このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

探索日 2009.05.03
No.F-096

助常(馬場)■南相馬市・浪江町・飯舘村 ■全線ダート ■分岐→乞食石線・助常(バッカメキ)線・明治線・けやき沢線
■南相馬市県49号線「原町区馬場」地区から飯舘村県62号線「蕨平」地区とを結ぶ

 太田川沿いに平坦コースにて完抜しているかつての林鉄軌道跡 

 ↓見所は太田川沿いの渓流区間。険しさ皆無の穏やかな雰囲気にて延びるダー
 トはとても走りやすく、ダートランをまったり楽しめる1本かと。


……こんな感じ……
■南相馬市、浪江町、飯舘村の3市町村にまたがって阿武隈高地のなだらかな山中を横断、県49号線から県62号線とを結ぶ、 ほぼ全線ダート状態の完抜林道。かつての森林鉄道跡が道筋となっているためか、難所となる勾配や急カーブもなく路面的にもフラットで走りやすく、いたって穏やかな様相の1本である。ほぼ平坦路続きな林道であるため道すがらの展望や眺望は望めないが、並行して流れる太田川の川岸すれすれの渓流区間が景観的な見所となっている。また、当林道から分岐する名のある支線林道は多いが、いづれもチェーンゲートによって封鎖状態にあるようで、残念ながらそちらの探索は望めないものと思っていた方が間違いはない。

