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 袰部林道/ Horobe林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2014.08.14 / No.AO-090 
  基本、鬱蒼たる原野の森をひたすら巡るダートだが、途中には最高のビューポイントが!


↑まさに「原野の森を行く!」というにふさわしい草深いダート。それでいて特筆すべき荒れもないので、雰囲気負けしなければ楽しめるかも。
通村の大平洋に面した猿ヶ森砂丘地帯の原野の森に延びるダート林道。山岳林道でもないため、コース的な険しさはあまりないものの、そのダートは草深くて鬱蒼たる雰囲気が漂う。道すがらにかなりの閉塞感を覚えてしまう林道だが、途中には大平洋と原野の森を一望できる素晴らしいビューポイントが存在。それを眺めるだけでもここは訪れる価値があるだろう。林道標は県248号線側にのみ設置されているが、とある事情によってアプローチは「野牛」地区からしかできない。

 [所在地]東通村
 [路面状況]全線ダート / 完抜
 [コース]東通村「野牛」地区から県248号線とを結ぶ

軽海峡と大平洋に突き出た尻屋崎のある東通村「野牛」集落にやって来ました。目的は袰部林道の探索です。下北半島を訪れるずれライダーならば必ず向かう観光スポット「尻屋崎」には目もくれず、人っ子一人誰も見かけずに静まり返った集落内をうろつくことしばし、民家に挟まれた小さな路地の入口のようなこの地点にようやく林道への入口を見つけました。
牛集落内に位置する袰部林道への入口ですが、ここにはなんの目印もありません。静まり返った集落内にエンジン音を響かせながら何度も往復してしまったので、住民の方から「怪しいバイクが何度も往復している!」と不審がられないかちょっとヒヤヒヤものでした。
落のメインストリートから民家脇の小道に曲がって少し進むと、ここからダートがスタート。林道標が設置されていないため(県道側出口にのみ設置)正確な林道区間の開始地点は不明ですが、ここからだと思って差しつかえはないでしょう。
ざダート区間に乗り込みますが、なぜか道沿いには電柱が延びていました。どこか農道くさいその雰囲気は、まるで目指す林道とは無関係なただの未舗装路みたい。「ひょっとして間違えた?」と、ここではかなりの不安感に苛まれてしまったんだっけ。
の先で短く玉切りされた木材が積まれていましたが、「林業」を意識させる土場というほどでもなかったなぁ。農家がシイタケ栽培のほだ木として自家用に切り出したような感じです。ここで地元車らしき軽トラとすれ違いました。
こが本当に袰部林道であるのか拭いきれない一抹の不安を覚えつつ進んでいくと、やがてダートは左右に延びる真新しい舗装路に突き当たります。この舗装路は最新の地図にも記載がなかったことから一瞬「?」となってしまいましたが、なんと、その先にダートもダート区間が! しかもその先はいかにも林道くさい雰囲気がプンプンです! う〜ん、これはよくあるところの新規開設された道にダートが分断されてしまった状態というやつですね。
→左折側を眺める!
→右折側を眺める!
いうわけで、下北半島東通村の広大な山林原野を巡る袰部林道の本格的なダート区間はいよいよここから! はたして地図通りに県248号線へと完抜けできるのか、未知なるそのダートに心踊ってしまった瞬間です! おーし、行くぜぇッ!
→付近を眺める!
いうわけで、林道を分断していた舗装路を跨いでその先へと乗り込みますが、舗装路脇の立看板にもあった通り、付近での希少な植物の盗掘は深刻なようです。「おるまいとるまい高山植物 むつ営林署」なる札が樹木に括り付けられていましたよ。
躍して立ち入った舗装路分断地点の先ですが、路面状況はそれまでとガラリと変わって拳大の砕石がザクザク! これはかなり走りにくい状態でしたが、石は人為的に播かれたもの。ここはちょっとした下りとなっているので、ヌルヌルな土質路面における坂道対策の結果でしょうね。
り坂を降りきると砕石ザクザク状態はなりをひそめました。まるで河原のような走りにくさがどこまで続くのやらと先が思いやられましたが、その後は落ち着いたワダチダートとなって、両脇の樹林がそびえ立つ壁状態となった山林内を突き進みます。
の後、ダートはあまり勾配を意識させない緩やかさで登り坂で続きますが、途中には巨大な水溜まりが出現。その前後区間は半乾きで酷いヌルヌル状態となっていました。おそらく雨天時には雨水が集まって水没状態となっていたに違いないです。ここでのまさかの転倒は泥まみれの酷い惨状を招くので、十分に注意を払ってやり過ごしました。
こんな場所に林業小屋が!」水溜まりのヌタ場を越えると、その先で路肩に3棟の古ぼけた林業小屋が立ち並ぶ地点を通過します。それらは林業作業の資材小屋と休憩小屋らしかったですが、トタン張りのかなり質素な造りでした。藪まみれでツタ草に覆われていたことから、もはや朽ちるに任せて放棄されていたみたい。
→林業小屋を眺める!
なみに袰部林道の最高地点はおよそ海抜150m。林道入口の海抜は20mなので、僅かなその高低差を数キロにもわたってダラダラと登っていくため、坂道はとてもなだらかでした。ここは山の連なる山岳地帯というよりも丘陵地帯といった方が適切。林道にはそういう意味での険しさはないですが、広大な山林原野の森の奥深さだけはひしひしと実感させられます。林道を外れて森の中へと踏み込んだならば、あっという間に方向感覚を失って出られなくなること確実でしょう。森の雰囲気は明るいですが、ここ、実は「迷いの森」なんですね。
っていた以上に山林原野の森の雰囲気は明るく、ちょっとした森林浴気分でダートをたどって進んで来ましたが、前進するにつれて次第に薮っぽくなってきたようです。夏真っ盛りの頃の林道ということで、予想通りの展開ですね。今のところ全て順調っス。
さに森のまっただ中を行くというに相応しかった袰部林道のダート。とくに荒れやガレがあるわけでもなく、オフバイク的にはむしろ走りやすいとも言える状態でしたが、それはさておき両脇から迫りくる森の圧迫感だけは物凄かったです。それはいくら山深く、そして人里遠く離れていても、頻繁にオフバイクや人力、四輪が行き交うメジャーな林道とは全く異なった、全く人の気配の感じられないどこか人外境的な恐ろし気のある独特の雰囲気なんですね。
→さらに袰部林道を進む!
→もう引き返す!
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