このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2009.07.19
No.C-122

差入線■木更津市 ■全線ダート
■木更津市「茅野」(JR久留里線まくた駅付近)地先より山中に延びる

 バキバキに荒れた竹林を抜けた先でダートはあえなく自然消滅… 

 ↓気の滅入るような荒廃した竹林沿いに藪じみたダートが延びています。ただ
 し、草深いだけで地形的障害はないので、雰囲気負けしなければ楽チンです。


……こんな感じ……
■木更津市のゴルフ場の点在する丘陵地帯の山間に延びるピストンダート。JR久留里線「まくた」駅付近に位置する「茅野」地区のひっそりとした民家の脇に林道標の立つ起点がある。丘陵地帯にある林道なので急の付く勾配やカーブは見受けられず、コース的には1本調子でなだらか。ただし、鬱蒼たる藪山に入っていくためその沿道は昼なお暗く、陰気な雰囲気が漂う。加えて雑草の路面への浸食が著しく、中盤では荒廃した竹林地帯を抜けるなど、全線を通じて草深い。最終的には自然消滅でダートが途切れてしまうが、延長距離は短く地形的な障害はないので、藪さえきにしなければ意外とすんなり進めてしまう。

■君津市久留里周辺は林道密度が高いためにマニア林道が多く存在し、また、付近の有名林道としては 大福山線万田野線音信山線丹原線 などがありますが、周知の通りこのエリアはそのほとんどが舗装済みに。ただし、中には舗装化の波から取り残されたダート(ピストンが多い)林道も存在していますが、なにぶんにもマニアな林道なのでアプローチがとても分かり難く、その存在にすら気が付かない場合がほとんどでしょう。この差入線もそんな1本ですが、やはり入口が非常に分かり難いので起点の少し手前から軽く紹介したいと思います。 まずJR久留里線 「まくた」駅前から県168号線に入り「馬来田小学校」を過ぎた少し先の市道を右折、そのまま道なりに進むと建設中の橋脚の立つ圏央道工事箇所の下をくぐります。その先を少し進んだこの曲がり角を左折すればダートで始まる差入線の起点にたどり着けます。
■先述の曲がり角を左折して進むと、最奥の民家脇にて舗装が途切れてワダチのダートが始まっています。サビサビながらも入口には林道標があり、辛うじて「差入」の文字を読みとることができました。「こんな所に隠れダート林道が…」といった感じで思わずニヤリとしてしまいますが、それではいざ突入せん!
→起点を振り返る!
■サビ末期状態で今後の存在が危ぶまれる林道標を後にしてワダチダートを進みます。梅雨の合間のこの時季、予期はしていたものの路面の雑草及び周囲の藪はなかなか重厚な感じに…。閉鎖的で薄暗さが漂っていました。
■「ほぇ…?!」一瞬、ここにてダートが藪に呑み込まれているのかと思いましたが、近づいてみると獣道のような道筋が藪への埋没を免れて藪の奥へと延びていました。どうやら前進はできるみたいですが、まだ起点からどれほども進んでいないというのに、こんな有様とは…。
■藪の奥へと延びていた草深いワダチダートの様子です。延び放題で両脇から迫ってくる藪にダートは埋没寸前ですが、それでもワダチの地面が見えているので、ここは死んだ道(廃道)ではないようです。聞いた話では、こんな状態のダートでも全く通行が途絶えているわけではなく、ごく希に山林地主が路面のメンテを兼ねて山の見回りを行っているとのこと。といっても年に1、2回ほどらしいですけどね。
■笹やよく分からない雑草に覆われたダートをそのまま進むと、竹林地帯に差しかかりました。房総林道ではよくある鬱蒼としてジャングルじみた高密度の竹林で、路肩には倒れてへし折れた竹の幹が幾重にも折り重なっています。雰囲気としてはどことなく君津市の 東粟倉支線 に似ている、といったところでしょうか。
■どことなく荒廃した様相の竹林に沿って進みます。京都の嵯峨野などで見られる竹の美林とはほど遠く、見るからに薄暗くて陰気な雰囲気でした。相変わらずそこかしこで竹の倒木が頭上に横たわっていましたが、どれも障害となる程ではなかったのは幸い…か。
→竹林を眺める!
■竹林地帯をなおも進むと路面には瓦の破片とおぼしきものが敷き詰められていました。一面に笹の枯れ葉で覆い尽くされていますが、ダートの路面は山中のこんな場所なので当然ながら山土です。簡易的な林道や作業道ではたまに見受けられる、降雨による路面状態悪化への対処方ですが、走ると瓦同士を擦り合わせたようなハデなカチャカチャ音が。
■どんなに密度が高くても竹林といえば真っ直ぐに立ち並ぶものですが、途中にはメチャクチャに荒れ放題な箇所もありました。その中へは物理的に一歩も足を踏み込めない状態であり、見るからに陰気なジメジメとした雰囲気が立ち込めていました。
→竹林を眺める!
■荒廃した竹林地帯を暗い気持ちで進んでいくと、ここだけは手入れがなされているのか、比較的まともな竹林区間に差しかかりました。ここまでの竹林が酷かったせいか、怒髪天を突くようにすっくと延びた青竹が美しく感じられてとても見事です。ここではうっとおしい雑草も路面にはびこっておらず、そこは厚く降り積もった竹の葉で絨毯状態と化していました。
→竹林を見上げる!
■ただし、そのすぐ先は再びごちゃごちゃと荒れた感じになってしまい、路面にはこれまで以上に重厚な雑草が…。でも、それでいてワダチは途切れることなく、まるで誘い込むかのようにさらに奥へと続いています。
■そのまま進むと、周囲の荒れた竹林は姿を消して杉林の真っ直中を行くようになりました。と同時に、雑草というには大きすぎるシダ系のよく分からない植物がはびこり始め、山土の路面はとても軟らかな感触に。いよいよその先の状態が危ぶまれてきましたが、とりあえずもう少し進んでみます。
■「おえぇ〜!」進むにしたがってシダ系の植物がびっしりと茂り、ついに路面はシダ系植物により完全に埋没していました。ここから先はどこが道筋であるのかさえもよく分かりません。はびこるシダ植物のしたに隠された路面は自然回帰で状態も悪く、路肩がV字状にえぐれていたり、湿ってヌタヌタに! 捨て身で頑張ればまだ前進できるでしょうが、差入線は最終的には、山の山腹にて行き止まりとなっていることが地元住民情報によって分かっていたので、ここで潔く撤退することに。
→探索終了!
→深部を眺める!
→振り返る!

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