■県49号線沿いの鉄山ダムのそばに入口がある助常(馬場)線こと、その入口です。馬場線のダートの入口は民家のすぐ脇にあり、このように軒先をかすめる形にてスタートしていました。ここには黄色い鉄板タイプの林道標があって、それには「馬場林道(国有林林道)」と記載されていますが、林道沿いには助常(馬場)林道と記載された案内板も存在。一般的には助常林道で知られている…かどうかは分かりませんが、付近にはこれとは別に「助常」が付く林道が数本存在しているので、紛らわしさを避けるため、当サイトでは「馬場林道」として扱うことにしておきます。
→振り返る!
■民家の軒先を失礼させていただいて馬場線のダートに突入します。なお、詳細については林鉄マニアに任せることにしておきますが、この馬場線は元は森林鉄道の軌道跡であったとのこと。手持ちの県別地図にて確認してみると、太田川に沿った馬場線のコースは全体的に緩やかそうで、かつてここに軌道が敷かれていたと言われてみれば、確かにそのような雰囲気かも。
■固く締まって走りやすいダートをたどって進むと、やがて左手に太田川の流れが寄り添ってきました。 この馬場線、終点である県62号線まではその手前区間を除いて、 ほぼ太田川の渓流沿いに進むことになるようです。
■太田川の渓流沿いにしばらく進むと、小さなコンクリ橋を跨いで左岸へと位置を変えます。コンクリ橋の架かるこの地点は岩壁に挟まれた狭い淵になっているらしく、ここでいつもながらのお約束にて、ちょっとその流れを覗き込んでみたりしました。
→太田川(直下)を眺める!
→太田川(下流方向)を眺める!
■「北の沢作業道?」その後さらにダートをたどって前進すると、左手に分岐ダートの入口が現れます。元々はただの斜面であった地点を切り崩して設けられた入口脇には杭状の標識が存在、それによればここは「林道」よりも規格の低い「作業道」であるとのこと。一瞬、ここは名のある支線林道かと思ったし、実際には見た目的にも雰囲気的にも林道と何ら変わりはないのですけどね。でもその入口は、残念ながら1本のチェーンによって封鎖状態にあり…か。
→北の沢作業道の様子をうかがう!
■そしてその直後には、これは先述の北の沢作業道分岐地点からも見えているのですが、右手に流れる太田川を渡って対岸へと延びる乞食石線の分岐が現れます。馬場線本道はここで左カーブを描いており、形の上では乞食石線は直進方向になっているのですが、「言われなくとも分かるわい!」と言いたくなるような通行止の看板と共に、その入口には無情な1本のチェーンが! この乞食石線は支線のそのまた支線である乞食石支線を分岐しているので、出来れば突入したかったなぁ…。
→乞食石線に突入!
■乞食石線の分岐を諦めて馬場線本道をさらに進みます。馬場線のダートは先述したように、太田川沿いに延びているため、これといった勾配もなくほぼ水平状態がどこまでも続きました。かつての森林鉄道の軌道跡を道路にしたのだから、それも当然ですけどね。ここはのんびりと走れましたよ。
■太田川の渓流沿いにダートは続きます。路肩のすぐ脇はひたひたと水の流れる川岸であり、渓流を眺めつつ走ることができる爽やかなダートランがここに! やっぱり渓流コースは良いなぁ。山岳系のハード林道では興奮しちゃいますが、こういうダートだと何だか心が落ち着きますね。
■緑が眩しい太田川の美しい渓流沿い区間にて。そこには車で乗り付けた無粋な釣り師なんぞの姿もなく、立ち止まって耳を澄ませば、聞こえてくるのはサワサワとした水の流れる音のみ。遠路はるばる来て良かったとしみじみと感じてしまう瞬間です。
■地図上では太田川沿いに延びている馬場線ですが、もちろん乾き氏から離れた地点もあり。周囲は山また山の風景ですが、ここには素晴らしいフラットダートが延びているので、単調な景色もさほど気になりません。思いっきり砂埃を巻き上げて疾走したくなりますよ!
■その後、再び太田川と合流して渓流沿い区間をしばらく進むと、やがて右手にダート分岐が現れます。すでに朽ち果ててしまったのか、探索時にはそこに林道標は存在していませんでしたが、ここは助常(バッカメキ)線である模様。林道標はないですが、その代わり「水源かん養保安林」の立て看板があり、それに記載された付近の地図から「助常(バッカメキ)線」という林道名を知ることができました。ただし、入口にはお約束の如く行く手を塞ぐ1本のチェーンが…。くぅ、ここもか!
→助常(バッカメキ)線に突入!
■高度こそないものの、奥深さというか、山深さを感じさせるに十分な深い樹林地帯を進みます。特に勾配などはないため、険しさ的なものは皆無ですが、周囲には鬱蒼とした雰囲気が漂い始めてきましたよ。ここまでやって来ると、ダート沿いに太田川の流れはもうほとんど見えないし。なお、全線ダートであると思われた馬場線ですが、厳密には極短ながらも舗装区間が存在しているようです。そしてここにはあまり嬉しくない舗装の光景が…。
■「またもや支線発見!」鬱蒼とした樹林の中に延びるダートをたどって進むと、今度は左手に朽ちかけた林道標群の立ち並ぶ支線分岐がありました。それによれば、ここは明治線というらしいです。薄暗そうな深い森の奥井へとダートがカーブして消えていましたが、言うまでもなくその入口には行く手を遮る1本のチェーンが存在。このようになかなか支線分岐の多い馬場線ですが、この分だと支線関係の全滅は、ほぼ間違いないとの諦めムードが漂ってきます。馬場線の探索ついでにこれらの支線群も片付けてやろうと思っていたのに、見事もくろみが外れてしまいましたよ。あはは…。
→明治線に突入!
■これは路面崩壊の後でしょうか? 途中にはこのような箇所がありましたよ。ほぼ平坦路がどこまでも続く馬場線ですが、降雨時には雨水によって林道は沢と化しているのかもしれません。一見すると穏やかで平和そうに見えるダートであっても、もやはりここは林道ということか。
■「やったー、けやき沢線発見!」そして4本目の名のある支線分岐箇所として現れたのが、直角に左折分岐しているけやき沢線の入口です。ここには朽ちて消滅してしまったのか、けやき沢線を示す林道標は存在していなかったので、先述した「水源かん養保安林」の立て看板によってのみ林道名が確認可能でした。ただし、ここも例によって1本の鎖のため侵入不可であることは、もう言うまでもなく予想通りです。
→さらに助常(馬場)線を進む!
→もう飽きた…
→けやき沢線に突入!

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