このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2006.07.02
No.C-081

志組線■富津市 ■半ダート ■分岐→市之沢線
■志組地区(高宕山自然動物園前)から山中に延びる

 荒削りでダートを通した切り通しを連発、危うさと紙一重の迫力が見所! 

 ↓そびえ立つような切り通し区間が連続します。山の頂をごっそり削っている
 ので、ダートは上空が開けて雰囲気的にとても明るく、なかなか解放的です。


……こんな感じ……
■鬱蒼とした雰囲気の林道が多い房総エリアにあって、明るい雰囲気を持つピストン半ダート。起点後しばらくは完全舗装の生活道路となっており、それ以降が虫食いでのダート区間となる。ダートに突入すると、その勾配角度は僅かなものだが、登り坂が断続的に連続。中盤以降は山の尾根筋付近をたどって細かくカーブを描きつつ終点に至っている。途中には切り通しが多く、そびえ立つような岩盤剥き出しの双璧が特徴的だが、その分土砂崩れの発生も多いらしく、路肩に散在する岩屑がちらほらと目につく。ダートは山の頂付近に延びてはいるものの、景観的には低山地帯の尾根筋とあって眺望はさほど望めないが、雰囲気的には悪くはない。

■高宕山のサルで有名な自然動物園入口前に林道標の立つ志組線の起点です。すぐそばには駐車場もあり、休日には観光客の車もチラホラと止まっているようですが、観光客の乗用車が入ってくるのはここまでで、幸い、ここから先へと延びる林道区間に車が入っていくことはほとんどないでしょう。ただし、ここは林道標が無ければただの舗装路といった感じです。
■林道標の立つ起点の先には林道名にもなっている「志組」地区があり、しばらくは一般道と何ら変わりのない舗装生活道路が続きます。なお、志組地区内には途中に数カ所の分岐地点がありますが、ここは「道なりに進む」と述べておけば、迷うこともないでしょう。
■民家の並ぶ志組地区を抜けてしばらくすると、とある右カーブの途中にダート分岐が現れます。ここは支線の市之沢線ですが、すぐそばには林道標も設置されているので、すぐにそれと分かるでしょう。ただし、その入口には木製のウマによるバリケードと、ナイロンロープで簡易的に封鎖されていることを付け加えておきます。
→市之沢線に突入!
■市之沢線の分岐を後にして、緩いカーブで森の中に延びる舗装路をたどって進むと、やがて前方にコンクリ橋が見えてきます。その先からダート区間となりますが、なぜかここにも林道標が設置されています。元々の林道起点は先述した自然動物園前からだったのが、その先が志組地区の生活道路となっているため、林道区間を短縮してこの地点を新たな起点としたのでしょうか? 詳しい事実は知りません。
→川を眺める!
■コンクリ橋を渡るとダートはなだらかな登り坂になっており、その坂を登りきると2本目のコンクリ橋が現れます。橋からの眺めは1本目のものと変わりはなく、その橋を渡ると若干の下りになって切り通しを左カーブで抜けてダートはその先へと続いています。ダート路面はフラットな砂利質で、全線を通してとても走りやすいのですが、やや浮き砂利っぽいので、舗装区間と同じ感覚で飛ばしていると、緩いカーブといえども、当林道ではズッてしまう恐れがあるようです。
■ダート沿いにその流れを眺めることはできませんが、先ほどのコンクリ橋で渡った川の流れに沿ってダートは延びています。その川の流れる谷間に沿って切り通し地帯をウネウネと進んでいくと、やがて前方に切り返すような右手カーブが見えてきました。基本的には志組線はダート区間では断続的な登り坂になっており、その傾斜角度はなだらかな感じで、これといった激坂もありませんが、この切り返しカーブを過ぎた地点からは、それまでよりは若干の急坂になっている感じです。
■あっ、カーブを曲がった地点で土砂崩れが! でも慌てずに、ここはセオリー通りに現場検証を行います。この地点をよく眺めてみると、左手路肩は地層むき出しの岩盤切り通しになっていますが、崩れていたのは岩盤部分ではなく、どうやらその上部に位置する樹木の生える土の部分でした。雨で樹木ごと洗い流されてしまったと思われます。路面を塞いでいるのが土砂だけならば、そこを乗り越えることもできたかもしれませんが、枝の茂った樹木が横倒しになっていてはそれも不可。やっぱりダメなものはいくら考えたところでダメみたいです。むぅ…。
→登る!
■そしてダラダラと2年近くの月日が経っていよいよリベンジの時が訪れました! 土砂崩れで撤退を余儀なくされてからというもの、なかなか立ち寄る機会もなく、ここにようやく再探索と相成ったわけですが、例の土砂崩れ地点に来てみて愕然! 「あぁ、なんてことを…」なんと、土砂崩れ地点のダートが簡易舗装化しています。復旧作業と同時に舗装化されたのか、その後しばらく経ってから舗装されたのかは知りませんが、こんな感じでダートの虫食い舗装化は密かに進むようで、そうと知っていれば、もっと早く訪れておけばよかった…。時の流れは無情です。
■コンクリ舗装はかつての土砂崩れ地点付近にのみに施されているようで、少し進むとダートは復活していましたが、その後の終点までの区間には、残念ながら数カ所のコンクリ簡易舗装区間が点在しています。雰囲気的には開放的に開けた明るい感じなので、走っていて気持ちは良いですけどね。
■その後、吹き付けたコンクリで補強されてはいますが、やや強引な切り通しの区間が連続します。ダートは山の尾根に沿ってコースどられてれているので、隧道を掘るわけにもいかず、また迂回もできなかった、といったところでしょうか。
■まるでバターを切り取った時のような、なめらかな切り口の切り通しです。一応、コンクリで補強されてはいますが、でもそれは切り口部分のみの薄皮状態なので、何かあるとすぐに崩れてしまいそうな危うさが感じられました。路肩には上部から崩れてきた岩屑が散らばっていたし…。いかにも林道的な光景ですね。
■山の尾根に沿ってクネクネと、その起伏をなぞるようにアップダウンを繰り返してダートが延びています。山の尾根付近を通るため、眺望がきいても良さそうな感じですが、周囲には同じような高さの山並みが続くため、眺望は望めません。多少の見晴らしはききますが、それも谷向こうの山肌が見える程度です。したがって、ここは道すがらの景観よりも、一体このダートはどこまで続いているのか? といったことに気を取られながら進みます。
■ダート区間は全般的に細かくカーブしているため、場所によってはカーブの先が山陰に隠れてどのような様子になっているのか、近づかなければ分からないところもありますが、終点付近はまさにそんな感じです。ちょうどその手前で登り坂の右カーブになっており、坂を上りきった先にまだ道が続いていると思いきや、路肩が脹らんだ広場のような感じで唐突にエンドになりました。なお、林道の終点に広場が設けられていることから、延長工事もその予定は無し、といったところでしょうか。ちなみに、この広場の地点は舗装されています。
→探索終了!
→振り返る!
→周囲を調べる!
→山道を眺める!

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