このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2006.08.06
No.C-121

珠師ヶ谷線■南房総市(旧丸山町) ■半ダート ■接続→大沢線
■大沢線から分岐して山中に延びる

 激坂登坂を進むも、ダートは藪に埋もれてやがて山道化してしまう… 

 ↓林道というよりも作業道、そして進むにしたがって山道の趣が濃くなる秘境
 じみた雰囲気がなかなか楽しい1本です。ただし、梅雨時の路面状況には注意。


……こんな感じ……
■大沢線から分岐して山中の谷筋に沿って登り詰めるピストンダート。鬱蒼たる薄暗い山中の森の中に分け入って激坂区間が連続、区間的にコンクリ舗装が施されているが、幅員が狭くスリル溢れるコースが続く。路面は軟泥質で、深部へと前進するにしたがって山道じみたものとなってしまう。道すがらにはいかにも多雨湿潤そうな雰囲気が展開し、それはそれで楽しいのだが、雨の多い梅雨時や酷暑の夏場ではその状況が思いやられて溜息が出そう。ジメジメとした雰囲気の漂いがちな房総のダート林道の中でも、特にその趣が強い。なお、探索時には小規模な土砂崩れ跡も存在、それを乗り越えた先は藪の繁茂が酷く、また路面も完全に山道化していた。

■大沢線から分岐している珠師ヶ谷線の入口です。入線直後、小さな沢に沿って激坂登坂にてスタートしていますが、道沿いに展開する熱帯ジャングルじみた雰囲気はかなり濃厚。幅員も狭くて路面もどこか簡易的であり、なかなか楽しめそうな予感です!
■起点直後の激坂の途中で起点方面を眺めてみるとこんな感じです。入線直後の激坂区間はコンクリ打ちっ放しの簡易舗装が施されていますが、険しい谷筋を切り崩して強引に開設されたためか、路面には崩れ落ちた土塊が厚く堆積してダート状態と化していました。路面の一方の路肩は今にも崩れそうな切り立った壁、そしてもう一方は谷間に向かって深く切れ込んでおり、ここでのコースアウトやフラつきは取り返しのつかない命取りとなることでしょう。
■谷筋の激坂区間を登坂して進むとやがてダートが現れましたが、路面はこんな感じに…。ヌタヌタ状態とまではいきませんでしたが、にゅるにゅるとした感触で中央部分に乗り上げるとタイヤが半ば埋もれてしまます。なのでここはタイヤ跡を辿って進むしかありませんでしたが、晴天時でこんな有様だったので、雨期にはかなり酷いヌタ場と化しているかもしれません。
■軟弱な寧泥ダートに沿ってしばらく前進すると、路面は再びコンクリ打ちっ放しの簡易舗装となってT字路が現れました。左手から前方が本道ですが、幅員はさらに狭まり、この先は作業道以下の山道レベルです。
→右折側を眺める!

※なお余談ですが、かつてこの付近の山中には民家があったそうで、当林道はそこへと至る道であったとの話を耳にしたことがあります。いわゆる「林道」というと林地開発を目的として開設されると思いがちですが、そもそもは農道として、 車道として村と村、集落と集落をつなぐことを目的としたもの(よって各地に峰越林道が数多く存在)が少なくありません。それは山間僻地では地方道や一般道の予算をもってしては車道の開設が困難であり、林道という名目以外には交通路としての車道をつける見込みが全くなかったケースが多かったことからもうかがえます。したがって林道開発は林地開発よりも一般交通路としての利用を主たる目的としたものが多いのですが、この珠師ヶ谷線はどう見ても山林開発を目的としたものではなさそうでした。ひょっとしたら以前はあったという民家への生活道路として開設されたものかもしれません。ま、全て受け売りの推測ですけど…。
■「これはこれは…!」名無し分岐を道なりに左折すると、その先は再び過激な登坂区間が。コンクリ簡易舗装されているのは良いのですが、路面はフカフカに厚く苔むしており、スリップがとても恐いところです。こうしてXRを止めておくのも一種の冒険かもしれません。幅員も極めて狭く、軽トラでぎりぎりといったところでしょうか。
■雨天直後の濡れた状態においては、いかにも恐ろしげな苔むした激坂を登り詰めると、そこで簡易舗装は途切れて再びダートが復活しました。ただし、ダートといってもこんな感じです。路面には路肩の斜面から崩れた山砂がフカフカに堆積していて、まともな状態ではありません。
■どのようにまともではないかというと、それはこんな感じに…。おそらくここでは過去において小規模な土砂崩れが発生、そのまま放置されたことによって藪化してしまったようです。もう引き返そうかとも思いましたが、よく眺めてみると道筋はさらに森の奥へとまだ続いており、ここさえやり過ごせばまだ前進できそうです!
■「あはは、楽しいなぁ…」土砂崩れ地点を乗り越えて薄暗い森の奥へと前進しますが、そこは思った以上の山道状態に。幅員の狭い急勾配のフカフカな腐葉土路面が続き、ここでは容易に反転も行えず、こうなったら行き着くところまで進むしかないようです。                
■タイヤがめり込むようなフカフカの腐葉土路面を辿って前進すると、 やがて180度Uターンする形で切り返す急カーブが現れます。「やけに急なカーブだな」と思いつつそこを曲がると、その先に続いていたのは、さらに山道化著しい藪まみれのダートでした。そこも一応の藪刈りがなされてはいましたが、なにせ天空を突くような過激な激坂状態であり、路面には刈られた雑草がテンコ盛りに!
→カーブ地点を振り返る! 
■急カーブで切り返した先に続いていたダートの様子です。でも、そこはかなりの激坂で完全に山道化していました。こんな道でも藪刈りがなされているところを見ると、決して死んだ道(廃道)ではなさそうですが、ここを進むには相当の苦労が伴いそう…。面白そうではありましたが、これ以上は下手をすると容易に引き返せなくなる恐れもあるので、ここはなんとか強引にXRを反転させて勇退することに。というわけで珠師ヶ谷線の探索はここまでです。
→探索終了!
→引き返して大沢線に向かう!

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください