このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2007.01.27
No.C-145

木の根線■南房総市(旧富山町) ■全線舗装 ■分岐→原田山線
■南房総市「高崎」地区から「富浦町丹生」地区とを結ぶ

 富津館山道路沿いに軽く山越えしているものの林道的面白さは皆無 

 ↓歴史ある林道も今ではオール舗装状態に。寂しい山間部を抜けていること以
 外には林道らしさは感じられず、もはや一般道化しているのが実情かと…。


……こんな感じ……
■JR内房線「いわい」駅そばの「高崎」地区から「木ノ根峠」付近の山間部を通って、富津館山道路沿いに山越えしている完抜けオール舗装林道。林道と位置づけられてはいるが、その実態は一般道路となんら変わりはなく、そうと言われなければ林道であるとは思えない。元々の木の根林道は付近の木ノ根峠を通る山道であったと言うが、現在のルートはその後に開設された新道ルートであり、また、険しい峠地点をコンクリ隧道にて避けているため、コース的には緩い坂道の続くダラダラとした感じになっている。林道としては舗装化以前よりかなりの歴史を持つ1本ではあるが、林道探索的には全く面白味に欠ける存在であることはいうまでもない…。

■富津館山道路の鋸南富山〜富浦間にて寄り添うように延びているのが木の根林道です。この林道の開設そのものは明治期にまで遡るというかなり歴史のある道なのですが、すでに生活一般道路と化して全線舗装済み。「木の根林道」を示す林道標も見当たらず、唯一「ここから先は林道です…」の看板が申し訳程度に存在するのみです。なので、そうと知らなければまず気が付くこともなく、林道区間はなんの変哲もない山裾の家並みの脇からスタートしています。
→振り返る!
■林道としては人様の一生分以上の歴史はあるものの、すでに一般道と化して起点が不明確な木の根線を暫定的なスタート地点から進むと、路肩右手に黄色い看板が設置されています。記載されているのはよくある林道標に記された内容ですが、

  1.ここから先は林道です。落石の危険、急カーブ等があるので、林業用以外の通行は、ご遠慮
   下さい。
  2.駐車する場合は、安全を確保して下さい。
  3.降雨時には、通行を禁止します。

とありました。「林業用以外の通行云々」や「降雨時の通行禁止」など、その内容とかけ離れた現実とのギャップが失笑を誘いますが、これはもう遵守率ゼロパーセントでしょう。ただし、そこに記されている「林道」の文字は貴重であり、それによってこの舗装路が林道であることが分かります。
■林道看板の地点から先に進むとなだらかな勾配が続きます。が、沿道風景はただの山間部の一般道と何ら変わりはなく林道的な趣は皆無かと。付近は房州ビワの産地なので、蜜柑山でよく見かける農業用モノレールのモノラックがビワ畑に沿って敷設されていたりします。
→モノラック?
■その後、途中でコンクリ隧道を1本抜けてさらに進むと現れるのが原田山線との分岐地点になります。画像では曲がり角の影になって写っていませんが、左折直後のコンクリ隧道に突入して「岩婦温泉」へと延びているのが原田山線で、道なりに直進するのが木の根線となっています。曲がり角には木の根線の林道標があるのですぐに分かるでしょう。
→原田山線に突入!
■原田山線との分岐地点まで進むと、登り坂は終了して以降は平坦路が続きます。特になんて事のない山間部の舗装路をそのまま進んでいくと、やがて前方左手に富津館山道路が現れて(最上段の画像を参照)、その後しばらくは寄り添うように並行して進むことになります。
■富津館山道路とのストレートな併走区間です。富津館山道路を走行していると、おそらくただの測道にしか見えませんが、実はこの舗装路は林道だったんですね。今後もしも富津館山道路の鋸南富山〜富浦インター間を走行する機会があったら、この木の根線を思い出してみて下さい。
■富津館山道路との併走区間を過ぎると、舗装路は再び山間部に差しかかって今度はゆっくりとした下り坂になります。特に撮影するような地点もないのでダラダラと進んでいきますが、その途中の右手に山中へと延びる脇道がありました。これは林道や作業道と言った類ではなく山間部に開けれた畑地への農道であるので、どうしたものかと迷いましたが、本道である木の根線をこのまま進んでも面白味に欠けるため、ちと気になりました。
→農道に突入!
■農道分岐を過ぎてダラダラとした下り坂を下っていくと、やがて「丹入(にゅう)」地区の田圃が現れます。ここまでくると、それまで僅かにあった林道臭は完全に失せてもはや一般道と何ら変わらない状態に。さらには終点を示す林道標が存在しないため、どこまでが林道区間であるのかも不明です。なのでどこまでもズルズルと舗装路を撮影しつつ進んでしまうという最悪な展開に…。
■「ここも本当に林道区間なのか?」と疑問視しつつ田圃脇を進むと、舗装路の幅員が大きくなって「丹入」地区の家並みが現れます。路線バスもここ丹入までやって来るようで、いくら何でもバスが通うこの先まで林道区間であるはずはない、と独断で判断。ふんぎりが悪くなりましたが、暫定的にここを木の根線の終点と見立てて当林道の探索は終了としておきました。ちなみに、画像の左折路を入った先の路肩には「丹入照尾線林道」と記された 林道開設記念碑 が存在しています。
→探索終了!

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