き着く先は行き止まりであるため、興味のない方はスルーしても構わないと思いますが、ただでさえ山深い山中に延びる奥戸川線から分岐してより深く山中へと入り込む名のある支線とあっては、なかなか興味をそそるところでもあります。ただし、探索時においては入口からぱっと見しただけでもいかにも草深そうなピストンなのに、前夜に降った雨の影響で路面はかなりグチャグチャ状態に…。
→ 下二股沢線に突入!
■下二股沢線の分岐箇所を右折して本道方面に進路をとると、再び奥戸川に架かるコンクリ橋が現れて、その先にはいかにも食指をそそる走り心地の良さそうなストレートが延びていました。で、この橋を渡って数メートル進んだ左手には「国指定下北西部鳥獣保護区区域図」なる看板が設置されており、そこには奥戸川線および1本道で接続する材木沢線ルートの林道地図が掲げられています。そして先述のピストン支線である下二股沢線の名称は、その区域図によってのみ知ることが可能に。
→看板を眺める!
■なおも幅広な平坦コースが続きます。道すがらに展開する森の雰囲気はよいですが、特に気になるものもなく進んでいくと右手路肩になにやらボックスが。なんでしょうか、これ? 舗装路などでは凍結時のスリップ対策用の砂などが入っている箱をしばし見かけますが、ここはダートだし。
→ボックスを眺める!
■そして三箇所目のコンクリ橋。ここを渡ると路面の規格が少し落ちるのか、橋を境にして路面に雑草で形成されたワダチが所々で現れるようになりました。といってもいきなり路面状況が悪化するわけではなく、これまでと比較すると若干幅員が狭まったという程度ですよ。
■自然色豊かなブナ林の中、緩やかにカーブを交えて小気味よくいい感じでダートは続きます。ダートの走り心地は言うに及びませんが、原生的な森のしっぽりとした雰囲気はとても素晴らしく、それだけでもわざわざやって来た甲斐があるというもんですよ。
■いいなぁ、このワダチダート。探索時は世間で俗に言うお盆休みなので林業関係者の車とも出会わないし、林道としての知名度は低いのでアウトドアな四輪なんぞも全く見かけません。まさにこれは林道の独り占め状態かと!
■そして4箇所目のコンクリ橋ですが、そのたもとにはこれはおそらく釣り師がいつもここに車を乗り付けるためできたものと思われますが、車1台が止められるだけの自然発生的な駐車スペースがありました。さらにその横には釣り師に対する「入漁心得」なる看板が存在。どうやら当林道に立ち入る者としては林道探索者よりも釣り師の方が圧倒的に多いようです。
→探索中止…
→さらに奥戸川線を進む!
→駐車スペースを眺める!
→「入漁心得」を眺める!

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