このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2012.02.12
No.C-116

打越線■御宿町 ■半ダート
■「上布施」地区内の山林に延びる

 ヤレたひし形が出迎えてくれる半農道、半荒廃系の陰気なピストンダート 

 ↓打越線の末端区間は陰気な暗さで路面もスリッピーな状態に。房総のダート
 ピストンではよく見受けられることですが、雰囲気負けしなければ問題なし。


……こんな感じ……
■海のイメージが強い御宿町にあって、その中心地域に広がる山林地帯に存在するピストン林道。御宿町の林道はダート率が高いのが特長だが、この打越線も大まかにいえば全線ダートと言ってもよいだろう。ただし、全線に渡って平坦コースが続いて勾配は全く存在していないダートの雰囲気はまさに農道チックそのもので、基本的にはのどかで走りやすい1本となるが、その末端区間については話は別となる。山間部の沼地のような谷津に延びる林道であるがゆえ、雑草がはびこり放置臭の漂う末端区間ではスリッピーな路面状況に注意が必要。と同時に、雰囲気的にもそれなりに暗くかつ陰鬱なものがあるため、やや大袈裟に言えばそれに対する心構えが必要となる。

■房総半島の太平洋に面した御宿町といえば、「月の砂漠」とか「サーファー」などといったイメージが頭に浮かびますが、実はかなりディープな林道群が人知れず無数に存在する林道密集地帯となっています。ただし、その一方では林道標が存在していない林道も多いため、林道探索しにくいというか、それ以前に探索する機会がかなり希薄なエリアにもなっているのですけどね。というわけで、そんな林道密集地帯の中にあって、今のところ辛うじて「ひし形」が残存している御宿町「上布施」地区にある打越線の起点へとやって来ましたよ。
→ひし形!
■ひし形の立つ起点からいざ打越線へと入線しますが、この雰囲気は田舎の一般道となんら変わりはないかと。アスファルトで舗装された林道沿いには民家も点在しており、そう遠くもない将来、もしも入口の林道標が消滅してしまったならば、ここが林道であることを知る者は、ほんの一握りの限られたマニアぐらいになってしまうことでしょう。
■田圃脇の舗装路をたどって進むと、やがて「君塚塗装」という会社のガレージが現れます。そして嬉しいことに、ガレージの前から路面はダート化していましたよ。このように御宿町エリアの林道はそのほとんどがマニア林道の類なのですが、ダート率だけはやたらと高いのもまた特長です。
■君塚塗装の前でダート化した路面を少し進むと、その先の左手に今度は「情風窯」なる建物が現れます。これはちょっとした田舎でよく見かけるような陶芸の工房らしいですが、チラ見した感じでは人の気配が全くうかがえず、活動しているのかそうでないのかよく分からない状態でした。ちなみに打越線の入口には、先述した「君塚塗装」と共にこの情風窯の看板が掲げられているので、打越線を訪れる場合の目印にはちょうどいいでしょう。
→付近を眺める!
■情風窯を通り過ぎて水平に続くダートをたどって進みますが、道すがらに電柱が立ち並んでいることからも分かるように、その先にもまだ住民のおられる民家がありました。でも、このような荒れ地じみた淋しい場所なのに民家はなぜか洒落たロッジスタイルに。ま、大きな余計なお世話か…。
■最奥の民家の前を過ぎると芦の生い茂った湿地のような荒れ地の脇を抜けて進みます。そして何気なく左手に目を向けると、ここに限らず房総山中ではしばし見かける、とある仕掛けが置かれていましたよ。画像にも写っていますが、それってなんだか分かります?
→付近を眺める!
■対いのしし用のトラップが仕掛けられていた荒れ地を抜けると、打越線のダートは水田の真っ直中を突っ切ってさらに延びています。その雰囲気は農道といった方が適切であり、この打越線はいわゆる林業系の林道ではなく、農道の役割を担って開設された林道であることが分かるでしょう。
→水田を眺める!
→路肩を眺める!
■水田の真っ直中を抜けて進むと両脇から山林が迫って、いわゆる谷津と呼ばれる谷間は狭まってきます。右手には放棄されてじゅくじゅくとした荒れ地と化した水田跡がダート沿いに連なって、次第にどこか陰鬱チックな荒廃感が漂い始めます。
■道筋そのものはしっかりしていますが、やがて両サイドからは薮がせり出して路面は冬枯れした雑草に覆われてきます。探索時は快晴であったから良かったものの、これがどんよりとした天候時や夕暮れ時であったならば、ここはかなりの陰鬱さを感じてしまうことでしょう。
■その雰囲気は薄暗く陰鬱であり、決して万人受けしないであろうダートをたどって進むと、やがて前方にぽつねんと淋しく立つひし形が現れました。どうやら何もないこの地点が打越線の終点となっていたようです。ちなみに、ピストンでありながらその末端部にもなぜか林道標が設置されている現象は房総林道では市原市の 大地倉線柿木台線西沢線 でも見受けられますが、それはともかくここは長居をしたくなるような雰囲気の場所でもありません。なので早々に今来た道を引き返して打越線の探索はこれにて終了。
→探索終了!
→「ひし形」を眺める!
→その先の様子を眺める!

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